第47期棋王戦第4局は20日に行われた。ここまで渡辺明棋王の2勝、永瀬拓矢王座の1勝。永瀬王座は勝つしかないし、渡辺棋王もここで決めたいところだ。
将棋は先手渡辺棋王が矢倉、永瀬王座が中住まいになった。最近は「先手矢倉VS後手中住まい」の戦型が多く見られる(ように思う)。これはAI発なのかもしれないが、後手はいかにも戦場に近く、とても私は指す気がしない。
渡辺棋王は▲8八玉と入城し、戦闘態勢十分。これで負けたら仕方ない、というところだ。
そこからチャンバラが始まり、渡辺棋王▲4四桂(第1図)。前述の後手の危惧が具現化された手がこれで、せめて△4一玉だったら、この手はなかった。
さらに進んで第2図。後手が△5一玉と逃げたところだが、ここで銀を取って▲7四歩がピッタリで、先手勝勢といってもよい。
▲7四歩以降は△8六歩に▲5二銀(第3図)が、創作次の一手のような決め手。
これを△5二同玉は▲4三角△6三玉▲6四歩で先手勝ち。▲4三角が遠く8七に利いていることに注意だ。
よって後手は△5二同金と取ったが、▲8四角の王手竜で勝負あった。渡辺棋王はこのあたり、指していて楽しかっただろう。
かくて115手まで渡辺棋王が勝ち、棋王10連覇を達成した。2ケタ連覇は3人目、通算6度目の偉業である。
参考までに、過去の10連覇以上を記しておこう。
羽生善治王座 19連覇(第40期~第58期)57勝10敗 フルセット3回
大山康晴名人 13連覇(第18期~第30期)52勝16敗 フルセット2回
大山康晴王位 12連覇(第1期~第12期)48勝16敗 フルセット1回
羽生善治棋王 12連覇(第16期~第27期)36勝8敗 フルセット1回
羽生善治棋聖 10連覇(第79期~第88期)30勝9敗 フルセット3回
渡辺明棋王 10連覇(第38期~第47期)30勝10敗 フルセット2回
挑戦者はみな勢いがあるが、それらをことごとく跳ね返して防衛しているのがすごい。
渡辺先生、10連覇おめでとうございます。
将棋は先手渡辺棋王が矢倉、永瀬王座が中住まいになった。最近は「先手矢倉VS後手中住まい」の戦型が多く見られる(ように思う)。これはAI発なのかもしれないが、後手はいかにも戦場に近く、とても私は指す気がしない。
渡辺棋王は▲8八玉と入城し、戦闘態勢十分。これで負けたら仕方ない、というところだ。
そこからチャンバラが始まり、渡辺棋王▲4四桂(第1図)。前述の後手の危惧が具現化された手がこれで、せめて△4一玉だったら、この手はなかった。
さらに進んで第2図。後手が△5一玉と逃げたところだが、ここで銀を取って▲7四歩がピッタリで、先手勝勢といってもよい。
▲7四歩以降は△8六歩に▲5二銀(第3図)が、創作次の一手のような決め手。
これを△5二同玉は▲4三角△6三玉▲6四歩で先手勝ち。▲4三角が遠く8七に利いていることに注意だ。
よって後手は△5二同金と取ったが、▲8四角の王手竜で勝負あった。渡辺棋王はこのあたり、指していて楽しかっただろう。
かくて115手まで渡辺棋王が勝ち、棋王10連覇を達成した。2ケタ連覇は3人目、通算6度目の偉業である。
参考までに、過去の10連覇以上を記しておこう。
羽生善治王座 19連覇(第40期~第58期)57勝10敗 フルセット3回
大山康晴名人 13連覇(第18期~第30期)52勝16敗 フルセット2回
大山康晴王位 12連覇(第1期~第12期)48勝16敗 フルセット1回
羽生善治棋王 12連覇(第16期~第27期)36勝8敗 フルセット1回
羽生善治棋聖 10連覇(第79期~第88期)30勝9敗 フルセット3回
渡辺明棋王 10連覇(第38期~第47期)30勝10敗 フルセット2回
挑戦者はみな勢いがあるが、それらをことごとく跳ね返して防衛しているのがすごい。
渡辺先生、10連覇おめでとうございます。