中日新聞のWEBサイトを見ていたら、「人の感情に近い音声反応ができる技術開発」という、トピックスがあった。
この技術を開発したのは、ヤマハ。
ヤマハ ニュースリリース:人間同士の会話の特徴をヒントに開発「自然応答技術 HEARTalK™」
「餅は餅屋」という言葉があるが、まさにそんな印象を持つ「技術開発」だ。
いわゆる「音声ガイダンス」の普及は、目覚ましいモノがある。
「PCの調子が悪い」などの問い合わせをしようと、サポートセンターなどに電話をすると、まず一番最初にかかるのは「音声ガイダンス」による案内だ。
そしてこの「音声ガイダンス」、なかなか聞き取り難いことが多い。
高齢者になればなるほど、この「機械的音声ガイダンス」は聞き取り辛いのでは?と、思うことがある。
もちろん、利用する「音声ガイダンス」のソフト質にもよるのだろうが、いかにもコンピューターの合成音声という、ガイダンスの案内ほど、聞き取りにくいコトが多いように感じる。
その延長線上にあるのが、いわゆる「ロボット」との会話だという気がしている。
そして会話を成り立たせるために、重要となるのが最近話題になっている「AI」だろう。
しかし、残念なことにこの「AIの会話」というのは、面白くないらしい。
Yahoo!トピックス:ロボットの会話に未来はあるか?発売秒読みのシャープ製゛ロボホン”から考える会話AIエンジン開発
「会話が面白くない」理由は、すでに出来上がったシナリオ上の会話しかできない、という点にあるようだ。
確かに私たちの会話は、縦横無尽に話が飛ぶことが多い。
それは「会話をしながら、様々な情報を整理し、考える」からだろう。
もう一つは、シナリオ上のコトであっても「感情」が、そこに表現されていないからではないだろうか?
同じ言葉であっても、その時々の気持ちによって「語調」などは、変化する。
「ハイ」という返事一つにしても、その時々の気分で随分意味合いが変わる。
当然、会話の内容も変化していく。
そのような、感情表現を捉えるということに関しては、まだまだAIは苦手なのかもしれない。
そこに着目したのが、ヤマハの「HEARTalK™」だと思う。
ロボットの開発技術は、ホンダの「アシモ」や村田製作所の「ムラタセイサク君・セイコちゃん」、ソフトバンクの「Pepper」など、開発が進みロボットの存在自体も身近なモノになってきているが、より身近にするためには、「人と自然な会話ができる」ということだと思う。
その意味で、ヤマハの「HEARTalK™」は、どこの企業がジョイントをし、その性能を上げていくのだろう?という、興味がわく。