日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

真夏日に思った街の姿

2006-07-15 22:36:20 | アラカルト
今週は、毎日のように「この夏一番の暑さ」更新日だった。
そんな時、見上げる街中の風景が気になった。
それは、空調の室外機だ。
マンションは言うに及ばず、戸建の一軒家にも複数の室外機が設置してる。
「1家に1台」ではなく、テレビ並に「1家に複数」というのが、今なのだろう。
それだけ「人工的な快適生活」を享受し、当たり前だと感じている生活がそこにあるような風景に感じた。

昨年から環境庁が中心となって「チーム-6℃」という、環境キャンペーンが行われている。
「夏は室内温度を28℃に設定しましょう」ということなのだが、この暑さで「28℃の室内温度なんて、ムリムリ」と言うのが実感ではないだろうか?
それを、マンションや戸建の室外機の数から感じられる。
別に、空調・エアコンを使うことが悪いと言うのではない。
家電メーカーは、「省エネタイプ」のエアコンを発売し「環境に優しい」と言っているし、住宅メーカーは「気密性」や「断熱性」の高さを謳い文句に、「快適な住環境」を提案している。
そのどれもが、とても魅力的な商品だと言える。

ただ、本当に「環境に良い」ということを考えたら、エアコンなどの「人工的快適生活」を求めるのではない、自然と共存できる「夏涼しく、冬暖かい」という「家作り・街づくり」が、先なのではないだろうか?
昔の家の多くが南側に庭があったり、庇が深いのは「夏は風を通し、日差しを室内に入れないため」だった。
今の住宅事情では、そのような条件の家を望むことすら出来ないことも分かるのだが・・・もう少し、エアコンの頼らない生活はできないのだろうか?
これからのマンションや戸建住宅には、人工的な空調システムに頼るのではなく、季節の折々の快適さを取り込む工夫のある提案が、本当の「環境住宅」なのではないだろうか?

コンクリートやアスファルトで固められた街は、便利だ。
その照り返しは、街の温度を上げている。
今は、照り返しに室外機からの熱風で、もっと暑い街を作っている。
ソーラーシステムなどの自然エネルギーを作り出し、使う街づくりの前に、コンクリートやアスファルトに取って代わる舗装材や生垣などによる街づくり、家作りが今必要な気がする。

この猛暑にも拘らず、エアコン無し生活をしている者からの提案だ。