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「買い物」の仕方が変わる?「ポストコロナ」

2020-07-03 20:48:37 | ビジネス

朝日新聞のWEBサイトに、「ポストコロナの服の買い方」という記事があった。
朝日新聞:コロナ後、服の買い方はどう変わる? 

この記事のインタビューに応えているWWD Japan という雑誌は、大きな書店以外で見かけることが無い「ファッション専門誌」だ。
言わば「ファッションのトレンドを伝えるプロ向け雑誌の編集長」へのインタビュー、ということになる。
そのため、インタビューの内容も「服やファッション」というテーマに絞られることになるのだが、「服やファッション」がトレンド=流行を示す一つのカタチだと考えれば、それは生活者の「生活志向の一端を知る手立てとなる」と考えても良いと思う。

記事の中にあるように、「新型コロナ」の感染拡大により「外出の自粛生活」が続いた。
約2カ月近い生活で、買い物そのものを通販などの利用機会が増えた、という方は多いだろう。
その反面、この2カ月で「買い物に出かける意味」ということも、考えた方も多かったのではないだろうか?
100年前に大流行した「スペイン風邪」と大きく違うのは、ZOOMに代表されるような「リモートワーク」が、可能になったということはもちろんだが、実は「通販・ECサイト」の登場だと考えている。

「通販・ECサイト」の登場で、自粛生活であっても買い物に不自由をさほど感じなかった、という方も少なくないはずだ。
その反面、「現物を確認して買えない」に起きた失敗経験も、多かったのではないだろうか?
一番多いのは「思っていたモノと(イメージなどが)違っていた」という、現物を確認すれば起きなかった問題だ。
だからこそ「現物を見て買う」ということの重要性も、実感できた、ということもあったと思う。

もう一つは「国内生産品への回帰」だ。
「マスク騒動」から、実は「日本製」の商品の少なさを、改めて実感した、という方もいらっしゃったのではないだろうか?
薄々感じていたとしても、これほど多くの製品が中国をはじめとする東アジア諸国でつくられていた、と知った生活者は多いはずだ。
そして、「アベノマスク」の粗悪品が続出したことで、より「日本製品」という「安心感」を、多くの生活者が求めるようになった。

結果として「日本製であれば、多少値が張っても当然。それだけの商品価値がある」という、新たな認識と価値観が生まれ始めている。
上述したような社会変化の中で、生まれたのが「良質な商品は、現物を見て購入したい。ファストファッションのような流行を追いかけることは、疑問」という価値観だ。

この価値観は、最近頻繁に見るようになった「SDGs」と重なる部分がある。
通販やECサイトを利用するとき、「購入先や商品はそれなりに信頼できるのか」調べてみるとか、何よりも「自分に必要なのか?自分の生活スタイルに合っているのか?」等、買い物に対して慎重になるのでは?と、想像している。
高度成長期から続く「大量生産・大量消費」による「安価思考」を、少し変わる切っ掛けを「新型コロナウイルス」は、つくったのかもしれない。




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