一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

金曜サロン・中井広恵女流六段⑤

2010-11-26 02:08:47 | LPSA金曜サロン
女優・月見栞の公式ブログが、7月5日を最後に更新されていない。レースクイーン時代は1日に何回も更新があったが、女優に転身してからはそれもまばらになり、ついに休眠状態となってしまった。ビデオも8月にリリースしたのが最後のようである。月見栞、このまま引退してしまうのか。ファンとして静観するしかないのが、つらいところである。

さてLPSAでクイーンといえば、「クイーン名人」の称号を持つ、中井広恵女流六段である。
9月10日のLPSA金曜サロン、2部の担当は、その中井女流六段だった。
中井女流六段の棋歴は、あらためて述べるまでもない。女流棋士人生29年半。タイトル獲得19期、棋戦優勝9回の実績を持つ、女流棋界を代表する大豪である。○歳を過ぎて今年は各棋戦で大爆発。8月には19連勝という、女流公式戦の連勝新記録を打ち立てた。
そんな女流棋士に指導対局をいただける環境を、ありがたく思う。本局は3月5日以来の、実に半年ぶりの指導対局となった。
対局開始。中井女流六段の女流公式戦連勝記録は8月26日の対里見香奈女流名人戦でストップしたものの、これだけ鬼のような強さを見せつけられては、まったく勝てる気がしない。とにかく笑われない手を指すことだけを考えた。
☗2六歩に☖3四歩。ひねり飛車を視野に入れていたが、2手目で早くも外された。それならと私は、横歩取りを目指す。中井女流六段が☖8五飛と引けば、角を換わって☗9六角、と決戦してみたかった。
ところが中井女流六段は、私の狙い?を看破したか、18手目に☖8四飛と引いた。ここで2度目の肩すかしである。さらに4手後、☖5二王。中住まいだ。もう、完全な昭和の将棋である。こうなっては、こちらは自力で最善手を見つけるしかない。いやはや、厄介な局面にされてしまったと思った。
中井女流六段、30手目に☖7四飛。ここで私が☗7七金と立ったのが疑問手だった。☗3五歩とでも突いて、飛車の横利きを通すのだったか。
本譜はここで☖4四角と飛車取りに覗かれ、一遍に形勢を損ねた。
1筋の突き合いがあるので、たとえば飛車を2九に引くと、☖1五歩☗同歩☖1八歩☗同香☖1七歩で、たちまち上手の勝ちとなる。☗3七桂を跳ねているので、☖3五歩の桂頭攻めもある。
以下屈服の手順が進み、5七に作られた馬を2四に引かれたところで、戦意喪失。もはやこれまでと投了した。
「エエーッ!?」
と驚く中井女流六段。しかし攻防ともに見込みがなく、投了はやむを得なかった。その証拠に、以下に投了図を示す。

44手まで。この将棋で痛感したことは、私程度の棋力で手将棋模様に持ち込まれると、最善手がまったく浮かばない、ということだった。また定跡がいかに大事かを再認識するとともに、その手の意味もしっかり理解して指さなければならない、と教えられたのだった。

余談ながら、☖8五飛に対する☗3三角成~☗9六角は、わらび山荘将棋合宿で中井女流六段に指したものの、的確に咎められ、完敗した。やはりこの手順は疑問である。
コメント (3)
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