昨日行われた、第50回衆議院選挙。
昨夜遅くその態勢は判明し、与党の過半数割れという状況になった。
日経新聞:石破茂首相、自民党幹部と政権枠組み拡大協議へ 与党過半数割れ
与党の過半数割れと言っても、野党である立憲民主が政権を奪取するほどではない。
日経新聞の見出しにある通り、政党として一番多くの議員が当選した自民党と次に多かった立憲民主党が、協調路線を取っていくということそのものが、難しくなったというのが今回の衆議院選挙の結果なのでは?と、考えている。
既に自民党内では、石破総理の退陣の声が上がっているようだが、自民党にとって今回の選挙結果は石破さん一人の問題なのか?ということを、考えるべきではないだろうか?
確かに、衆議院の解散→選挙は、急がせ過ぎであった、という感は否めない。
では何故急いだのか?と考えると、これまでに染みついてしまった自民党のネガティブイメージを払拭する、ということが求められていた、という気がしている。
その為に安倍派と呼ばれる議員をことごとく大臣クラスから外し、今回の選挙でも「裏金疑惑」がある安倍派を徹底的に排除した、そのことで自民党内には不満があった、と言われているが、それは「自分たちのことしか考えていない」と有権者に映っていた、ということでもあるのだ。
もちろん、投票日直前に発覚した「非公認立候補支部に2,000万円の資金援助」という問題も大きく影響したと思うが、この問題に対して「自民党だからさもありなん」と、感じた有権者も多かったのではないだろうか?
むしろ、議席を大きく減らした要因は、小選挙区と比例代表の重複立候補をやめたことなのでは?
小選挙区は有権者の民意が反映しているが、比例代表は政党に対する支持だからだ。
重複立候補することによって、落選議員の救済措置と言われているのはそのような理由があったからだ。
今回のように、有権者から不信を買ってしまった自民党に対して、支持する人も減ってしまうのは当然のことで、その結果が如実に現れたのが重複立候補者であった、ということなのだと思う。
いずれにしても、選挙結果は出てしまった。
確かに、石破総理の判断は自民党に大打撃を与えたかもしれないが、大きな分岐点をつくった、という点で評価されてもよいのでは?
いつまでも、「自民一強」の感覚で国会運営をすることはできなくなった。
必要となるのは「与野党の調整力」ではなく、「政治家として、より良い政策を考え、議論すること」だ。
今回当選された議員さん達には、国会の原点に立ち返り、国会議員とは何をすべきなのか?ということを、しっかり考える機会として欲しいと願っている。
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