現代の虚無僧一路の日記

現代の世を虚無僧で生きる一路の日記。歴史、社会、時事問題を考える

舞台衣装 

2011-12-03 21:21:21 | 虚無僧日記
「ぶたにも衣装」ではない「舞台衣装」。
40年前、「グループ・インテグラル」の一員として、
毎年、上野の「東京文化会館」で現代音楽の作品
発表会に尺八で参加していた。

その時の衣装は「タキシードに蝶ネクタイ」。
タキシードは 銀色やクリーム、白と演奏する曲の
イメージに合わせ オーダーメイドしていた。
ブラウスもフリルがついていたり、靴はエナメル。

ある時、アメリカ人の作曲家の作品を演奏すること
となった。当日、その作曲家は 私の衣装を見て
ゲラゲラ笑うのだ。

当時は、ベトナム戦争反対、70年安保闘争のさ中。
ヒッピーが横行し、古いスタイルが破壊されつつ
ある時代だった。曲も、メロディもリズムも無い、
不協和音だらけの前衛音楽だ。

今から思うと、あのような派手なタキシードは、
さすが気恥ずかしい。

最近、クラシックのコンサートに行っても、タキシード
に蝶ネクタイ、女性は白ブラウスに黒のロングスカート
といった定番のスタイルは見られなくなってきた。

団員はラフな普段着だったりする。まるでリハーサルか
練習光景だ。それには、私はまだ抵抗がある。
クラシックに対するイメージが壊されると、演奏も
それなりに思えてしまう。

今年の夏、ウィーンフィルだったか、ヨーロッパの
オーケストラの団員が来日し、演奏会の合間をぬって
小学校を訪問して、子供たちにクラシックを聴かせた
というニュースがあった。真夏に冷房のない体育館。
それでも、みな、タキシードの正装。汗だくになり
ながらの演奏。子供たちはみなTシャツだ。

これも企画した人はケシカランと私は思ってしまう。
演奏者に大変失礼な話だ。クラシックを聞くなら、
しかるべき会場で、聴く方もしかるべき正装を
して聴くものだということを教えるのが教育では
ないか。それがヨーロッパ音楽の慣習であり常識
なのだということを。


衣装も大事だよ~

2011-12-03 20:55:54 | 虚無僧日記
これも40年前。学園紛争のさ中だ。それでも慶応の
「竹の会」の定期演奏会は、女性は振袖、男は学生服か
スーツ。私は父の紋付袴。

方や、早稲田の「竹友会」の定期演奏会。
古典の『夏の曲』を演奏するのに、なんと麦藁帽子に
ランニングに短パン。海水浴に行く格好で登場してきた。
さすがバンカラ早稲田。これにはぶったまげた。
でも私は、「これで いいのだぁ~」と拍手喝采した。
学生の演奏会なのだから、学生らしさ、そして
なにより『夏の曲』の歌詞は不明でも、「夏」を
端的に感じさせてくれているではないか。

全員が黒紋付に袴では、どの曲も同じに聞こえる。

さて、それから20年後。ある地方都市での琴の先生の
会に招かれて行った。『越後獅子』の演奏。舞台には
金屏風に緋毛氈。私は黒紋付に袴。

するとその先生は、白のTシャツにGパン。Tシャツ
にはシャネルのマーク、Gパンも 私は知らないが
ブランドものの高価なものらしい。

地方都市では、これが贅沢で最高のお洒落らしいが、
いくらブランドものでもTPOがありますやろ。

演奏には品格が表れる

2011-12-03 19:53:12 | 虚無僧日記
面白い記事を見つけた。(出典は伏せる)。

「電車で前の座席にバイオリンを抱えた女性が
座っていた。バイオリンを弾く女性というと
優雅な品性を期待してしまう。だが、その人の
顔は、ブスッとして不機嫌そうな印象を周りに
振りまいていた。彼女だけでなく、最近の若者の
顔が輝いていない。憮然として、何かに怒って
いるようだ」

というもの。
私もそう思う。最近、弦楽四重奏など、クラシックの
コンサートを聴きに行って感動したことがない。
クラシックの演奏家には“お金持ちで優雅な輝き”
を期待してして行くのだが、それは昔の話か。
クラシックでは食べていけない厳しさは 邦楽家
以上のようだ。
生活に疲れた顔、ヨレヨレの普段着。憮然とした
表情で、演奏だけしてサッサと退場。

これでは、聴いている私の方が、なにか申し訳
ない気持ちになってしまう。

楽器の演奏は、その人の“品格”が出る。性格、
生活、生き様が表れるものだ。芸を磨くとは、
それ即ち“品格”を磨くことと知る。心すべし。


シティバンクがパンク?

2011-12-03 19:26:18 | 社会問題
シティ銀、一部業務停止へ=投信販売で説明不備―金融庁命令(時事通信) - goo ニュース

「シティ・バンク銀行」???。「バンク」は銀行だから、
日本語に訳せば「市銀行銀行」。アメリカの大手銀行で、
「通帳が無い」「24時間対応」「土日も可」「30万円
以上預けてあれば、出し入れの手数料0」ということで、
かつて口座を開設したことがある。

日本の銀行と違ってカウンターも無い。一人ひとり、
ブースの中で対応してくれる。大口取引者は個室だ。
当時はアメリカのものはすべて「優れて良い」という
「外国崇拝神話」があった。なんか外国に行った気分
になったものである。

その「シティ・バンク」が、2008年 日本法人となって
から4年の間に、2回の営業停止処分。社長が4人も
更迭という。「日本の銀行では考えられぬ」と云いたいが、
「シティバンク」も今や日本法人、日本の銀行の一つ
となっていた。やっばし「日本人はダメかぁ」と ため息。








防犯カメラ

2011-12-03 18:03:10 | 虚無僧日記
銀座「強盗」、貴金属店社員の狂言…自ら顔殴る(読売新聞) - goo ニュース

「暴漢に襲われた事件」が狂言だったことがバレたのは、
防犯カメラに犯人らしき人物が写っていなかったから。

今や、街のあちこちに防犯カメラがあるようだ。
そんなことを教えてくれたのが、映画『アマルフィ・
女神の報酬』。織田裕二、天海祐希、佐藤浩市が
出演し、全編イタリアロケで撮られた超大作映画と
いうので観た。

イタリアを訪れた母娘が犯罪に巻き込まれる。娘が
トイレに入ったまま消えてしまう。防犯カメラには、
入っていく所は写っているが、出てくる姿は写って
いない。その防犯カメラを管理する警備会社に、
犯人の仲間がいて、娘が誘拐犯に連れ去られる部分が
編集でカットされていたのだ。なんて話。

防犯カメラの信用性も否定されるということは
ショックだった。

鈴花の仕事で各学校廻りの「アッシーくん」をして
いる。私は 校門前に車を駐めて待機しているのだが、
ある時、職員室をのぞいてみて ぞっとした。モニターが
あって、校門の外の私の姿は ずっと写しだされて
いたのだ。おかげで私の顔は、あちこちの学校で
知られているらしい。ご用心ご用心。どっちが?


死ぬまで生きる

2011-12-03 12:38:33 | 虚無僧日記
「綾小路きみまろ」のギャグ。

「先生、口の中に腫れ物ができたのですが、悪性でしょうか、
 良性でしょうか? 調べてください」
「ハイ どれどれ、口を大きく開けて、息を吸ってェ、
 ハイ、息を3回 吐いてください」
「ハァー、ハアー、ハアアーッ」
「あぁ 臭ェ、ハイ 悪性です」

「先生、私 生きられるでしょうか?」
「奥さん、大丈夫です、あなたは死ぬまで 生きられます!」

「痛くなったり、苦しくなったり するんでしょうか」
「大丈夫です。痛みも 苦しみも 悩みも、死ねば
すべてが 無くなります」

「癌」も「死」もすべて笑い飛ばしてしまう「きみまろ」の
漫談は見事。


これは、ある坊さんの講演。

一人のご婦人が相談にみえた。「姑を呪い殺してくれ」と。
いろいろ事情を聞いて、「よろしい。やってあげましょう。
しかし、これは大変 難しい仏法の秘法です。毎日“護摩”を
焚いて『不二夜羅不二夜羅(ふにゃらふにゃら)経』という
難しいお経を唱えなければなりません。高いですよォ。
一日4万円。これを姑さんが“死ぬまで”毎日続けるのです。

「100日で 400万円!? もう結構です」

この坊さんの“機略”に脱帽。