日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

東京オリンピック?!-東京再開発-

2005-09-21 18:59:42 | スポーツ
昨日、石原東京都知事が「2016年の夏季オリンピックに立候補する」と、記者会見をした。
今更「東京オリンピック」という、気がしない訳でもない。
とは言うモノの、夏季大会について言えば日本から立候補した都市は、ことごとく負けている。
1988年のソウルに敗れたのは、名古屋だった。
そして、次のオリンピック北京に負けたのは、大阪だ。
今回2016年に立候補している国内の都市は、東京だけではない。
実は札幌や福岡も立候補を検討しているようだ。

石原都知事が記者会見で「現在の国立競技場を中心に、明治神宮周辺の再開発」、ということを話していた。
結局、オリンピックを利用した「都市再開発」が目的なので無いだろうか?
穿った見方かも知れないが、そんな気がする。

ところで、先週まで岡山で「国体」が開かれていたのをご存知だろうか?
岡山県民以外で、興味を持って情報を集めていたのは国体関係者か参加選手の関係者くらいなのでは?
「国体」と言っても、いまやその使命そのものが問われはじめている。
国体開催のために、他府県にいる開催県出身者を呼び寄せ「優勝県」となるようにしたり、競技場建設などの「ハコモノ」目的となったりしているからだ。
実は、先のW杯の試合会場の一つとなった「静岡スタジアム(通称エコパ)」も、W杯を目的として建設されたものではなく、翌年の「静岡国体」のために建設されたものだった。
国体にしても、オリンピックにしても「スポーツ振興」ということを、考えた時「ハコモノ」ではなく、「指導者などの人材育成や競技人口を増やす」ということが、最優先なのではないだろうか?

実は、日本のスポーツの多くは東京ではなく、地方の企業が支えているという部分もあるようなのだ。
「企業スポーツの栄光と挫折」に、一部詳しく書かれているのだが、確かに昨年の「アテネオリンピック」で一躍注目を浴びることとなった「女子ホッケー」などは、一宮市~岐阜市にかけて盛んなスポーツ。中心のメンバーも「ソニー一宮」の社員だったはずだ。
それだけではなく、かつて男子マラソンで活躍した「宗兄弟」は、今でも宮崎県延岡市にある「旭化成」で、指導をしている。
「東京」は、アスリートとして「発表の場」なのかも知れないが、彼らの日常は地方都市にあるのだ。

「東京」は、日本の顔の一つかもしれない。
でも、何でも「東京」である必要は無いと思う。
まして、「東京再開発」のためにオリンピックを誘致したい、というのは時代的に違うような気がするのだ。