私の敬愛する小説家・津村記久子と、「草食男子」の名付け親・深澤真紀との対談集。
津村さんは1978年大阪生まれ、深澤さんは1967年東京生まれなので、深澤さんの方が11歳も年上なのだが、お二人はすごく価値観が合うようで、対談する前でも、居酒屋で遅くまで話し込むこともあったらしい。
2人して「ダメダメだよね、私たち」って言い合ってるけど、二人とも世間的には成功した部類に入るから、あまりに自分たちをダメダメと言っていると、かえって嫌味にしか聞こえない。
本当にダメ人間だったら、紀伊国屋書店で本を出せないよ。
ただ、深澤さんが、津村さんの作品について「働くことへの向き合い方のバランスが絶妙で、私や同世代の女たちが到達できなかった境地を見せてくれたこと、(中略)女を捨てず、こだわり過ぎもしない」と言ってて、本当にそのとおりだなぁ、深澤さんは良い事いうなぁ!と感心した。さすが、ファンと公言するだけの事はあります。
今までの女流小説家のOL描写って、レストルームでせっせとお化粧を直し、これから行く合コンの事を同僚とおしゃべりしたり、給湯室で上司や会社の愚痴や、恋愛話に花を咲かせたり…といった業務にあまり関係のない事ばかり書いてあった。
かといえば、大手企業に勤めるバリバリのキャリアウーマンが、男性以上に能力を発揮し活躍する話とか。
普通の地味なOLが、普通の地味なデスクワークを、色んな障害を乗り越えながらきちんとこなしていく、という当たり前の描写が、本当に少なかった。
だから私も、津村さんの小説を読んで、すごく新鮮な気がしたのだ。やっと、こういう人が現れたって。
この対談集では、年上でキャリアが長い深澤さんの方が、押し気味に話を進めている。そのうちきっと「中学の登校時によく見かける、朝からめちゃくちゃよくしゃべっている女の子」タイプの女性が、津村さんの小説の中に登場するだろう。
津村さんは1978年大阪生まれ、深澤さんは1967年東京生まれなので、深澤さんの方が11歳も年上なのだが、お二人はすごく価値観が合うようで、対談する前でも、居酒屋で遅くまで話し込むこともあったらしい。
2人して「ダメダメだよね、私たち」って言い合ってるけど、二人とも世間的には成功した部類に入るから、あまりに自分たちをダメダメと言っていると、かえって嫌味にしか聞こえない。
本当にダメ人間だったら、紀伊国屋書店で本を出せないよ。
ただ、深澤さんが、津村さんの作品について「働くことへの向き合い方のバランスが絶妙で、私や同世代の女たちが到達できなかった境地を見せてくれたこと、(中略)女を捨てず、こだわり過ぎもしない」と言ってて、本当にそのとおりだなぁ、深澤さんは良い事いうなぁ!と感心した。さすが、ファンと公言するだけの事はあります。
今までの女流小説家のOL描写って、レストルームでせっせとお化粧を直し、これから行く合コンの事を同僚とおしゃべりしたり、給湯室で上司や会社の愚痴や、恋愛話に花を咲かせたり…といった業務にあまり関係のない事ばかり書いてあった。
かといえば、大手企業に勤めるバリバリのキャリアウーマンが、男性以上に能力を発揮し活躍する話とか。
普通の地味なOLが、普通の地味なデスクワークを、色んな障害を乗り越えながらきちんとこなしていく、という当たり前の描写が、本当に少なかった。
だから私も、津村さんの小説を読んで、すごく新鮮な気がしたのだ。やっと、こういう人が現れたって。
この対談集では、年上でキャリアが長い深澤さんの方が、押し気味に話を進めている。そのうちきっと「中学の登校時によく見かける、朝からめちゃくちゃよくしゃべっている女の子」タイプの女性が、津村さんの小説の中に登場するだろう。