一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

11月26日のLPSA芝浦サロン

2010-11-29 00:16:55 | LPSA芝浦サロン
26日(金)のLPSA芝浦サロンは、女流棋士の2本立て。前半(午後2時~5時)が多田佳子女流四段、後半(午後6時~9時)が石橋幸緒天河の担当だった。芝浦移転後初の体制だが、2局目は追加料金がかかる。ちなみに旧金曜サロンは毎回2名担当で追加料金はかからなかったから、現システムでは値上げの印象を受ける。
さて多田女流四段がサロンに登板するのは珍しい。旧金曜サロンでも、開講初期に1回か2回担当したのみだ。私はLPSA女流棋士の中で、多田女流四段と寺下紀子女流四段にはまだ指導対局を受けたことがなかったので、今回ははやる思いで、2時の回に予約を入れた。
そんな多田女流四段との指導対局は、まさかの結末になったのだが、それは別の機会に記す。
この日は珍しくKur氏が来ていた。月に一度くらいの割合で、忘れたころに訪れる。風貌は典型的なアキバ系で、私と雰囲気がよく似ている。
多田女流四段とは角落ちで指していたと思うが、終盤でKur氏が巧妙な寄せを見せたので、それを記しておこう。

下手番。自玉は受けなしだから、上手王を寄せるしかない。
平凡に☗3三銀では、☖4三王に☗4四歩が打ち歩詰めで負け。ここでKur氏は☗3五銀と出た。これが後の打ち歩詰めを回避する好手。以下☖同歩☗同竜☖5五王☗4六竜☖4四王☗3三銀☖4三王☗4四歩☖3四王☗3五竜(投了図)まで、Kur氏の勝ち。
☖3五同歩にはすぐ☗3三銀でよかったが、本譜でも立派な勝ちだ。終了3手前の☗4四歩が、☗3五銀と捨てた効果。こうした手筋が実戦で現われるのは珍しく、いいものを見せてもらった。

私はU氏との練習将棋。私の先手で☗7六歩☖3四歩☗2六歩☖3二金と進んだ。早めの☖3二金は一手損角換わりの用意だろうか。私は☗6六歩と指し、その狙い?を外した。
以降は矢倉に進めたが、作戦負けから形勢を損ね、後手王にまったく迫れないまま、完敗した。
続いてはIs氏との将棋で、私が後手。これも一手損角換わりに誘導されそうな雰囲気があったので、私のほうから角を換わり、筋違い角を打ってみた(注:Is氏から角交換したようだ。記憶が曖昧で申し訳ありません)。
しかし指し慣れぬことはするものではない。1歩得はしたものの、その後の構想が悪く、却って作戦負けに陥ってしまった。もっともIs氏のほうも、指しにくさを感じながら指していたという。しかし客観的に見れば、こちらがわるい。
それが終盤の数手でクルッと形勢が入れ替わり、私がよくなった。その局面を先後逆で記す。

ここで私は☗3四角と出た。☖3四同銀なら☗4二金を見たもので、この局面は私がいいと思う。しかし☖2三金と上がられてハタと困った。この時点で私の残り時間は7分あったのだが、後手王に思わしい寄せが見つからないのだ。
考えてもムダなので☗4三銀と打ったが、すでに30秒将棋のIs氏は☖3四銀と角を取る。以下☗4二成桂☖2二王☗3二成桂☖1二王☗3四銀成まで、私の勝ちとなった。
☖3四銀が秒読みに追われた悪手。ここで☖3四金なら、☗4二金☖2二王☗3二金☖2三王で、後手が残していた。3三の銀が4二の地点にも利き、2三への逃げ道も作ったからだ。
勝ちはしたものの、内容的には負け。僥倖の勝利は、あまり嬉しくない。実力不足を痛感した一局だった。
続いて石橋天河の大盤解説。題材は竜王戦第4局(2日目)である。この大盤解説も、旧金曜サロンでの隠れた人気企画だったが、芝浦に移ってからはそれもなくなった。今回は石橋天河によるサービスである。
この時点で5時20分ごろだったので、まだ将棋は終わっていない。途中までの解説となる。
87手目☗5三銀に☖3四玉が不思議な一手。ここは☖2五桂だと思った。もっともそれは☗2六金で攻めが続くのか。いずれにしても、天才の考えは私のような凡人にはよく分からない。
石橋天河との指導対局も終わり、最後にY氏と一局。
「平手でも香落ちでも、大沢さんの好きなほうで」
とY氏が言うので、
「じゃあ角落ちでやってみましょうか」
と、こちらのほうから「角」を申し出る。しかしこれはさすがに無謀だった。上手に面白い局面がまったくなく、完敗した。合宿ではスットコドッコイな手を指して、すっかり私からの信用をなくしたY氏だったが、やはり三段の棋力はあった。失礼な手合いにしてしまったと思う。
…とはいうものの、私もちょっとヨソ行きの指し方だったことは確かである。序盤を緻密に指せば、まだ戦える、の感触を持った。次のY氏との対局では、どの手合いにするか。でもまあやはり、平手であろう。
放課後の参加は6人。今回は「サイゼリヤ」ではなく、駅前のシャレた店に入る。ここが洋風居酒屋で、アイスコーヒーは500円だった。ソフトドリンクでこの額だから、酒類やつまみの額も推して知るべし。これなら駅へ向かう途中で、安い居酒屋がいっぱいある。
私はみんなに無理を言って、この店はこれで最後にしてもらった。
コメント (6)
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