まだ読んでいないポアロ物がある、と飛びついたが、それもそのはず、これはアガサ・クリスティが戯曲として書いたものを、クリスティの研究家が小説化したらしい。
だから、やっぱり少し違うなとは思うが、それでも十分クリスティらしさは出ている。
これは推理がどうの、という小説ではなくて、ポアロ物を読みたい人にお勧め。
有能な科学者、定職を持たずブラブラしていて親の財産を当てにしている息子、美しいがミステリアスなその妻、気はいいが外国人に対する偏見を持つ独身の妹、進歩的な事を口にするがお金が全くない姪、科学者の秘書、執事、外国人の客etc…クリスティの世界にいつも登場するキャラクターがずらり。
ああ、これをお芝居で見たらさぞ楽しいだろう。そういえばいつから私は芝居を見なくなったんだろうか?
(いつも思うんだが)世間体にこだわるあまり、毒殺されたとハッキリしている父親の死をうやむやにしようと思う子どもが、イギリスの推理小説に結構登場するような気がするが、それほど世間体が大事なんだろうか?
犯人が特定されなければ、次に毒殺されるのは自分かもしれないのに。
この小説版では、戯曲にない部分が加えられている。最初の章Ⅰの部分。ここでポアロはホワイトホール・マンションのこじんまりとした居心地の良い彼のフラットでブリオリッシュと熱いチョコレートの朝食をとっている。従僕のジョージに給仕してもらって。
テーブルの上には郵便物。最近の日課は公園を散歩し、メイフェアをぶらぶら歩いてソーホーの行きつけのレストランに行って、一人でランチ…パテを少々、家庭料理風の舌平目にデザートといったメニュー。
こういった事件に関係ないポワロの日常を読むのは本当に楽しい。
だから、やっぱり少し違うなとは思うが、それでも十分クリスティらしさは出ている。
これは推理がどうの、という小説ではなくて、ポアロ物を読みたい人にお勧め。
有能な科学者、定職を持たずブラブラしていて親の財産を当てにしている息子、美しいがミステリアスなその妻、気はいいが外国人に対する偏見を持つ独身の妹、進歩的な事を口にするがお金が全くない姪、科学者の秘書、執事、外国人の客etc…クリスティの世界にいつも登場するキャラクターがずらり。
ああ、これをお芝居で見たらさぞ楽しいだろう。そういえばいつから私は芝居を見なくなったんだろうか?
(いつも思うんだが)世間体にこだわるあまり、毒殺されたとハッキリしている父親の死をうやむやにしようと思う子どもが、イギリスの推理小説に結構登場するような気がするが、それほど世間体が大事なんだろうか?
犯人が特定されなければ、次に毒殺されるのは自分かもしれないのに。
この小説版では、戯曲にない部分が加えられている。最初の章Ⅰの部分。ここでポアロはホワイトホール・マンションのこじんまりとした居心地の良い彼のフラットでブリオリッシュと熱いチョコレートの朝食をとっている。従僕のジョージに給仕してもらって。
テーブルの上には郵便物。最近の日課は公園を散歩し、メイフェアをぶらぶら歩いてソーホーの行きつけのレストランに行って、一人でランチ…パテを少々、家庭料理風の舌平目にデザートといったメニュー。
こういった事件に関係ないポワロの日常を読むのは本当に楽しい。