日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

被災地復興の主役は誰だろう?

2011-07-05 20:55:04 | 徒然
「東日本大震災」復興担当大臣が、お辞めになった。
どうやら「上から目線発言」に、被災地の首長さんを始め多くの方々から反発を受けたのが、お辞めになった理由のようだ。

3月の震災発生から、間もなく4ヶ月になる。
被災地の一部では、住民の方が自分たちの力で元の住居地に家(といっても、「住宅」とは言えない建物のようだが)を建てはじめたりしている反面、そのような住民の動きに戸惑う自治体も多いという。
今だに行方不明の方が多いことも、復興の行く手を阻むコトになっているとも聞く。

そんな中、一部の雑誌や新聞などでは「復興計画」のようなビジョンを述べた記事も、目に付くようになってきた。
そして当然のことながら、政府としても「復興」へと動き出した矢先の放言だった。
議員さんたちの放言というのは、何も日本の専売特許では無いが、他の国の議員さんの放言と違うとすれば、日本の議員さんの方言は「上から目線発言」というか、「人の気持ちを理解できない発言」が多いような気がする。
「(選挙民から)選ばれた自分」という意識が強いのだろうか?
そんな、政府のゴタゴタはともかく、「復興の主役は誰だろう?」というコトが、余り考えられていないような気がするのだ。

「前より良い町にする」というビジョンはあっても、具体的なモノでは無い。
「住民の意見を聞く」と言っても、仕事やその土地への愛着度、震災に対する備えなど、考え方が大きく違うコトもあるのではないだろうか?
それが「津波は怖いけど、以前の所に住みたい」という、被災者の言葉がよく現しているような気がする。
 
例えば、都市計画の大まかなビジョン(=津波・地震に強いまちづくり)という部分では、建築や土木、都市景観などの専門家を集め、政府が中心となって「ガイドライン」的なモノを作る。
それを元に、住民たちが自分たちの生活だけではなく「子々孫々に住んでもらいたいまち」という考えやアイディアを広く募る。
それらを集約し、自治体が専門家チームと住民を巻き込んで、具体的なまちづくりに着手する。というステップが必要なのではないだろうか?

自分の家が元あった場所に家を建てている人たちが、「子々孫々まで住んでもらいたい」と考え、とりあえずの家を建てているとは思えない。
だが、被災者が中心となって「子々孫々まで住んでもらいたいまちづくり」というビジョンを具体的にしない限り、以前のような「ふるさと」にはならないような気がする。
専門家と呼ばれる人たちこそ、一刻も早く被災者たちと話し合う必要があるのでは?
そして復興の主役は、政府でもなければ議員でもなくやはり被災者なのだと思う。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。