ケイの読書日記

個人が書く書評

新年のご挨拶 + 森博嗣「有限と微小のパン」

2015-01-01 13:51:59 | Weblog
 皆様、あけましておめでとうございます。今年も5日に1度のペースで、更新していこうと思っています。よろしくお願いします。

 
 もちろん買うつもりでブックオフに行ったんだが、実物を見てちょっと怯んだ。だって、京極夏彦みたいに分厚いんだもの。文庫で35mmある。でも、犀川&萌絵シリーズの最終話(短編は除いて)という話だし、ドラマチックな終わり方かな?という期待を込めて、読み始めた。

 終わりはドラマチックではなかったが、始まりはなかなかドラマチック。なんと!!萌絵さんにフィアンセがいるというのだ!
 親どうしが勝手に決めたが、両方とも親が亡くなり、その話は立ち消えになったと思っていたが…萌絵さんが大学4年のクリスマスに、そのフィアンセから、ユーロパークというテーマパークに招待される。
 そのフィアンセというのが、日本最大のソフト開発会社ナノ・クラフトの若き社長(犀川と同年の36歳)
 ユーロパークはナノクラフトが経営していて、萌絵はナノクラフトの大株主なのだ。
 友人2人とユーロパークを訪れた萌絵の前で、密室殺人が起こる!

 私は残念ながらTVドラマを先に見てしまったので、トリックは知っていたが、それでも出来のいいトリックだと思うよ。ドラマを見ていなかったら、あっと驚いて、深くうなずくと思う。そうか、そうだったのか! なるほど、フィアンセはテーマパークのオーナーだもの、そのくらいの事、できるよね。

 全体的に秀作だと思うが、ラストがイマイチ。ああいった終わり方をすると、まるで真賀田四季が主人公みたいだ。いや、森博嗣の中では、真賀田四季が主人公なんだろうか?

 それにしても、犀川先生と萌絵さんは、これから一体、どうなるんだろうか?
 サナダさんの話では、短編集の中に登場し、2人の仲も進展していくとか。
 なので『まどろみ消去』という短編集を買って読んでいる最中だが、萌絵ちゃんが出てくる話は、11編中2編しかない。
 という事は、『地球儀のスライス』に、いっぱい載っているんだろうか?
 いくら萌絵ちゃんが若いと言っても、犀川先生にも、はっきり意志表示してほしいです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする