現代の虚無僧一路の日記

現代の世を虚無僧で生きる一路の日記。歴史、社会、時事問題を考える

虚無僧の『偈箱』はいつから?

2009-07-05 07:00:40 | 虚無僧って?
虚無僧といえば、天蓋と偈箱に尺八が最低条件となっている。

ところがである。江戸時代の浮世絵、大津絵等の虚無僧の図
には「偈箱」が描かれていないのだ。どうやら、「明暗」と
書いた「偈箱」は、昭和になってからのようだ。それも
映画の中で、“初お目見え”したようなのである。

もっとも、“最後の虚無僧”といわれた谷狂竹は「大本山、
明暗教会東福寺」と書いた「偈箱」を下げていた。その流れの
西村虚空派の人たちは「不生不滅」などと書いた偈箱を使用
している。

ところで、「袈裟と数珠は要らんのか」って?。もともと得度
受戒もしていない俗人なのだから「要らんでしょ」と、私は
思っている。僧で無い者が袈裟を付ければ、「僧侶」と思われ、
人を騙すことになる。“偽僧”罪に問われかねない。

事実、江戸時代初期までの虚無僧は、袈裟を付けていなかった。
浪人者だから、刀を差していた。印籠は元は武士であった名残りか。



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「富士山頂」

2009-07-05 01:32:30 | 虚無僧日記
石原裕次郎主演の映画『富士山頂』を観る。

石原プロは、映画作品のDVD化、テレビ放映を拒絶してきた。
それが、7/4 石原裕次郎23回忌記念特別番組として、テレ朝で
初めて放映された。

原作は『剣岳』と同じ新田次郎。新田次郎は、なんと気象庁
測器課長で、富士山頂の測候所に勤務していた。映画『富士山頂』
でも登場している藤原寛人が本人とは知らなんだ。
「新田次郎」は、退官後作家活動を始めてのペンネームだと。

この映画は、富士山測候所に より高性能のレーダーを設置する
ための苦労話だ。映画用に、同じ物を再製したとなると、大変な
費用がかかったことだろう。

富士山レーダーは、気象衛星で台風の接近を観測できるように
なったため、1999年にその役割を終え、現在は解体撤去されて
いるそうな。
昭和30年代後半は、東京オリンピックに沸き、東名高速、新幹線が
開通した高度成長期。ブルドーザーやヘリコプターを投入して
富士山頂にレーダー設置というもうひとつのドラマがあった。

昭和30~40年代は、男たちがみな必死に、新しいことにチャレンジ
してきた時代だった。そして富士山頂レーダーとともに、男の役割は
去ったか。今やブルドーザーより女性の時代となった。

この映画の内容も石原裕次郎も、もう遠い過去の空となった。
ブログや2チャンネルを見ても、それほどの感動の声は聞こえない。
冷めた目でしか見れなかったのは、私だけではないようだ。


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