数年前に復元された神戸初代県庁館は、
当然のことながら建材の白木が月日の経過と共に
建材の色が濃くなってくると当時の建物の雰囲気に
より近づいてくるんでしょうね。
神戸初代県庁館のトリを務めるのは、県庁舎。
神戸初代県庁館 県庁舎玄関
玄関を上がって直ぐの所に、初代県庁を舞台に繰り広げられた
幕末維新のドラマがバーチャルで体験できる設備があったのですが、
体験をしておけば、頭の中の?マークが少しは小さくなっていたかも。
県庁舎 枯山水庭園
残されている資料からは、当時の官庁舎の枯山水庭園が
どのような意匠だったのかは分かっていないのですが、
敷地外から県庁舎を描いた絵には、見越しの松が描かれていたことから
枯山水庭園の白壁沿いに松を植えられています。
官庁舎の規模が大きくないので
枯山水庭園の規模も大きいものではありませんが
限られた敷地にバランスよく綺麗に収まっています。
初代県庁館の関係者に確かめてはいないのですが、
左が三尊石で、右が亀島(亀石)のように感じられます。
左奥にあるのが、鶴島(鶴石)のように見えます。
近くで観賞できるようにするためなのか、
踏石から延びる飛石が三尊石まで続いていて
背中側には、知事執務室があります。
県庁舎 お風呂
私の幼稚園の頃の実家の御風呂も桶風呂でしたが
桶風呂の周りの床は、タイル張りだったと記憶しています。
当時は、どこも同じだったと思うのですが、
御風呂場の造りを見て思うのは、
当然のことながら使用すれば床が濡れ、水気が多くなり、
木の床の耐久性は、どうだったのだろうか。
手水鉢と坪庭
官庁舎 知事執務室
あの伊藤博文が執務をしたであろう部屋。
吟味場(お白洲)
時代劇の大岡越前とか遠山の金さん等で
下手人が引っ立てられてお白州の茣蓙(ござ)に座らされて
裁きを受ける場所で良く登場しました。
「〇〇町の〇〇権平。面を上げい!
そなたは〇〇の畑からキュウリを盗んだことに相違ないか。」
『御代官様、滅相もございません。キュウリなんぞ盗んでおりません。
あっしは、西瓜しか盗んでいません。』
「おぬしは何を言っておるのだ。」
何て感じのことが繰り広げられていたかも。
初代県庁館 取次役所
取次役所は、勤番所時代(交代して業務につく)、
兵庫津に住んだ下級役人の官舎で兵庫津各町の名主等が
ここに日勤して兵庫津・近在の取り締まりや訴訟の取次を行いました。
神戸初代県庁館では、カフェスペースとなっています。
せっかくなのでと休憩をかねて頂いたのは、
ミックスジュース。
喉を潤し、身体を休めたら神戸初代県庁館を後にして
隣のひょうごはじまり館へ。
目的は、2階の観覧テラスから初代県庁館の景観。
ひょうごはじまり館
ひょうごはじまり館でも色々なことが楽しめたので
せっかくなのでと楽しめばよかったのですが、
景観だけにしたのがもったいなかったかな。
観覧テラスからの景観
復元された初代県庁の施設を訪れて何より先に思うのが、
住み込みで仕事をしていたのが飛騨高山から3人の同心、
他にも地元から通いの者達がいたのだと思うのですが、
あまりにも敷地も施設の規模も小さくて
仕事に従事していた職員の数も………村役場ならまだしもです。
県庁は、以前の地域を管轄していた御大名の拠点のようなもので
大勢の御家人らが様々な実務を担っていたんじゃないかと。
それをこの少ない人員と施設の規模で多くの仕事を
どのように処理していたのだろうと謎と不思議が残ります。
今回も私の名所巡りにお付き合い下さった皆様、
ありがとうございました。
少しでも一緒に楽しんでもらえたら嬉しく思います。
次回の名所巡りの際もまたお付き合い願えたら
嬉しく思います。