一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

8月12日の女流棋士指導対局会・中村真梨花女流三段編(後編)

2017-08-27 22:50:19 | 女流棋士の指導対局会

第7図以下の指し手。▲5九桂△8九桂成▲5二成香△5九竜▲同金△同馬▲6一成香(第8図)

この局面で左の四枚落ちの将棋が終わり、下手の快勝。感想戦が始まったので、私は現局面をじっくり考えることができた。
まず、下手のこの囲いを何というか知らないが、唯一の弱点は「7七」で、竜が一段目に利いている時は、△7七歩と一本打たれるだけでもシビれてしまう。今回は頭の丸い△7七桂だったが、それでも手になっているのに驚いた。
△7七桂に、捨て置けば△8九竜があるので挨拶をしなければならない。まず▲7七同玉は△8九竜で生きた心地がしないので、却下。
次に▲7七同金は△6九銀▲8八玉△5八銀成で、金一枚をボロッと取られるのは痛い。
最後に▲7七同桂だが、これにA△9九竜なら、▲8九金△9六竜▲5二成香で下手勝ち。
だがB△8九銀▲8八玉△7九銀の追撃が嫌味だ。
私は一息入れるべく手洗いに立つ。戻る間際Kaz氏が手空きだったので聞いてみると、1~2コマで2局を終えたという。戦績は、中村女流三段に平手で勝ち、和田女流初段とは時間切れ引き分けになったという。
それを聞いたら、私もこの将棋は負けるわけにはいかない。
まだ時間があるので、四枚落ちの男性は、二枚落ちで再戦。「でも作戦がなくなっちゃいました」と謙虚だ。
Hon氏も佐藤氏との検討を終え、2局目は平手で行うことになった。
私はいろいろ考えた末、▲5九桂と受けた。しかしいかにも味の悪い手で、負けたらこれが敗着になると思った。
△8九桂成に▲同玉は結着が長引くと見て私は▲5二成香だが、中村女流三段は△5九竜と、こちらを切ってきた。もっとも△5九馬から入ると▲7一角からの詰み筋が生じるので、当然ではあった。
▲5九同金△同馬に、私は下手玉が不詰みと見て▲6一成香と金を取ったが…。

第8図以下の指し手。△7七銀(投了図)
まで、98手で中村女流三段の勝ち。

第8図で△6一同銀は▲7二飛以下詰み。よって上手は下手玉を詰ますしかないが、中村女流三段に△7七銀と打たれてビックリした。何と、これで詰んでいる。私は呆れて投了。
中村女流三段は、「最後は私が負けていたような…」とつぶやいた。「でも(第6図からの)▲3五歩がいい手でしたね」。
上手は下手の手を何かしら褒めなければならないが、いくら下手がいい手を指しても、負けてしまったら意味がない。
大野八一雄七段が感想戦に加わってくれたが、「え? あの将棋を負けたの? ちょ、ちょっと戻してよ」と遠慮なくくる。
私は第7図に戻したが、△7七桂には▲7七同桂でよかったようだ。以下Bの△8九銀▲8八玉△7九銀なら、▲9七玉(参考図)で、以下△6八銀成▲同銀は下手に▲7一銀が生ずるから下手の一手勝ち。

「このくらい(▲9七玉まで)は私でも読めたんだが…」
と私はつぶやく。しかしその後の攻防が読み切れず、却下してしまった。
感想戦を終え、時計を見ると4時50分である。当然中村女流三段は2局目を申し出てくれたが、私は自分の脆弱な終盤に呆れ、2局目は固辞した。

というわけで、本日の女流棋士指導対局会は0勝2敗。1局ぐらい入れたかったが、連敗。これも実力なので仕方ない。
中村女流三段も和田あき女流初段も早見え早指しで、指していて気持ちよかった。
次に教わる機会があることを楽しみにしています。
コメント (3)
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