先日、近所の家電量販店に用事があり、出かけた。
一応必要な物のめぼしを付け、店内を何気なく歩いていたら「売り場が随分小さくなったな~」と、感じた売り場があった。
「デジタル携帯音楽プレーヤー」の売り場だ。
「デジタル携帯音楽プレーヤー」と書くと、「何のコト?」と思われる方がいらっしゃるかもしれない。
iPodをはじめとする、「音楽プレーヤー」のコトだ。
元々この市場に参入していた企業そのものが、大手ではappleとソニーの2社くらいしかなかったのだが、この2社が様々なタイプの「デジタル音楽プレーヤー」を出していた。
スタンダードなiPodのほかに、iPodnanoやiPod Shuffleがある。
ソニーにしても、比較的安価な価格帯のタイプやスポーツ向けなどがあったはずなのだが、随分アイティムが減っているような気がしたのだった。
現在ソニーは、「ハイレゾ対応」のような、高音質に特化したタイプに力を入れているということもあるのだろうが、それにしても随分商品アイティムが減っているのでは?という気がしたのだ。
たまたま近所の家電量販店が、商品入れ替えのセールをしていたとはいえ「セール」の表示が無かったことを考えると、展示販売される商品そのものを絞っているような印象を受けたのだ。
そして今日所用があり、地下鉄に乗っていて気が付いたコトがある。
若い方の多くが、イヤフォンをしながらスマートフォンを見ているのだ。
これまで、幾度となく見てきた光景で、さほど違和感なく見ていたのだが、もしかしたらスマートフォンの普及で、「デジタル携帯音楽プレーヤー」の市場が縮小しているのでは?という気がしたのだ。
「デジタル携帯音楽プレーヤー」で音楽を聴くためには、CD音源をPC経由でプレーヤーに移すかネットからダウンロードをする方法が一般的だ。
ところが昨年あたりから、ネットからダウンロードをするのではなく、ストリーミングで音楽を聴く傾向が出始めていると言われている。
ABOUT DMH:米国2014年半期音楽ストリーミング収益がCDを上回ったと発表
日本でも同じ傾向になるのでは?と、予想されている。
その理由は、「定額制」だ。
ストリーミングで音楽を聴くのであれば、「デジタル携帯音楽プレーヤー」よりもスマートフォンのほうが、便利なはずだ。
しかも「定額制」であれば、料金を気にしながらストリーミングする必要もない。
そう考えると、スマートフォンの普及と「定額制」が、「デジタル携帯音楽プレーヤー」の市場を縮小させたのでは?と考えるのだ。
蛇足となるが、一時期衰退の一途をたどっていた(?)「カセットテープ」が、最近再注目されるようになってきたらしい。
それだけではない、「レコード」も復活の傾向がみられるのだ。
GW前には、オーディオテクニカのレコードプレーヤーの広告が、新聞に掲載されていた。
デジタルでは感じられない「音」を求める人たちが、一方では増えている、ということだろう。