金曜サロン・大庭美夏女流１級⑤

８月27日のLPSA金曜サロン、１部は大庭美夏女流１級、２部は中倉宏美女流二段の担当だった。きょうは大庭女流１級の巻。
この日は８月だったので、小学校はまだ夏休み。大庭女流１級のお嬢さんが遊びに来ていた可能性もあるのだが、ちょっと思い出せない。お嬢さんがもう少し大きくなったら、私の記憶に残ると思う。
さて大庭女流１級との指導対局は４月２日以来と、かなり久しぶり。これが６局目だが、戦型は私から見て、対四間飛車、対三間飛車、相居飛車、横歩取り・対☖３三桂、相矢倉と、多彩だ。妹の美樹女流初段同様、美夏女流１級も、何でも指すオールラウンドプレーヤーなのだ。
指導対局開始。☗７六歩☖８四歩☗５六歩☖５四歩☗５八飛☖４二銀☗５五歩☖同歩☗同角。
２手目に大庭女流１級は王道の☖８四歩。現在では２手目にここの歩を突くのはかなり勇気が要るそうだが、大庭女流１級はそういう細かいことは気にしない。
私の☗５六歩から☗５八飛は、大山康晴十五世名人もよく指していたが、私自身は珍しい。しかしゴキゲン中飛車を目指したわけではなく、のちに角道を止めてじっくり戦うつもりでいた。ともあれこれで、６局目も過去５局と違う形になった。
９手目☗５五同角で、早くも上手王に「詰めろが」かかる。ここで大庭女流１級と私とで何かジョークを言ったのだが、思い出せない。これが小説なら、
「ここで角道を開けたら角がタダね」
「いえ、☗７三角成で終わらせていただきます」
という会話にするところ。
ではハイライトの局面を掲げる。

☗７六歩に☖８六歩まで。なお、☖３三歩は間違いではない。
ここで私が☗７五歩と銀を取ったのが強手。以下☖８七歩成☗９五角☖９八と☗６二角成と進んだが、☗５八飛が上手陣に直通しているので、何とか攻め切れると思った。上手は壁角が痛い。
事実以下の進行はかなりむずかしい形勢だったが、何とか勝たせていただくことができた。上手の角道はついぞ開かないまま。こんな終局も珍しいだろう。
大庭女流１級が２部（夜）担当のときは、指導対局が終わると食事会にも顔を出してくださり、たびたび貴重なお話を聞かせていただいた。ありがたいことである。
今回は１部なので食事会の出席は叶わなかったが、大庭女流１級にはあらためて御礼を申し上げたい。