日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

「コロナ禍」以降のことを考えてみる

2020-05-17 16:41:58 | ライフスタイル

全国に出されていた「緊急事態宣言」が、39県で解除された初めての週末。
百貨店などは、まだ完全営業とは言えないようだが、来週になれば営業を再開する百貨店も多くなるだろう。
百貨店だけではなく、飲食店などでも「ソーシャルディスタンス」を考えた、営業再開ということになるのでは?と、思っている。
このように、少しづつだが「日常」を取り戻していくのかもしれない。

「日常」を取り戻す生活が始まる一方で、「本当に必要なのだろうか?」と疑問を感じることもあった、「緊急事態宣言中の巣ごもり生活」だったようにも思う。
その一つが「リモートワーク・テレワーク」という、仕事のスタイルだ。
もちろん、出勤をしなくてはならない職業・職場は数多くある。
しかし、いわゆる「事務仕事」と言われる仕事の内、「自宅でも仕事ができるのでは?」という意識を持たれた方も少なからずいらっしゃるのでは、無いだろうか?

それだけではなく「(部下の)管理をする」という役職の立場だった方々からすると、「リモートワーク・テレワーク」によって「管理する相手」が目の前から姿を消した、という状況になったはずだ。
となると「(部下を)管理する」という、仕事の位置づけそのものが変わってしまう。
変るだけならまだ良い。職務として必要が無くなるということにもなっていく可能性もある。
違う言い方をするなら、「職場にいる時間≠仕事をしている時間」ということになり、「成果」によって仕事の内容が判断される、ということになる。
その「成果基準」が、誰にでも分かりやすく納得できるものが求められるようになる、ともいえるのが「コロナ禍後」の「リモートワーク、テレワーク」ということになるだろう。

と同時に、これまでの「役職や肩書」というモノが、通用しなくなる可能性もある。
「役職や肩書」というものを、出世の目安だと考えてきたサラリーマンにとっては、大きな意識改革を求められるのも「コロナ禍後」の社会ということになるかもしれない。
これまでの「役職や肩書」の意味が、変わってくるということになるかもしれない。

もう一つ、生活者の意識が変わるとすれば、「人と会う」ということの意味が、これまでとは違ってくるかもしれない。
「リモートワークやテレワーク」という、通信画面によって人と会う機会が増えれば増えるほど、直接人と会うということが貴重な経験となり、それが「特別な時間」という位置づけとなる可能性もある。
それはプライベートであっても、仕事であっても同じだと思う。
むしろ「人のぬくもりを感じる時間・ツール」というものが、これから先どのように提供されていくのか?そのコトを考える必要があるかもしれない。

「コロナ禍後」に社会が、今と急激に変るとは思わない。
ただ「コロナ禍中」に起きた、社会変化によって「コロナ禍前」とでは変わっている、という意識を持つ必要があるのでは?と、考えている。