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もの別れに終わった、ホンダと日産の経営統合

2025-02-05 20:08:20 | ビジネス

夕方、ホンダと日産の経営統合の話が撤回された、と一斉にれた。
日経新聞:日産、ホンダとの経営統合に向けた基本合意書を撤回 

ホンダと日産の経営統合の話が報じられた時、企業名に並び順が「ホンダ・日産」だった。
今回は「日産・ホンダ」となっていることから、基本合意書の撤回を言ったのが、日産側であった、ということが分かる。
確かに、昨日だっただろうか?ホンダ側が日産に「子会社化」の話を持ちかけている、という報道があったばかりだった。
Bloomberg:ホンダが日産の株式を取得し、子会社化する案を打診‐NHK 

この話が出た時、既に日産側は合意書を撤回するのでは?と、感じていた。
理由は、改めて書く必要はないと思うのだが、「日産」としてのプライドが許さないだろう、と暗に想像することができたからだ。
現在では、企業の評価に関してはホンダの方が圧倒的に強く、日産の企業評価額は、ホンダの1/4と言われていた。
現在の企業評価という点では、圧倒的にホンダの方が高いのだが、かつて日本の自動車産業をけん引してきた、というプライドは日産にあったはずだ。
「ファミリーカーのトヨタ、技術の日産」と呼ばれたほど、トヨタと日産は切磋琢磨しながら日本の自動車産業をつくり上げてきたし、ホンダが4輪車への参入が1962年で自動車メーカーとしては8番目だ。
日産側からすれば、後発の自動車会社に「子会社化」を提案される等、到底受け入れられなかったのでは?ということは、想像できる。

では、日産がこの経営統合を蹴ったとすれば、今後はどのようになっていくのだろう?
ご存じの通り、日産はフランスのルノー、三菱自動車という3社との関係がある。
今回の経営統合で一番乗り気だったのは、フランスのルノーかもしれない。
というのも、ホンダのネームバリューは、欧州では圧倒的な強さを持っているからだ。
決して日産が悪い訳ではないのだが、これまでホンダがF1等に参加し続け、実績を残してきたことで、欧州の人たちにとって日産とホンダのどちらに親しみを感じるか?と言えば、おそらくホンダだろう。
そのホンダと経営統合することで、ルノーの企業価値は今より上がる可能性に期待したのでは?と、想像できるからだ。

今回は、「合意書撤回」という結果になってしまったが、トヨタがダイハツ等をグループ会社化してきたように、自動車産業界も再編が加速するだろう。
「これからの自動車」と考えると、自動運転や次世代型エネルギーのEV車の開発等、1社だけで研究開発するため人と資金が潤沢に必要なのでは?と感じるからだ。

現在の日本を支える主幹産業となった自動車産業は、どのようになっていくのだろうか?



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