現代の虚無僧一路の日記

現代の世を虚無僧で生きる一路の日記。歴史、社会、時事問題を考える

芸事を極めるには(「徒然草」)

2017-01-09 11:25:30 | 虚無僧日記

『徒然草』 

・ 第百五十段

 能をつかんとする人、「内々よく習ひ得てさし出でたらむこそ、

いと心にくからめ」と常にいふめれど、かくいふ人、一藝もならひ

得ることなし。(以下略)

現代語訳すると、

芸事を身につけようとする人は、とかく 「ヘタなうちは 誰にも

見せたくない。こっそり練習して、ある程度上達してから、人前で

披露したい」 と 言うけれど、そういうことを言っている人で 

最終的にモノになった例はひとつもない。

まだ未熟でヘタクソな頃から、ベテランに混ざって、バカにされて

笑われて、それでも恥ずかしがらずに頑張っていれば、やがて

バカにしていた人たちを遙かに超えて、達人になっていく。

いま「天下に並ぶ者なし」と言われている人でも、最初は笑われ、

けなされ、屈辱を味わった。それでもその人が正しく学び、その道を

一歩一歩進み続けてきたおかげで、多くの人がその教えを授かることが

出来るようになった。どんな世界でも、同じである。

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はい、私もそう思います。とかく初心者は、「独りで練習して、少し

上達してから(習いに)来ます」なんて云うが、それで上達したタメシは

ありません。私など、15歳の時から舞台に立ち、本番で恥をかきながら

プロの技を身につけてきました。つたない芸でも、温かく見守り

拍手してくださった観客のみなさんこそ、私の師匠です。

まだまだ、今でもそうです。