ケイの読書日記

個人が書く書評

村上春樹「レキシントンの幽霊」

2012-11-22 15:14:39 | Weblog
 「レキシントンの幽霊」「緑色の獣」「沈黙」「氷男」「トニー滝谷」「七番目の男」「めくらやなぎと、眠る女」の7編を収めた短編集。

 どうなんだろう? 若い女性を意識したのか、彼女らに好まれそうな7編。小さくて硬くキラキラ光る鉱石のような作品たちだが、私が若くないせいか???これって一体どういう意味?という箇所もあり、春樹ファンに尋ねてみたい気分。
 例えば「レキシントンの幽霊」の文中にある「つまり、ある種のものごとは別のかたちをとるんだ。それは別のかたちをとらずにはいられないんだ」って所。

 でもハルキストにきいても「こんな事もわからないの?」と冷たくあしらわれる様な気がして、怖くてきけないよ。


 印象に残った作品は…皆、印象に残っているが「トニー滝谷」かな…?
 買い物依存症と思われる奥さんが出てくる。サイズ7、身長161cmは珍しくないけど、靴のサイズ22は、すっごく少数派。村上春樹の好みなんだろうか? 今の若い女性で、靴のサイズ22の人を探すのは至難の業でしょう。
 小柄なおばあさんでサイズ22の人は、割といる。

 その奥さんが、部屋どころか家全体を服と靴でいっぱいにして、交通事故死した。すごいなぁ。そのコレクションを見てみたいね。

 革命で国を追われたフィリピン元大統領夫人・イメルダは1000足以上の靴を持っていたそうだけど、壮観だろうね。美術館ができるよ。
コメント
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