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富士フイルムの本気度

2014-01-25 21:32:45 | CMウォッチ

先日エントリをした「おいしい牛乳って・・・」の広告が新聞に掲載されていた同じ日、実はもっと気になる広告が掲載されていた。
それが「富士フイルム」の企業広告だ。

一般的に「企業広告」というと、企業のイメージを伝える内容が多い。
それは「企業文化」を発信する、と言う意味でも生活者に伝わり易く、理解して貰いやすい。
ところが、今回の「富士フイルム」の広告は、企業イメージというよりも「企業の決意表明」の様なニュアンスの広告だった。
その広告の内容が、現在富士フイルムのHPのトップだ。
富士フイルム:Value From Innvation

まず目を引くのは、企業の代表者である取締役会長・CEOの古森さんが登場していることだ。
これまで、企業のトップが広告に登場するということはほとんど無かった。
もちろん、名物社長と呼ばれる様な方は別だが、経営者として広告に登場するというのは、富士フイルムほどの大きな企業では、まず無かったと思う。
それだけでも、インパクトが強い広告なのだが、もっと目を引いたのが、そのコピーだろう。

「化粧品も、薬も作る。月面探査にも行く。富士フイルムは変わった。」
何と勢いのあるコピーだろう。
特に「作る。行く。」という言葉は、決意表明のようだ。
それだけではない。
「変わります」とか「変わる」という、「これから変化する」というのではない。
既に「変わった」というのだ。
その「変わった富士フイルム」の製品として、広告には新商品が紹介されている。

富士フイルムが、化粧品を扱い始めた時「フィルム会社が化粧品?!」と言う感覚があった。
しかし、今では富士フイルムという企業ではなく、「アフタリフト」というブランド名で、市場の信頼を得た感がある。
おそらく、富士フイルムの6分野に対する思いと言うのは、この「アフタリフト」の様な感覚なのかも知れない。
「フィルム」という製品開発の技術(「分子化技術」と言う言い換えられるかも知れない)と「フィルム」という製品がもっている機能(写す・記録する」ということ)は、決してバラバラなモノではなく「フィルム」ということに集約される、ということなのだろう。

それを、企業のトップが表にでて広告する、と言うことは「事業を育てて下さい」という様な、生活者に対する「お願い」ではなく、「一緒に変えてきましょう!」と言う、呼びかけのようでもある。

これだけの広告を打った富士フイルムが、今年以降どのように変わっていくのか見ていきたい。



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