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感染は怖い、だが過剰な予防策はいかがなもの?

2020-05-10 19:27:53 | ライフスタイル

先日知人が、「手作り布マスクを買う人の気が知れない」という、趣旨の話をしていた。
のんきに「何故?」と尋ねると、「他の人が作って、ウイルスなどが付着しているかもしれないのに、殺菌もしていないんだったら、怖くて使えない」という答えだった。
「あんまり気にならないけど?」と答えると、不思議な顔をされた。
私が「気にならない」と言ったのは、使う前に洗濯をすれば問題が無いと思ったからなのだが、どうやら世間的には、違うようだ。

とにかく今は「物に触らないようにしたい」という、人が増えている。
先日は「爪楊枝」の端材で作った「エレベーターの階を押す棒」なるものも登場した、とニュースにあった。
菊水産業HP:つまようじ屋の非接触棒 爆誕生!
他にも、「レバーもボタンも触りたくない人向けグッズ」等もあるようだ。
朝日新聞:レバーもボタンも「?」を操作 触りたくない人の新商品

他にも、宅配業者が配達に行った際「除菌スプレー」をかけたり、「命の最後の砦」として孤軍奮闘している医療従事者とその家族に対して、心無い言葉を投げかけたりするのも「新型コロナウイルス」に対する過剰反応であり、「新型コロナウイルス」予防策を、十分理解していない為の行動だろう。

そう考えると、このような行動をとる人たちは、自分以外の他人は「汚れている存在」と、見ているということになる。
だが、残念ながら社会生活をしていると、人の体には様々な菌やウイルスが付着するものだ。
逆に言えば、そのような様々な菌やウイルスがいるからこそ、私たちの生活が成り立っている、という部分もある。
菌やウイルスは人に害を及ぼすものばかりではなく、メリットがあるモノもある。
お酒をつくる「酵母菌」や納豆をつくる「納豆菌」等は、私たちの食生活を豊かにしてくれる大切なモノだ。
それだけではなく、異常なほど菌やウイルスを排除することで人の免疫というか抵抗力は、どうなってしまうのだろう?と、考えてしまうのだ。
何故なら「ワクチン」等は、微弱化したウイルスを接種することで、体に抗体をつくるという、人の防御作用を利用したものだからだ(そのため「ワクチン悪説」というものが、全世界にある)。

今の「新型コロナウイルス」の感染拡大の状況を見ていて感じることの一つに、「東日本大震災」で起きた「東京電力福島第一原子力発電所事故」による「放射線恐怖」と同じなのでは?という気もしている。
この時も「放射能疎開」のような言葉まで使われ、関東から関西や九州に疎開をした人達が、数多くいた。
確かに当時は放射線量も高い地域があったが、人そのものもまた自ら放射線を発している。
放射線が「0」という場所などは無く、指定された避難地域以外では日常生活を営むには、影響がなかったはずだ。

「新型コロナウイルス」に対する感染を防ぐ第一歩は、外出から戻ったら「丁寧な手洗い・うがい」だろう。
できれば、帰宅直後の洗顔(シャワーや入浴なども)なども効果的かもしれない。
「マスク」にしても、医療用マスクは別にして一般に使うマスク(布マスクを含む)は、感染防止ではなく「他の人にうつさないように」というのが目的だ。

「新型コロナウイルス」に対して、恐怖心を抱くあまり過剰な行動をすることは、得策ではない。
基本的な「予防策」をキチンと行うこと、「3密」と言われる環境を避けること、などを徹底するほうがはるかに効果的なのではないだろうか?