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ローカル線も個性の時代?

2014-07-16 12:27:17 | ビジネス

先日、讀賣新聞のサイトを見ていたら、何とも素敵な電車内の写真が掲載されていた。
讀賣新聞:京王から購入の車両、木の内装に改良・・・運行開始
記事を読むと、島根の一畑電鉄の新しい車両のようだ。

一畑電鉄と言ってもご存じの無い方のほうが多いかも知れない。
島根のローカル線を持つ鉄道会社だ。
ご存じの方は、鉄道ファンか映画「RAILWAYS」(2010年)をご覧になったくらいだろう(と、勝手に想像している)。
おそらく今の収益の柱となっているのは、電車では無くバスやタクシー、物流関係なのではないだろうか?
帰省した折、ひとりで出雲大社に出掛ける時には、行きはJR、帰りは一畑電車を利用するのだが、JRはまだしも一畑電車は利用者がまばらで、「あ~~~、田舎のローカル線」ということを、実感してきたからである。
(ちなみにこのルートだと「宍道湖一周」のお勧めルートでもある)

記事を読んだだけでは、京王が使ってた中古車両ということぐらいしかわからないのだが、「中古」と言っても、随分古い車両だったようだ。
改造の様子:後藤工業(株)IZUMO-BATADEN 楯縫号

この「新型車両」は、イベント向けとして使われるようだが、この車内の様子と車窓から見える宍道湖周辺の光景が、とてもマッチする様な気がする。
むしろ、田舎だからこそこの様な車内の電車が似合う様に思える。
そう考えると、地方のローカル線は速さでは無く他の要素が求められている、と言うことがわかる。
もちろん、「生活の足」と言う視点も重要だが、一畑電鉄が走る地域は移動手段の主役は電車では無くクルマだ。
逆に利用者を増やそうと思えば、「移動手段としての電車」では無い他の要素が重要になってくる。

その視点で言えば、今回の様な「中古車両」をリノベートして、車窓から見える光景と合う様な「オリジナリティのある車両」というのは、魅力だと思う。
昨年、JR九州が運行を始めた「ななつぼし」の様な、高級感溢れる「リゾート車両」も魅力的だと思うが、ローカル線にはその地域の風景にあった「個性ある車両」が良く似合う。
「ローカル線も個性の時代」ということかも知れない。