日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

竹中さんの派遣会社会長就任

2009-09-01 11:00:34 | ビジネス
衆議院選挙真っ最中の頃、ヒッソリ(?)と報道されていた人事があった。
それがパソナ会長に竹中平蔵氏就任と言う記事だ(紹介記事は産経新聞)。

この記事を読んだ時、「パソナは大丈夫?」と思ってしまった。
派遣社員として仕事をしたこともあり、パソナという企業はある程度知っている。
もちろん当時は、「派遣社員=女性事務系職」と言う時代だ。
そのため派遣されるためには、それなりのオフィス・スキルが必要だった。
何よりも当時求められていたのは、「派遣社員は、違う意味での営業社員」と言う意識だったように思う。
派遣先企業が求めるオフィス・スキルはあって当然。
「+α」の職務意識と即戦力としての成果が、常に求められていた。
それだけの「プロ意識」と「職務責任能力」を発揮できる人材を派遣するコトが、派遣会社の実績となっていたといえるのかも知れない。

その後派遣業種が広がり、昨年あたりから問題が表面化した「日雇い派遣」を生み出したのである。
今でも派遣社員として仕事をしている友人(女性)たちの中には「日雇い派遣の出現が、それまでの派遣社員の質と仕事を減らした」と話す友人も少なくない。
その「日雇い派遣」などを作り出すキッカケとなったのが、竹中さんなどが推し進めた(一説には、「アメリカ政府の言うなり」といわれているようだが)「改革」だった。

そして今、竹中さんたちが推し進めた、「派遣」と言う仕事のあり方が見直されようとしているのだ。
その竹中さんが、人材派遣の最大手と言っても過言ではない、「パソナ」の会長に就任すると言う。

そのようなことを考えると、竹中さんがいくら代表権のない会長職で、「パソナ」グループの代表である南部さんと懇意な関係だとしても、「大丈夫だろうか?」と思ってしまうのだ。

派遣時代の友人に話を聞くと「結局、新規事業を立ち上げたりしても、新規の事業が軌道に乗ることもなく撤退しているみたい」だと言う。
派遣会社といえども、必要なことは社員教育による「プロフェッショナルの育成」だと思うのだが、そのような視点を持って竹中さんは「パソナ会長」と言う職を得たのか?
そもそも過去の失策を振り返ることなく、派遣会社の会長職と言うのは一般社会から理解されるのだろうか?
そんな気がするのだが・・・。