日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

夏休みの自由研究に思う

2014-07-15 18:37:57 | アラカルト

今週末から夏休みに入る、小・中・高校もあるのではないだろうか?
夏休みは、学校生活の中で一番長い休み。
今でも宿題には、ドリルや読書感想文などがあると思うのだが、一番頭を悩ませるのが「自由研究」だと思う。
子どもの頃、「自由研究のテーマ」を決め、資料を集めたり観察したりと大変だった記憶がある。
ところが最近は、随分違ってきているようだ。

例えば、企業のサイトにアクセスすると「自由研究のお手伝い」の様なコンテンツがあったりする。
Hondaの場合、Honda kids 子ども広場 自由研究 と言うサイトがある。
ご丁寧(?)に、学年別のテーマ設定がされている。
他にも、サントリーなどのサイトでは「水」をテーマにした工場見学+自由研究のテーマとなる様なツアーなどが企画されていたりする。
例:白州工場 夏休み南アルプスの天然水親子ツアー

企業のサイトだけではなく、東急ハンズなどでも定期的にこのようなイベントが毎年開催される。
まさに「自由研究サポート」が随分されているのだな~と言う気がする。

しかし、サポート体制が整っているのは、何かと便利だと思うのだが本当にそれで良いのだろうか?と、考えてしまう。
何故なら、「どんなテーマを取り上げようか?」と考え、資料を探し・集め・自分なりに分析・まとめ、レポートを作成する、と言うのは、とても労力がいる反面、社会人になってから必要とされる能力がすべて入っているのが「自由研究」だからだ。

確かに「テーマを決める→資料を探し・集める→観察→まとめレポート作成」というのは、中学受験などを前にしたお子さんにとって、余分な宿題かも知れない。
でも、その経験は後々の勉強に活かされるのではないだろうか?
少なくとも、「マーケティング」と言う「ビジネスの基礎知識」では、昔ながらの自由研究が役に立つ部分が多いと思う。
便利になったな~と思う反面、何となく「合理性」によって失われる様々な力がある様な気がする。