日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

勝ちTVS福T

2007-04-27 21:34:46 | マーケティング
ビールのテレビCMが、少しづつ夏へと向かう内容へと変わってきた。
出演者の服装が、半そでやTシャツになったりしている。
そして、この時期の恒例キャンペーンとなっているのが、キリンの「勝ちTプレゼント」だろう。
このキャンペーンは、日本サッカー協会の強力スポンサー・キリンだからできるキャンペーンだろう。
その意味では、ビールのキャンペーンプレゼントとしてのTシャツは、キリンの独壇場(?)だった。

ところが、今年そのキャンペーンプレゼントTシャツに、サントリーが参入してきた。
長寿番組・笑点を使った「福T」だ。
種類も24種類と勝ちTよりも多いのだが、プレゼント数が格段に少ないのが残念な気がする。
ビール市場の割合から言えば、当選確率は同じくらい何かも知れないが。

それにしても、渋いキャラクターを起用したと言う印象がある「福T」だ。
ところが、この渋い「笑点」の出演者の皆さん+江戸風柄のプリントは、意外にもキッチュというか、楽しい雰囲気がある。
「勝ちT」そのものは、サッカー日本代表を応援しよう!と言う趣旨もアリ、代表のユニフォームに似ているし、実際代表の試合にこのTシャツを着込んで応援に行っている人もいるだろう。
ただ問題なのは、普段着るには「チョッと・・・」という雰囲気があると思っている。
サッカーファン(と言うよりも、日本代表ファン)以外の人からすれば、普段着としては着難いだろうな~と感じるからだ。
それに比べると「福T」は、現在ユニクロが展開している「伝統企業コラボTシャツ」と雰囲気が似ているので、気軽に普段着として着られそうな気がする。

この二つのキャンペーンで、注目したいのは「Tシャツ」というモノに対して、どんな人たちが応募するのだろうか?ということだ。
キリンの「勝ちT」は、サッカーファン、「福T」は笑点ファンと決め付ける人は少ないと思うが、なんとなく「福T」のほうが応募者の幅が広そうな気がしている。
それはキリンの「勝ちT」が、サッカー日本代表との関係が強く印象付けられているのに対し、長寿人気番組「笑点」は番組そのもののほのぼの感に惹きつけられる人が少なくないだろうと思うからである。
そこが、サントリーの狙いでもあるはずだ。