日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

衆議院選挙後の雑感

2005-09-15 18:59:07 | 徒然
衆議院選挙が終わり、自民党では新人の「派閥入り」が話題になっている。

私が住んでいる東海地域が、今回注目の選挙区の一つとなってしまっていた。
特に、隣接県の「岐阜」と「静岡7区」は「自民党郵政造反議員続出」となったために、「刺客」だとか「九の一」、「落下傘」などという言葉が飛び交った。
それだけではなく、民主党の前党首岡田さんの地元・三重県。
「民主王国」と言われる名古屋の選挙区で、何とか議席獲得を目指した自民党が、積極的に動いたりもした。
実は、この地域がこれほどまでに注目を浴びたことはこれまで一度も無かったような気がする。

選挙が終わり「自民圧勝」という文字が、新聞各紙に躍った月曜日。
近所のファーストフード店で、複数の新聞を読んでいた時のことだ。
近くにいた二人組みのオバサマが・・・。
「岡田さんって、辛気臭い感じだから負けるのよ」
「そうそう、あの目がね・・・。どっか行っちゃっているみたいよね」
「真面目が売りって言ってもね~、元気がないと無理よね」
「まぁ、その点小泉さんのほうが有利だったってコト?」
などと、なかなか政策論争ではない鋭い指摘をしていた。

そして、今日になって自民党公認の佐藤ゆかりさんのところへ細江岐阜市長が、当選の挨拶へ赴いたというニュースがあった。
この市長さん、もちろん自民党の方なのだが、佐藤さんが出馬の挨拶に市庁へ行ったとき握手を拒んだ人。
「選挙に勝った」ということでの、挨拶のようだが・・・なんか変な感じがする。
挙句の果てに「岐阜市としてお願いしたいことをまとめて、何とかご協力を・・・」って?!
これでは「野田聖子さんでは、(与党から外れたので)様々な利益誘導が期待できないから、自民党の佐藤さんお願いします」と言っているようなものではないだろうか?
野田さんが政治家になって13年。
岐阜市及び周辺は、経済的には「地盤沈下の一途」だった。
地元唯一の百貨店は閉店が決まり、当然商店街にはシャッターが下がった店舗が目立つ。
この8月末には、「パルコ」の閉店・撤退が決まったばかりだ。
その間、自民党の野田さんは何をし、岐阜の自民党県連は何に満足をし、支援をしてきたのだろう?
支援拒否までし「県連の指示に従わなかった党員は、それなりに対処(=除名?)をする」とまで言っていた、野田聖子という国会議員に対しての忠誠心はなんだったのだろう?
地域経済の活性化は、急務とは思うのだが・・・挨拶の握手を拒否までしたのに、当選すれば、すぐなびくという地方政治の現実を見たような気がした。
もちろん、握手拒否直後に殺到した市長に対する批難が、このような行動となったのかも知れないが・・・。

それ以外にも「落下傘候補・藤野真紀子」さんが、自民党の支援団体の一つ?地元商店会での会合で「われわれ様な『零細商店街』は、大変なんですよ。どうしたらいいのか分からないんです」と、迫る店主の姿があった。
でも、それは政治家にお願いすることではなく、私たちのような「マーケティングのプロ」の仕事のはず。
一体、政治家に対して何を期待しているのだろう?
「政治家に地域の活性化のための補助金を獲得してもらう」という、つもりなのだろうか?

これまで「選挙民が政治に何を期待するのか?」ということが、ボヤケていたような気がしたが、これらが「選挙民の本音」だとしたら、自民党=小泉さんに託した4年は、これでと何ら変わらないような気がしてきた。
でも、その責任は誰が取るの?