日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

セルフレジとキャッシュレス化

2019-04-12 21:44:44 | ビジネス

一部スーパーで徐々に増えつつある「セルフレジ」。
今度は、コンビニでも導入されるようだ。
中日新聞:人で不足対策にコンビニ本腰 ミニストップ、全店にセルフレジ

私が初めてセルフレジを見かけたのは、7,8年前だろうか?
帰省するため、大阪のOCATの高速バスに乗り換え時間に、OCATの隣の地下にあるスーパー(ライフ)を利用した時だったように思う。
大阪難波という立地の為だろう、サラリーマンやOLがお昼のお弁当などを買ったりしており、手慣れた感じでセルフレジを利用していた。
その後、近所のスーパーにもセルフレジと有人レジが登場し、最初の頃は有人レジの利用者が多かったが、最近ではセルフレジの利用者のほうが多いのでは?という印象を持っている。
このようにして、人は新しい機器に慣れ親しんでいくのだな~と、実感をする光景でもある。

スーパーでの導入が早かったセルフレジが、コンビニに導入されるのは、記事にある通り「人手不足の解消」という点も大きいと思う。
だが、それだけではないのでは?と、考えている。
それは政府が進めている「キャッシュレス化」だ。

スーパーなどのセルフレジを利用したことがある方ならわかると思うのだが、セルフレジには支払い方法を「現金・クレジットカード・(専用)電子マネー」から選ぶことができる。
クレジットカードや電子マネーを利用すれば、現金を持つ必要もないし、ポイントも付与される。
スーパーが実施している専用の電子マネーだけしか使えない、という状況であれば利用者は不便さを感じるかもしれないが、ミニストップの場合、イオン系列のコンビニなので既にイオンで使われている「WAON」で決済することができる。
ミニストップ店内には、「WAON」のチャージ機も設置されているので、利用者としてはイオンに行かなくてもチャージができる、というメリットもある。
今後QRコードによるスマホ決済などにも、対応していくようになるかもしれない。
もう一つ考えられるのは、深夜に有人のレジを閉めることができる為、防犯という点でもメリットがあるのでは、ないだろうか。

ただ「人手不足解消」の切り札として、セルフレジの導入というのは、効果としてどうなのだろう?という、疑問がある。
というのも、コンビニの店員さんたちはレジの仕事だけをしているわけではないからだ。
レジ以外の商品の補充や並べ替え、清掃など昼夜を問わず、何等かの仕事をしている。
深夜だから商品の補充や並べ替え、清掃をしなくても良い、というわけではないからだ。
人手不足の解消というのであれば、清掃などは「お掃除ロボット」や(現実にそのような製品があるのかは分からないが)洗浄剤を充填しておけば利用後自動的に洗浄してくれるトイレなどを導入・設置したほうが、若干軽減されるのではないだろうか?

そう考えると、コンビニのセルフレジの導入は「人手不足解消」というよりも、キャッシュレス化の推進(とキャッシュレス化による防犯)という気がするのだ。