日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

食のブームを考える

2014-07-13 19:56:29 | ライフスタイル

先日、FMを聞いていたら「実は、今の日本人は栄養不足気味なんです」という話を聞いた。
「日本人の栄養不足気味」ということに、「え!」と感じるのは私だけでは無いと思う。
と言うのも、世間では「脱メタボ、ダイエット」花盛りだからである。
しかも、「食」に関する情報というのは、毎日相当量が発信されておりその内容のほとんどが「太らないように」という情報だからだ。

そんな「ダイエット向け食事」として、ここ2,3年話題になっているのが、「ローフード」だ。
正しく言うなら「調理法」と言ったほうが良いかも知れない。
「極力火を入れないことで、食物の酵素などを体に取り入れる」と言う考えの基に考えられた調理法だ。
最近人気の「スムージー」なども、この「ローフード」の一種だと言われている。
「スムージー」程度であれば問題は無いらしいのだが、本格的なローフード(または「ナチュラルハイジーン」とも呼ばれているようだ)を続けると、栄養不足で病気になりやすいと言うことも言われている。

もう一つは一昨年あたり話題になった「低糖質の食事」だ。
ブームとなったのは、「炭水化物を食べないと、アッという間にダイエットができる」ということだった。
しかし、このブームの最中、「むしろ体調を悪化させる」と言う反論(?)も登場し、今は下火という感じた。
元々は、「糖尿病患者への食事療法」だったので、健康な人がこの様な食事療法を行うことは、体にとってリスクが大きいはずだ。
その「糖尿病」に関しても、「低糖質を続けることへのリスク」を指摘される様になってきている。

これまで「ダイエット=健康」ということばかりが、メディアでクローズアップされてきた。
特に、炭水化物(=糖質)と脂質(≠脂肪)は、どこか不健康の代名詞の様に言われてきたが、これらの栄養素の不足に加え、ビタミンやカルシュウムなどの栄養素も不足気味らしい。
そう考えると、昨今の健康食品やサプリメント市場の拡大もうなずける。
その様なライフスタイルの提案が、「健康の維持」であるとメディアを通して言われ、思い込んでいた部分が大きいと思う。

「飽食の時代」と言われて久しい「日本の食事情」。
「実は、栄養失調気味だった」と言うのは、「食のブーム」そのものも考える必要がある、と言うことなのかも知れない。