日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

こども達の夏休み

2006-07-23 08:49:54 | CMウォッチ
昨日から、こども達の夏休みが始まった(地域によっては、まだかも知れないが)。
それにあわせるように、ケンタッキーのテレビCMも元気な子供たちの遊ぶ姿という内容となった。

このテレビCMを見るたびに、自分のこども時代を思い出す。
夏休みの宿題はさておき、とにかく1日中いろんなことをして遊んだ。
近くの雑木林や沼に行っては、いつも何かを発見していたような気がする。
普段は行けない隣の学区まで足を伸ばすと言うのも、今にして思えば「冒険」だったのかも知れない。
そんな「ワクワク」や「ドキドキ」が、詰まった毎日だった。
そんな感覚を思い起こさせてくれるのが、このケンタッキーのCMなのだ。

でも、このCMのように汗を一杯かきながら元気に遊びまわる子供たちが、今どのくらいいるのだろう?
中学受験のために、塾の夏期講習に通い、自宅でもクーラーの効いた部屋で勉強。
その合間に、テレビゲームなどをして過ごす子供たちの方が、全体的には多いのではないだろうか。
学習塾の「夏季合宿」に参加する子供たちも、少なくないだろう。
実際、ゆとり教育の反動なのか(?)夏休みを短くする傾向があると言う。
学力低下を懸念しての、対策だと言う。
夏休みを短くして、学力低下にストップがかかるのかやや疑問なのだが・・・。

夏休みは、一杯遊んでイロイロなモノ・コトを発見する大切な機会だと思う。
私が子供だった頃とは、こども達を取り巻く環境が違っていることは十分理解しているうえで、あえて「遊び」を大切にして欲しい気がするのだ。
机の上では見つけることが出来ない、イロイロなことを教えてくれる場所としての「遊び」の有用性は、無いのだろうか?と考えてしまう。

ケンタッキーのCMソングの一節をご存知だろうか?
「夏のこども達、遊んだ分だけ強くなれるよ」と言うのである。
遊んだ分だけ、友達とけんかもすれば、仲直りもする。
自転車での遠乗りは、チョッとした冒険だ。
そんな、自由な時間を「受験」や「学力低下(と言う言葉)」によって、大人が奪ってよいのだろうか?
もしかしたら、一昔の詰め込み教育が学力をUpさせていたのではなく、こども達自身が遊びを通じて「観察する力」や「発見する力」が身についていたのではないだろうか?
そしてそれは、「チームとして仕事をする」というコミュニケーション力なども、自然におぼえる時間だったのではないか。
このCMを見るたびに、そんな思いに駆られるのだ。