現代の虚無僧一路の日記

現代の世を虚無僧で生きる一路の日記。歴史、社会、時事問題を考える

首塚慰霊

2008-06-27 21:04:23 | 虚無僧日記
名古屋市北区大杉町界隈を歩いていて、「首塚
慰霊社」という幟が何本も立てられているのを
見つけた。

以前何かで読んだ。江戸時代、一人の虚無僧が現われ、
ある武家の家の門前で尺八を吹いていると、中から
「いね!」と声がした。「入れ」と聞いた虚無僧は、
門の中に入ると、侍が「無礼者!」と一刀のもとに
天蓋ごと首を切り落とした。侍は「去(い)ね」(行け)
と言ったのを、虚無僧は「入れ」と聞き間違えたのだ。
後でそう後悔した侍は、その首を埋めて供養したと。

「それか!?」と、近づいてみれば、10坪ばかりの
敷地に、屋根付きの囲いがあり、その中に社があった。
由来は何も記されてなかったが、虚無僧を祀った社で
あれば、と『虚鈴』『手向け』を吹く。出てきてみると、
三人の奥様方が立ち話しをしながら私の方を見ていた。

「誰か練習でもしているのかと思ったら、上手なんで、
これは違うと思った」と、お隣りに住む方だった。
いろいろ教えてくれた。

「ここは昔、尾張藩家老の竹腰家の屋敷があった所で、
幕府の隠密を切ったので、その供養のために建てた
とか。また虚無僧が来て、その虚無僧が大金を持って
いたので、それを奪うために殺したとか。親から代々
伝え聞いている」と。「虚無僧が大金?」とは、異な
話で面白い。幕府隠密の虚無僧なら大金を持っていた
かも。
実は、数メートル西の道路の真ん中にあったのだが、
道路を造るために、脇に寄せられた。その時、塚を
堀り崩したが、何も出てこなかった。

現在、所有者は別に住んでいて、時折来ては清掃し、
毎月24日には供養している。祥月命日は12月24日。
200年経っても、こうして手厚く供養されている虚無僧
は他にはいない。自分はどうだろう。無理無理。

そういえば、中日新聞の夕刊に連載されていた『夢の
あと』に、幕府隠密の虚無僧が尾張藩家老宅に忍び
こんで殺される話があった。作家は、ここの伝説を
知って取り入れたのか。作家の探究心と、そこから
想像をふくらます能力には感心する。

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慶応竹の会現役からメール

2008-06-27 12:17:04 | 虚無僧日記
私のH.P.の方に、慶応の筝・尺八クラブ「竹の会」の
現役学生からメールが入っていた。何分H.P.の方は
偶にしか開けないので、メールも開かず、更新もされず、
申し訳ない状態で反省。内容は

 竹之会現役部員のNと申します。
 NHK FMの『船の夢』、拝聴させていただきました。
 牧原さんの尺八の音色は、透き通っていて且つ浮揚感があり、
 絶えず聴く者を取り巻いているような、不思議な感覚を覚えました。
 まさに夢、といった感じでしょうか。
 この『船の夢』、ラストで箏・三絃・尺八が同時に弾き(吹き)切る
 というのは新鮮な感じがしました。いつか是非この曲を弾いてみたいですね。


うれしいですね。よく捉えていると関心する。
慶応の「竹の会」は、先輩に琴古流荒木派の5世家元、
荒木古童(達也)氏が居られ、琴は「三の音会」の滝沢
先生が指導にみえているので、学生三曲の中では、古典
一筋の、超保守派なのだ。

私は、福沢諭吉の孫に当たる堀井小二朗氏についたので、
超革新派である。

古典派は「地唄は盲人の世界だから、花風蝶月を歌っては
いても、色の無い、無味乾燥な世界。色をつけてはいかん」
という。
これに対して堀井小二朗師は、尺八に改良を加え、「古典も
音楽、曲それぞれに応じた情景描写が必要」と、斬新な吹き方
で、邦楽界の革新を図ろうとした異端児。

私は師の考えを推し進め、古曲も楽譜にこだわらず、従来と
全く違った奏法で、曲を表現しようとしている。一昨年の
『千鳥の曲』など、千鳥の鳴き声をトレモロで表現したりして
いるので、古典派保守派からは「とんでもない」とお叱りを
受ける演奏だ。

『船の夢』も、話をいただいてから構想を練り、作譜に3カ月。
ようやく録音前日にできあがっての、ぶっつけ本番だった。
それが目新しく感じてもらえたことはうれしい。

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ピンポン

2008-06-27 11:19:44 | 虚無僧日記
「“ピンポン”に行ってくる」。卓球に行くのではない。
布教公宣活動だ。夜7時、家にいると“ピンポン”と
チャイムが鳴った。「こんな時間に、宅急便か?」と
出ると、20代の弱々しい男性。「仏法のご本を」と。
手にした茶封筒から、すぐ顕正会と判った。せっかく
回って来たのだから、聞いてあげることにした。

「この教えは正しい。日蓮宗の他の教えは、みな
間違っているので、それを正そうとしている会です。
すぐ功徳が現われます。自分の力では限りがあるので、
日蓮上人のお力を戴いて、より大きな望みが叶えられ
ます」というようなことを15分も、訥々としゃべって
帰って行った。

若い者が、こうしたカルト集団に嵌るのも、社会が
おかしいからか。オウムが姿を変えたAlef「アーレフ」
にも、多くの若者が入信している。

「羞恥心」に群がる若い人も同じか。何が若者を
引きつけるのか。それが私の関心事なのだ。

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落書き

2008-06-27 06:43:09 | 社会問題
京産大生もイタリアの大聖堂に落書き 3人の処分検討(朝日新聞) - goo ニュース

岐阜女子短大生に続いて、京都産業大学生。
叱られて気づく幼児並の“おばかさん”。
世界に日本人の恥をさらした“羞恥心的学生”だ。

秋葉原の加藤智大を真似て、ネットに殺人予告を
して検挙された若(バカ)者も共通する。

国内でも奈良の東大寺、長野の善光寺、以前、中国
の万里の長城でも。

楠木正行が、如意輪堂の板扉に鏃で彫りつけた辞世。
「帰らじとかねて思へば梓弓、亡き数に入る名をぞ
とどむる」は、今日立派な観光場所となっている。
そのくらいの“名”をぞ留めてきてもらいたいもの
だが。この古事も知らないだろうな、羞恥心。


ナイフ所持違法?

2008-06-27 06:42:50 | 社会問題
秋葉原でナイフを持った男逮捕、逃走試み警官が軽傷(読売新聞) - goo ニュース

どういう成り行きかわからぬが、職務質問では、
リュックの中身まで取り調べることはできない
はずだ。リュックの中に刃渡り7cmのナイフを
隠しもっていた位で連行とは過剰ではないか?

加藤智大が持っていたナイフは、現行では違法
性はないとか。

軽犯罪法では、「隠し持っていた場合」という
条件付きなので、逆に「堂々と見せびらかして
持っていた場合は、法に触れない」という、
おかしな論理もネットで見た。

虚無僧も昔は武士だったので、帯刀していた。
今は、刀の代わりに替え尺八を錦の袋に入れて
持っている。警察に咎められたことは無い。

現在、山伏は儀式の時に帯刀している。伝統文化
で、どこまで許されるのだろう。

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真山 350万円の尺八

2008-06-27 06:42:33 | 尺八・一節切
Yahooオークションで、真山銘の超高級管が出た。
10年前 350万円で購入したもの。病気で引退した
ので手放したい。希望落札価格 250万円 とのこと。
歌口も中継も金巻き。

尺八は吹き手との相性がある。どんなに高くとも
吹き手が吹きこなせないなら、その人にとっては
価値ゼロ。私のは5万円で買った物だが、今これ
と同じような物を求めようとすると、200万出して
も無いだろう。

とにかく、“竹”はタケェー!

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“竹ちゃん”さんから「350万で買ったものなら120万が相場でしょう」
とコメント。同感。古道具屋に売るとなると1割、35万か。今時120万
でも 買う人はいないでしょう。お気の毒。