一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

はじめての彰子

2017-08-06 01:27:36 | LPSA麹町サロンin DIS
7月20日(木)のLPSA麹町サロンin DISは、第1部が中倉彰子女流二段の担当だった。当日まで2席以上の空きがあったので昼過ぎに電話で申し込みをし、「諾」。また今週もお邪魔することになった。
例によって四ッ谷駅前の小諸そばで二枚もりを手繰り、教室に入ったのが15時ギリギリだった。
先客は3人で、Tod氏、Sug旦那がいた。結局満席になったということだ。
「やっぱり大沢さんだ! ボクも今日取ったんだけど、残りの1人は大沢さんだと思ってましたよ」
とTod氏。すっかり行動パターンを読まれている。
彰子女流二段に9,000円を払う。
「ファンクラブの更新もします」
何だか、どんどんおカネが出てゆく。私はこのところ毎週サロンにお邪魔しているが、私も無職の身だし、今後は財布のヒモをきつくしなければと思う。
彰子女流二段との指導対局は数年ぶりである。その間彰子女流二段は現役を引退し、現在は「いつつ」を設立、東奔西走の忙しさだ。
「最近調子はどうですか?」
と彰子女流二段。
「まあまあです」
私は話すことはないので、逆に「いつつ」のことを聞く。彰子女流二段いわく、いつつは本社が神戸なので、東京にも事務所がほしい、とのことだった。
「じゃあ大沢さんは第8回にしておきますね」
と彰子女流二段が用紙をくれたのだが、詰将棋と必至問題がプリントされていた。彰子女流二段の自作だろうか、ほかの女流棋士にはなかったサービスである。
というところで対局開始となった。
彰子女流二段は両刀使いだが、振り飛車が多いだろうか。本局は四間飛車に振った。
私は玉を移動すると、彰子女流二段は△9四歩~△9五歩。藤井システムだ。もとより私は穴熊に潜る気はないので、この2手を緩手にするべく、早々に仕掛けた。

第1図以下の指し手。△3二飛▲3四歩△同銀▲3八飛△2二角(第2図)

△3二飛は当然。以下▲3八飛までと進んで、次は△4五歩を中心に読んでいたが、彰子女流二段は穏やかに△2二角。ここで私がヘンな手を指した。

第2図以下の指し手。▲3五歩△4三銀▲2四歩△同歩▲1五銀△4五歩(第3図)

▲3五歩が大悪手。3五には銀が進出すべきところで、それを自分の歩で塞ぐとは考えられない。
▲3五歩では▲3三歩とし、△同飛▲4四角△4三銀▲3三角成△同角。この変化の時▲2六銀が取り残されるので、むずかしいと思っていた。ということは、棒銀の作戦が適当でなかったということだろうか。
私は▲2四歩と突き捨てて▲1五銀だが、いつもこの銀が取り残されるのだ。棒銀って、本当に優秀なのだろうか。

第3図以下の指し手。▲2二角成△同飛▲6六角△4四角(途中図)

▲4五歩△6六角▲同歩△2七角▲4八飛△3六角成(第4図)

▲2二角成にはどこか引っ掛かるところがあったのだが、換えた。
私の狙いは▲6六角で、これで飛車のコビンを狙うつもり。△4四角(途中図)には味よく▲4五歩と取り、△6六角▲同歩で下手十分に思った。が、上手に△2七角から馬を作られて、意外におもしろくない。ここから私は劣勢の一途をたどる。

右のTod氏は平手で、飛車を振っていた。奥のSug旦那は今日も飛車落ち。旦那も飛車を振っていた。
彰子女流二段は、ノータイムで指せるところは指し、考えるところは考える。いわゆるメリハリがあって、いかにもプロを思わせる。私は「凹」の席の左側に座っていたので、彰子女流二段の右顔を拝める位置にいたのだが、気品のある美しさに、私はため息をつくばかりであった。
私の将棋はかなりまずくなっているが、Tod氏はうまく指し、勝勢といってもいい。Tod氏の実力は大野八一雄七段も認めていたが、今回は氏のいいところがいっぱい出ているということか。
私はついに投了、完敗だった。

感想戦。第2図の▲3五歩を私は悔やんだが、彰子女流二段はそれほど非難しなかった。
第3図の▲2二角成では▲6六歩とし、次に▲2四銀を見る手もあったと思う。これには彰子女流二段も同意してくれた。
ハッキリまずかったのが途中図からの▲4五歩で、ここは▲4四同角があったようだ。以下△同銀▲8八角で、上手はナナメの攻めが受けにくい。この順もチラッとは映っていたのだが、狙いがベタで深く掘り下げなかった。
以下、本譜は差が徐々に開くばかりで勝負所もなかった。
ほかの将棋は、Sug旦那が見事に勝ち。Sug旦那、女流棋士に飛車で勝つとは大殊勲で、不断の努力が実を結んだ結果といえよう。
Tod氏の将棋は、Tod氏が終盤でモタモタして逆転。時間が押していたこともあり、Tod氏が潔く投げた。「えー」と彰子女流二段が止め、以下を検討してみたが、やはり下手に勝ちはなかったようである。
Tod氏は残念だったが、負けてくれてよかった。ここで勝たれたら、私とTod氏の棋力関係がおかしくなるところだった。
帰りはTod氏といっしょになり、どこかでお茶をしようとしたが、先日寄った店は混んでいて、見送り。ほかにこれといった店もなく、そのまま別れた。
コメント (4)
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