日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

マクドナルドの事業収益とキャンペーンメニュー

2014-07-29 18:44:30 | ビジネス

新聞各紙に、マクドナルドの今年1月~6月までの連結決算と「期限切れ鶏肉」のお詫びについての記事が、掲載されている。
日経新聞:マクドナルド社長、期限切れ肉問題で「深くおわび」

期待をされての登板となったカサノバさんだったが、どうやら日本では思う様な成果が出ていない。
サッカーW杯を前に打ったキャンペーンも、日本が予選で敗退してしまったため、思う様な効果にはならなかったようだ。
ただ、メニューそのものを見て「参加国をイメージするメニューかのかな~?」という気がしていたので、そんなトコロも関係しているのではないだろうか?

もう一つ気になるのは、マクドナルド自体日本の客層をしっかり把握しているのだろうか?と言う点で、疑問に感じるトコロがある。
と言うのも、マクドナルドが展開しているメニューを見てみると、とにかくボリュームがある。
食べ盛りの高校生や大学生、若いサラリーマンを対象にしているのなら、今のキャンペーンメニューで満足すると思う。
ただ、お子さんの「お誕生会」などで利用しているママさんたちにとっては、ボリュームがありすぎるのでは?と言う気がしている。

実際、私の周囲の女性30代~50代に聞くと「マックのセットメニューは、オーダーできない。単品でもキャンペーンメニューは・・・ゴメン」と言う声がある。
彼女達は、ダイエットに励んでいる訳では無く、メニューそのものが「重い」と言っているのだ。
そう考えると、メニューそのものをもう少し「軽め」にしても良いのでは?
日本の人口構成を考えると、今の「重いメニュー」が好きな世代よりも、「軽めメニュー」を好みそうな世代のほうが、多いと思う。

マックとともに大人になった世代は40代になっている。
いつまでも「若いマックのボリューム」では、満足できない客層が増えていると思うのだ。
「満足する=ボリュームがある」と言うわけでは無いと思う。
カサノバさんに期待されていたコトは、この様な視点だったのではないだろうか?
折しも、「期限切れ鶏肉問題」がおき、マクドナルド自体メニューを見直す切っ掛けが出来た。
この機会をマイナスに捉えるだけでは無く、メニュー全体の見直しのチャンスと捉え、「マックとともに大人になった日本の顧客」を考えるコトが大切だと思う。