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小泉さんに見る「自民党」ブランドの再構築

2005-09-04 17:37:39 | 徒然
今日、NHKなどをはじめとする各メディアの世論調査で「自・公で過半数」という数字が出ているようだ。
今週一週間の選挙戦で、この数字が最終的にどんな変化を起こすのか?まだまだ分からない。

衆議院選挙が始まって、各党首が街頭演説をする姿がニュースなどで頻繁に流れるようになった。
これまでよりも、多いような気がするのは私だけだろうか?
そして、この演説風景を見ていて感じるのは、小泉さんの自民党に対する「ブランド作り」のうまさである。

これまで「自民党」のイメージというと、「オヤジくさい、旧態然としている、保守的で利益誘導型政治」といったモノだったような気がする。
実際行われてきた政治も、「オヤジくさく、特定の業種や地方への利益誘導ばかりが目立つ」モノだった。
ところが、小泉さんは「今回の選挙で、『郵政民営化を問う』と、これまで支持をしてくれていた人たち、支援母体から『もう、自民党を支援しない』という声があるようだが、私は、限られた自民党員ではなく、非自民党員である大多数の国民に郵政民営化、改革の必要性を説いて、支持をお願いしている」と、街頭演説で言い切ってしまっている。
まさに「自民党」が築き挙げてきた「自民党ブランドを壊し、再構築をしている」と、言わんばかりだ。
むしろ、これまでの野党のもっていた「イメージ」を、「自民党の新しいブランドイメージ+α」という勢い。

小泉さんが、こういうことを言い切ってしまうがために、野党である「民主党」の岡田さんの街頭演説に「新しさ」が、感じられないようになってしまうのである。
まして、郵政民営化に反対をし作った2つの新党などは、「新鮮さ」もなければ何もない。小泉さん以前の「自民党」の印象が強く残る。しかし「自民党」ではないので「利益誘導型」を期待する人たちからは、なかなか支持を得られるに至らない。というところではないだろうか?
他の野党にしても、言っていることに新鮮さが感じられない。
社民党にしても、共産党にしても、これまでの支持母体となる人たち以外へ「私たちの考え」というモノが伝わるような、街頭演説とはなっていない。

「浮動票といわれる人たちを、どれだけ意識をし、自分達を伝えることが出来るのか?」
これまでの自民党は強い支持基盤を持っていたがゆえに、「自閉的で自己完結的」な公約で十分だった。それを打ち壊し、非支持母体となる人たちへ政策論争以前の「党イメージ」を創るのか?という点では、小泉さんは他を圧倒したような気がする。
それが、今日発表された世論調査の数字となっているのではないだろうか?

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1 コメント

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Unknown (エツロ~)
2005-09-04 17:49:13
TB失礼しますね(^^)
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