きのうのマイナビ女子オープン・上田初美女流二段と鈴木環那女流初段の一戦は、上田女流二段の勝ち。おめでとうございます。上田女流二段には挑戦者になってもらいたいし、鈴木女流初段には捲土重来を期して、来期も本戦入りしてもらいたいです。とても素晴らしい将棋でした。お疲れさまでした。
9月3日のLPSA金曜サロン、1部は島井咲緒里女流初段、2部は石橋幸緒天河の担当だった。私はこの月から金曜日の仕事が休みになり、プータロー状態で駒込サロンに入った。その駒込LPSAもこの月で最後。これから教えていただく女流棋士とは、すべて駒込最後の対局となる。島井女流初段も、「(駒込を離れることは)感慨深い…」みたいなことを言っていた。
前回の島井女流初段は透き通るような白い肌だったが、今回はあまり感じなかった。前回は私も沖縄帰りで、現地で浅黒い女性を目にした反動が表れたようだ。
指導対局開始。島井女流初段は6手目に四間飛車に振る。これが平手11局目になるが、島井女流初段は実に9局が四間飛車(残り2局はゴキゲン中飛車)。うち4局が穴熊だった。このほか香落ちが3局、角落ちが1局あるが、香落ちも、いずれも四間飛車。うち2局が穴熊だった。
本局は美濃囲い。美濃囲いは穴熊より玉が一路ズレているのと、いつでも王手がかけられる状態なので、下手の心理的負担は少ない。
前局は棒銀に出て吹っ飛ばされたので、本局は☗6八金上から☗3八飛と寄ってみた。このあたり、とくに読みを入れたわけではなく、感覚的に指した。読めばキリがないから読み飛ばした、とも云えるが、若干指し方が雑だ。
私は☗3五歩と仕掛けず、☗4六歩。以下☗4五歩とこの筋から仕掛け、☖7四歩に☗2八飛と戻り、「☗4五歩早仕掛け」のような変化になった。しかし☗2四歩~☗4四歩~☗4五歩に☖5三銀(引)は意外だった。当然☖4五同銀とくると思っていたからだ。穴熊が得意な島井女流初段は、歩得よりも自玉の固さを優先したようだ。2筋を破られても☖6二飛と回り、兵力を自玉の周りに集める。人が変われば指し手も変わる。何となく島井女流初段らしい指し回しではないか。
その後は6筋から殺到され、下手陣は落城寸前となった。しかしここで島井女流初段に攻め急ぎの手が出て、最後の最後でこちらが上手王をトン死させてしまったのだった。
これが公式戦だったら、島井女流初段も自王の危機を察知し、受けに回っていただろう。このあたりのアンテナの鈍さが、多面指しの指導対局らしいといえる。
「いやあ…もう投了しようと思ってました」
私が頭をかきながら吐露すると、
「それなら投了していいんですよ」
と石橋天河がチャチャを入れ、室内にドッと笑いが起きた。
本局も扇子サイン勝負だったので、石橋天河との指導対局の最中に、私は島井女流初段に扇子を預け、対局に戻る。しかしこれが疑問手だった。
返ってきた扇子を見ると、何と島井女流初段のサインが親骨の扇面にしたためられていて、あ然とした。し、島井先生、何でこんな端っこに書くんだよ…。これじゃあ定員10名のところが11名入れないと、バランスが取れなくなってしまうじゃないか。
まあ、事前に揮毫箇所を伝えない私がいけなかった。島井女流初段の奥ゆかしさに、微苦笑したひとときだった。
9月3日のLPSA金曜サロン、1部は島井咲緒里女流初段、2部は石橋幸緒天河の担当だった。私はこの月から金曜日の仕事が休みになり、プータロー状態で駒込サロンに入った。その駒込LPSAもこの月で最後。これから教えていただく女流棋士とは、すべて駒込最後の対局となる。島井女流初段も、「(駒込を離れることは)感慨深い…」みたいなことを言っていた。
前回の島井女流初段は透き通るような白い肌だったが、今回はあまり感じなかった。前回は私も沖縄帰りで、現地で浅黒い女性を目にした反動が表れたようだ。
指導対局開始。島井女流初段は6手目に四間飛車に振る。これが平手11局目になるが、島井女流初段は実に9局が四間飛車(残り2局はゴキゲン中飛車)。うち4局が穴熊だった。このほか香落ちが3局、角落ちが1局あるが、香落ちも、いずれも四間飛車。うち2局が穴熊だった。
本局は美濃囲い。美濃囲いは穴熊より玉が一路ズレているのと、いつでも王手がかけられる状態なので、下手の心理的負担は少ない。
前局は棒銀に出て吹っ飛ばされたので、本局は☗6八金上から☗3八飛と寄ってみた。このあたり、とくに読みを入れたわけではなく、感覚的に指した。読めばキリがないから読み飛ばした、とも云えるが、若干指し方が雑だ。
私は☗3五歩と仕掛けず、☗4六歩。以下☗4五歩とこの筋から仕掛け、☖7四歩に☗2八飛と戻り、「☗4五歩早仕掛け」のような変化になった。しかし☗2四歩~☗4四歩~☗4五歩に☖5三銀(引)は意外だった。当然☖4五同銀とくると思っていたからだ。穴熊が得意な島井女流初段は、歩得よりも自玉の固さを優先したようだ。2筋を破られても☖6二飛と回り、兵力を自玉の周りに集める。人が変われば指し手も変わる。何となく島井女流初段らしい指し回しではないか。
その後は6筋から殺到され、下手陣は落城寸前となった。しかしここで島井女流初段に攻め急ぎの手が出て、最後の最後でこちらが上手王をトン死させてしまったのだった。
これが公式戦だったら、島井女流初段も自王の危機を察知し、受けに回っていただろう。このあたりのアンテナの鈍さが、多面指しの指導対局らしいといえる。
「いやあ…もう投了しようと思ってました」
私が頭をかきながら吐露すると、
「それなら投了していいんですよ」
と石橋天河がチャチャを入れ、室内にドッと笑いが起きた。
本局も扇子サイン勝負だったので、石橋天河との指導対局の最中に、私は島井女流初段に扇子を預け、対局に戻る。しかしこれが疑問手だった。
返ってきた扇子を見ると、何と島井女流初段のサインが親骨の扇面にしたためられていて、あ然とした。し、島井先生、何でこんな端っこに書くんだよ…。これじゃあ定員10名のところが11名入れないと、バランスが取れなくなってしまうじゃないか。
まあ、事前に揮毫箇所を伝えない私がいけなかった。島井女流初段の奥ゆかしさに、微苦笑したひとときだった。