今日、「集団的自衛権の行使」を閣議で決定した。
安倍さんは、先の選挙公約の一つとして掲げていたことなので、「公約を果たした」ということになるのだと思う。
そうなると気になるのは、自民党に投票した人達だ。
総選挙の頃、日本全体が「アベノミクスで景気回復」というムードが漂っていた。
実際、街中インタビューなどでも「アベノミクスに期待するので、自民党」と答えていた方も多かった様に思う。
そう考えると、先の総選挙で自民党に投票した人のある一定割合で「集団的自衛権の行使」などの選挙公約などには、全く気づかず「アベノミクス」に踊らされて投票した、と言う人がいるのではないだろうか。
これは「特定秘密事項保護法案」の時も同じなのだが、先の総選挙では「特定事項保護法案」についても「集団的自衛権行使」についても、自民党は公約として掲げていた。
だからこそ、安倍さんは「特定秘密事項保護法案」も今回の「集団的自衛権の行使」についても、「国民からの付託を受けた」と強気で、強引に進められるのだと思う。
その意味では、国民が「特定秘密事項保護法案」も「集団的自衛権の行使」も認めていた、と安倍さんに言われても仕方のないことだと思う。
ただ、自民党に投票した人達にも言い分はあるはずだ。
それは「憲法解釈」と「閣議決定」という方法で、「集団的自衛権の行使」を決めたことだ。
日本の政治の基本は「国会」という場であって、「閣議」では無い。
「閣議」というのは、「閣僚の会議」なだけであって、決定権は無いはずなのだ。
それもまた「解釈」という、あやふやなやり方で決めてしまった、と言うことについては多いに反論すべき点だろう。
そもそも「集団的自衛権の行使」ができないと、「独立国家として認められない」とか「金しか出さない恥ずかしい国」になってしまうのだろうか?
米国の主要産業の一つは、軍事産業だ。
どこかで紛争なり戦争なり起きることで、「世界の警察・米国軍」が出ていくことで儲けている産業を、主要産業としている。
もちろん、素材提供を日本もしているとは思うが「武器輸出」そのものは禁止していたと思う。
そんな米国に事情に日本があわせる必要があるのだろうか?
国連では、今でも「敗戦国・日本」なのだから、それを逆手にとる外交があっても良いのではないだろうか?
それこそ「外交手腕の見せ所」だと思うのだが・・・。
むしろ問題にしなくてはならないのは「戦勝国=常任理事国」である、ロシアや中国が他国の権利を蹂躙しようとしていることなのでは?
「戦勝国」だから、何をやっても許される、と言うのでは「国連」の意味が無い。
「敗戦国・日本」だからこそ、国連の場で強く訴える必要があると思う。
その様な戦略を考えるのが、安倍さんの仕事なのでは?
一連の安倍さんのやり方を見ていると、映画「ランボー」や「ターミネーター」のマッチョな主人公に憧れる、ひ弱なお坊ちゃまの暴走発想、という気がしてならならない。