催眠状態が、どのような状態なのかですが、
まず、私達の意識には
意識(顕在意識)と無意識(潜在意識)があります。
ざっくり言うと
意識は、考えることが得意分野で
無意識は、感覚的なものが得意分野です。
仮に普段はその二つの意識が
バランス良く5対5で働いているとして
その割合が状況に応じて適切に
割合を変えているとします。
で、催眠状態とは
無意識の働きが高まっている状態に留まっている状態で、
私達は、自身が意図するしないに関わらず、
催眠状態と言われる精神状態を何度となく自然と経験しています。
そして、催眠誘導とは、
意図してその状態に至れるように働きかけることで
被験者が、誘導者の助けを借りて行うものを他者誘導。
被験者自身によって行うことを自己催眠誘導と言います。
意識の状態を、一本の横線上に3つに分けて
左側の範囲を覚醒している状態、
真ん中の範囲を催眠状態、
右側の範囲を睡眠状態とします。
左側の範囲は覚醒状態で、
右側の範囲に突入すれば睡眠状態なので
催眠状態となるには、
どちらでもない真ん中の範囲に到達して、
そこに留まればOKです。
そのための手法として色々とあるのですが、
一番ポピュラーなのがリラックス誘導を用いた方法です。
意識の状態を
左側(覚醒状態)から右側(睡眠状態)へと近づくように
身体に力を込めて良い睡眠をとれる人はいないので
力を抜くことを求めます。
気分をハイにするには、ロックですが、
気分がハイになると眠りにつきにくくなるので
落ち着いた音楽の方が睡眠の助けとなるように、
分かりやすいシンプルな言葉、単調なリズム、
言葉尻のトーンが下がるような調子で
言葉がけを繰り返します。
この時、
催眠状態は、睡眠状態ではないので
被験者が睡眠状態に突入しないように
注意を払う必要があります。
催眠誘導を経験したことがあると言う人に
どのような体験をしたのか聞くと、
その催眠中に何を経験したか、
誘導者が何を話していたかを
全く覚えていないと話す人がいますが、
これはその誘導によって
催眠を体験したのではなく
ただ睡眠を体験しただけです。
本当に稀ですが、
初回誘導から催眠への没入度がかなり高い
夢遊トランス状態に至る方もいるにはいて、
この状態に到達すると
「催眠から覚醒すると催眠中の出来事を全て忘れる。」といった
暗示誘導をしなくとも
覚醒後に自然に忘れてしまう反応をすることがあります。
(自然健忘)
ですが、本当に稀なので
催眠中の出来事を覚えていない場合は、
99%催眠を体験しておらずただ睡眠を体験したと判断しても
間違いありません。
とは言え、
ある程度のリラックス状態を体験したり、
リラックスを伴う睡眠を体験するだけも
ストレス解消・軽減効果は期待できるので
それはそれで良しと言えるのかもしれません。