心の扉 神戸カウンセリング花時計

心理療法や催眠療法、ストレス解消や悩み等メンタルに関するもの、そして日常の出来事を自由気ままに掲載します。

責任転嫁

2017年11月06日 | 雑感・愚見

2004年、ドイツ・ベルリン在住の女性が

「食べ過ぎて体調を崩した。」

と製菓会社を訴えたそうですが、

裁判所は、「責任転嫁をするな!」

と訴えを却下したそうです。


このドイツ裁判所の態度は、

私の感覚では当然のことと思うのです。


ところが、ところ変われば品変わるで

契約社会、訴訟大国のアメリカでは

ちょっと様子が違っていて、


例えば、

市販のポップコーンを毎日2袋、10年間にわたって

食べ続けた男性が

「ポップコーンに含まれる人工バターの影響で

気管支の病気になった。」

と起こした訴訟で、アメリカの裁判所は、

製造元に5億6千万円の支払い命令。


また他にも

ハンバーガーとフレンチフライの食べ過ぎで

肥満になったのは企業の説明不足として

米マクドナルドの親会社への訴訟。

ー損害賠償額は不明。

 

ペンシルバニア州では、

ある飲食店でソフト・ドリンクで濡れた床で

滑り尾骶骨を骨折したことへの損害賠償訴訟を起こし、

約1000万円の支払い命令。


ソフトドリンクで床が濡れたことの原因は、

女性が骨折する30秒前に、

その飲食店でボーイフレンドと喧嘩になり、

女性自身が投げつけたものだそうです。


さらに驚くのは、

ある家の屋根の天窓から侵入しようとした空き巣が、

腐敗した箇所を踏み抜いて

床にたたきつけられ大けがをして逮捕。

一件落着かと思いきや、

その空き巣は、家主を相手に慰謝料を求めて訴訟。


ポップコーン訴訟は、

100歩譲ればの余地があるように思えますが、

その他のものは、どこからどう見ても責任転嫁でしょう。


上の様な訴訟に対して、

今の日本では幸いなことに

まだまだドイツと同じ常識、感覚のはずだから

裁判所にバッシーン!と却下されるとは思います。


正義は一つではないと言いますが、

アメリカの正義と平等は、

ドイツや日本のものとは、ちょこっと違うようです。


判例に限って考えると

どちらが正しいのかは私には言えませんが、

どちらの社会に住みたいのかと問われれば、

迷うことなく私はドイツ、日本と答えます。


責任転嫁が認められる様な環境では、

互いの信頼関係を築くことには

相当な勇気と覚悟が必要になるように思えるのですが、

アメリカの人達は、どのように信頼関係を

築いているのか興味が引かれます。

 

心の問題を解決するために

自分と向き合い自分の心を変えようとするのは

朝目が覚めたら解決していたというような

簡単なものではありません。


だからと言って、

問題の要因を自分以外のものとして

他人や社会を変えようとするのは、

より困難なチャレンジをすることになります。


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