ケイの読書日記

個人が書く書評

三浦展「女はなぜキャバクラ嬢になりたがるのか?」

2009-08-22 17:22:06 | Weblog
 あまりにも挑発的なタイトルだったので、いつも図書館で借りる私が買ってみた。
 帯にある『15~22歳の女子の2割がキャバクラ嬢になりたい!』って本当!?

 筆者はキャバクラ嬢になりたい女子が増えているその原因を、大きく2つあげる。

 ①『小悪魔ageha』というキャバクラ嬢とその予備軍向けの雑誌が部数を伸ばし、紙面に登場する人気キャバクラ嬢が着ている服が、あっという間に売り切れるほどの影響力を持つようになった。 
 またCDを出したり、テレビのバラエティ番組に出たり、華やかな職業として社会に認知されるようになった。

 ②は、もっと重要。明らかに格差社会が広がり、雇用情勢の変化によって、地方の高卒女子がまともに正社員になれないという状況が、キャバクラ嬢になりたい女子を増やしている。



 確かに①は思い当たる。「ラクしてお金が欲しい」「自分の若さをお金に換えたい」と考える女は昔から大勢いた。
 しかし、水商売・日陰の職業というイメージはなかなか払拭できず、やる人は少なかったと思う。
 それが今では、それこそ芸能界へのステップ、みたいな華々しさだ。

 ②も、確かに感じる。とにかく一般事務という職種が激減し、あっても派遣社員のやる職種になった。女子正社員になりにくくなった事は確か。


 しかし、リーマンショックはキャバクラ嬢にも大きな打撃を与えたはずだ。そこらへんの意識の変化を、筆者にはもう一度、調査してもらいたい。
コメント
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