一昨年8月6日、NHKスペシャル「原爆投下 活(い)かされなかった極秘情報」という番組が流された。
「原爆投下は事前に察知していたのでは」と以前から言われていたが、NHKで漸く取り上げてくれた。
66年も経って、生存者が初めて? 証言した。よくぞ、NHKは、資料や映像、生存者を探し出したものだ。
これまで日本は、原爆は“想定外”としてきた。しかし陸軍の特殊諜報部隊が、原爆投下に向けた米軍の動きを事前に察知していたのだ。
8月6日、特殊任務を帯びたB29が、広島に迫っていることを察知。しかし、参謀本部は何も対処せず。空襲警報さえ出されないまま、原爆は人々の頭上で炸裂した。
そして9日も、原爆投下の5時間も前に B29の接近をキャッチしていたが、長崎も空襲警報が出されることなく、悲劇は防ぐことはできなかった。
情報を掴みながら、なぜ多くの人々が無防備のまま亡くならなければならなかったのか…。
原爆投下から66年「その問いに初めて迫る」と言っているが、その答えは無し。不明で終わっている。
その答えは「原爆で50万人規模の被害者が出るよう、アメリカと 極秘に密約があった」というもの。それが「戦争終結」の切り札だった。
番組の中で、挺身隊で動員され 死んでいった女学生が
「お母さん、泣かないで、私はお国のために 命を捧げるのですから」と。
そう、広島と長崎は 戦争終結のための生贄となったのだ。