一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

金曜サロン・放課後

2009-06-25 19:46:27 | LPSA金曜サロン
19日のLPSA金曜サロン、船戸陽子女流二段に指導対局で軽く吹っ飛ばされたあと、会員と将棋を指していると、誰かが「ギエーッ!! ギエーッ!! ギエッ!!」と、けたたましい雄叫びを上げながら、ドタバタと入室してきた。日本将棋連盟将棋道場の手合カードには、「むやみに大声や駒音をたてないこと」の注意書きがあるが、こちらはどうなのだろう。
その声の主は、石橋幸緒女流王位であった。この日の倉敷藤花戦で、山口恵梨子女流1級に逆転負けを喫し、情緒不安定に陥ったらしいのだ。
この勝敗は事前に聞いて知っていた。山口女流1級は、私が現在最も評価している女流棋士である。とにかくいい。
一緒に入室した中井広恵女流六段は、女流名人位戦A級リーグで、本田小百合女流二段に苦しい将棋を逆転勝ちしていた。う~む。
もう夜9時近くになっているというのに、石橋女流王位は憂さ晴らしか、大盤を使って自戦解説を始める。序盤はうまく指されたようだが中盤は盛り返し、必勝態勢だったのに、山口女流1級の不思議な勝負手に応手を誤り、逆転負けを食ったらしい。さすがに山口女流1級、私が見込んだだけのことはある。綺麗だ。
石橋女流王位には残念な結果だったが、ここはタイトルホルダーに互角以上に渡りあった、山口女流1級を讃えるべきであろう。
それでも石橋女流王位は憤懣やるかたない、といった様子で、対局が終わった私に、
「きょう飲み物を買ったときに、連盟の道場で一公さんを見たのがいけなかった」
と、のたまった。
えっ、ええっ? 私に火の粉が降るのか??
と、中井女流六段も、
「私はきょうは一公さんを見なかったから勝てたのよ。この前は道場の前で立ち話して負けちゃったから、きょうは道場の中を見ないように気をつけてたのよー」
と言う。
えええ? なんだか話が変な方向になってきた。中井女流六段は続けて、
「だってほら、前も一公さんが宏美ちゃんの後ろ姿を見たとき、宏美ちゃん負けちゃったでしょー。一公さんを見たり見られたりしたら、負けちゃうのよー」
と言う。私はメドゥーサか。
なんだか妙な展開になってきたが、私に振るのはやめてもらいたい。
しかし追及の手は緩まず、誰かが
「今日は藤田先生も船戸先生もピンクの服でしたもんね」
と蒸し返す。うっ、私が恐れていた話題がまたも出た。
これと同じ話題が、夕方の大盤解説の後にも出たのだ。このときは藤田女流1級が、
「(ピンクの服を着たのは、偶然とは)違いますよー」と、当然ながら否定した。「この前、一公さんにLPSAにはピンクの服が似合う人がいないって書かれちゃったからさー」
「……」
私は黙って聞くしかない。たしかに私は、女流棋士会のスーパーサロンで藤田綾女流初段に指導対局を受けたとき、着ていたピンクの洋服をかわいらしく思い、「LPSAの棋士にこの色の似合う棋士はいない」と書いた。しかしこれ、ある日のエントリの長い文章の中に、さりげなく書いたものである。だがこの一節がけっこうLPSA棋士のプライドを刺激してしまったようで、先日のとちのきカップでも、石橋女流王位から
「LPSAにはピンクの洋服が似合う人がいなくてすみません」
と、強烈な反撃を受け、狼狽していたのだった。
そのとき船戸女流二段は、藤田女流1級の言葉を、にこにこ笑って聞いていた。
いま(午後9時すぎ)も船戸女流二段は、穏やかな笑みを浮かべるだけだ。そういえば私は、船戸女流二段のことを「LPSAのファッションモデル」と言いながら、「今回の花柄の洋服はどうだったか。彼女は男物のワイシャツや黒のパンツでも十分似合うと思う」と書いた前科があった。
…ああっ!! ということは、5月31日の日レスインビテーションカップで、カッターシャツに黒のパンツというコーディネートで現れたのは、私の書きこみに呼応したのではないか!? そして今回の船戸女流二段もまた、モデルのプライドを懸けた、渾身のピンクの洋服だったに違いない。
…あっ、まだある。私は先日のエントリで、中倉宏美女流二段の後ろ姿にポワーンとしてしまった、と書いた。きょうの船戸女流二段の凝った背面も、それを意識したものではなかったか。いやしかし、これはさすがに考えすぎであろう…。
R氏のブログ「マンデーレッスン・レポート」では、15日は藤森奈津子女流三段が、ピンクのカーディガンを着ていた。これをどう見るか。これも私の目に触れることを意識してのものだったのだろうか。
いやいやいやいや、なんだかLPSAの女流棋士が恐ろしくなってきた。
この機会だからとばかり、中井女流六段が笑いながら畳みかけてくる。
「一公さんのとちのきカップの観戦記さあ、女優の若村麻由美がいたとか、あの女流が美人だとか、そんなことしか書けないのー?」
「いやいや、それはですね…」
「一公さんは、1回戦のときも一番前の椅子席が空いていたのに座らないで、後ろの席に座ってみんなの顔を見回してたのよねー」
と、これは石橋女流王位。
「いやいや…本当に若村麻由美がいたんですから! だって将棋の解説が聞きたいんだったら、解説室に行けばいいでしょう。女流棋士の対局姿を見なかったら、何のために対局室に入るんですか!」
なぜか私の味方がいない中、私も孤独な反撃をするが、どうも賛同が得られない。
「服の話もそうだけど、こっちは真面目な話を書いてるつもりなのに、『夜のナカクラヒロミ』とか、みんな小さなことに食いつきすぎですよ!」
「ああ、『夜のナカクラヒロミ』はいいリズムだったよね」
と、これは会員のW氏。私の肩を持ってくれているのだろうか。
「う…? うん、とにかくさあ、そこまで突っ込まなくても、みんなボクのブログなんか読んでないでしょ」
すると中井女流六段、「そんなあ! みんな一公さんのブログ読んでますよ~!!」
……。本当だろうか。石橋女流王位と藤田女流1級が私のブログを毎日「チェック」しているのは知っている。しかしこの場にいる船戸女流二段、中倉宏美女流二段までが、毎日読んでいるとは思えない。このおふたりは、当ブログの準レギュラーである。面と向かって言えないこともけっこう書いている。当然不快に思う書き込みもあるはずだ。まずい。今後はちょっと、書き方を変えなければいけない。
いやまあとにかく今回は、ふつうの歩の突き捨て(ピンクの服は似合わない)を、指し過ぎとして厳しく咎められ、参った。こういうときは終盤の手筋、玉の早逃げである。
私は棋友を呼ぶと、早々にサロンを出て、行きつけのファミレスへ向かうのだった。
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中井広恵先生、お誕生日おめでとうございます。

2009-06-24 08:42:04 | 女流棋士
中井広恵先生、お誕生日おめでとうございます。
先日の公式戦500勝に続いての大台達成、さぞ感慨深いことと察します。「代表理事」の重責に、ようやく年齢が追いついた、というところでしょうか。
LPSAの皆さまは、気持ちは20代の方ばかり。これからも手を携え合って、女流将棋界の隆盛と女性への将棋の普及に、邁進してください。これからも応援させていただきます。
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金曜サロン・船戸陽子女流二段④

2009-06-24 01:38:13 | LPSA金曜サロン
その日の私は少し焦っていた。これはおふたりからの「挑戦」なのだろうか…。

19日の金曜サロン、夕方の部は船戸陽子女流二段の担当だった。
船戸女流二段については、あらためて記すまでもない。女流棋士でありながらソムリエでもあり、LPSA専属のファッションモデルでもある。ちなみに私の脳内ではこの比率を、4:2:4と見ている(前回と比率が変わった)。
この日のいでたちは、ピンクのパジャマ…じゃないな、ネグリジェ…でもない、とにかくそんな感じの、涼しげな服装だった。とてもよく似合っていると思う。
昼の藤田麻衣子女流1級はピンクといっても桃色だったが、船戸女流二段のそれは、桜色というか鴇色で、こちらのほうが、より初夏を思わせた。
それにしても船戸女流二段のコーディネートにはいつも感心する。今月はどんな衣装で見えるのか、指導将棋に加えての、私のもうひとつの楽しみである。
船戸女流二段も、藤田女流1級と私との世紀の一戦を気にかけてくれていて、なんとか緩めてもらいました、と言ったら、お祝いの言葉をもらった。また戦型を訊かれたので、急戦矢倉で来られました、と答える(厳密に言うと、「矢倉」ではないが)。
午後5時30分すぎ、船戸女流二段が、藤田女流1級と並んで、大盤での自戦解説が始めった。当たり前だが、ふたりともピンクの衣装である。これがホントのピンクレディーだ、などとつまらぬことを考えている場合ではない。実はおふたりから強烈な波動を感じ、私は少しビビッていた。
大盤解説が終わり、いよいよ船戸女流二段との指導対局である。
「さっきは熱戦だったみたいですね」
と声をかけてくれる。船戸女流二段は、指導対局中でも、隅々にまで目を配っている。こうした一言が嬉しい。ちなみにその将棋は、かつてある大会の群馬県代表になった強豪との平手戦で、終盤で二転三転したが、最後は読み負けした。こういう負け方は堪える。
心の整理がつかないまま、船戸女流二段と対局開始。船戸女流二段は6面指しだった。
私の▲7六歩に船戸女流二段△3四歩。▲2六歩に△4四歩。以下船戸女流二段の雁木からの攻めかと思いきや、「一公さんに矢倉を教えてもらお」と、矢倉模様になった。しかし「やっぱりやめた」と、△4三銀と立ち、△6二飛と回って、船戸女流二段得意の形となった。こちらも、「船戸雁木」からの攻めは望むところだ。なにしろこちらは、LPSA最強の、藤田女流1級に勝利しているのだ。
船戸女流二段の移動すると、背中が見える。前部と同じように後ろもスッキリしているのかと思いきや、ちょうど背骨の筋に合わせて、フリルのようなものが連なっている。う、うしろ姿もいい…。思わず見とれてしまう。
そんなポワーンとした心境の中、△7七桂成に▲同金上、と取ったのがマズかった。ここはふつうに▲7七同角と取るのが正解。▲7七同金上は力強いが、これでは角がまったく使えない。以下△1三角と覗かれ、△5三桂の妙桂をくらい、一方的に攻め倒されてしまった。
この間、船戸女流二段はノータイム指し。いくら船戸女流二段が相手でも、私だって負ければ悔しい。あの美貌が憎たらしく見える。でも悲しいかな、実力がケタ違いだ。強い、と思った。
この日の船戸女流二段はふだんの実力を遺憾なく発揮し、最後の1局を残して、指導対局は全勝だった(と思う。KKさんとの将棋は船戸女流二段が悪いと見ていたが、あの将棋も勝ったのだろうか)。
しかし最後に残ったI氏との対局は、残念ながら船戸女流二段の惜敗となった。
「最近マイブームなんです」という相中飛車から、船戸女流二段が玉を右に移動し、穴熊へ囲っての戦いだったらしい。しかしそこからI氏の指し手が冴えた。中盤以降は1対1の戦いになっており、その状況で船戸女流二段に土を付けたとは、I氏の殊勲甲であった。
I氏は喜びいっぱいで、船戸女流二段投了の局面をいつまでもそのままにしている。それを見つけた船戸女流二段、「ああー、これもういいです!!」と、局面をぐしゃぐしゃにしてしまった。その意気もまたよし。
たとえ指導対局でも、負けて悔しくなかったら、オンナではない。船戸陽子には、勝利の2文字しか似合わない。来月以降の女流棋士との対局は、多いに期待できると思った。
…と、いつもならここで終わるのだが、この日はもう一山あったのだ…。そう、あの話である。
(つづく)
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金曜サロン・藤田麻衣子女流1級③

2009-06-23 02:03:57 | LPSA金曜サロン
19日の金曜サロン、昼は藤田麻衣子女流1級、夕方は船戸陽子女流二段の担当だった。
藤田女流1級との指導対局では惜敗を繰り返し、今日は1ヶ月ぶりのリベンジ、というところだが、実はこの日私は、旅行に出ているはずだった。とくに理由はないが、2ヶ月ぐらい前から、6月の第3週に旅行に行きたい、というイメージが湧き上がっていたからだ。
だがいろいろあって、旅行は後回しになった。その理由は、機会をみつけて後日書きたい。

さて、藤田女流1級との指導対局平手戦6局目の前に、角落ち戦1局を含む、過去の6局を振り返っておこう。

08年1月27日 角落 ○ 三間飛車
08年6月13日 平手 ● 四間飛車
09年2月27日 平手 ● 対急戦矢倉
09年3月27日 平手 ● 対ゴキゲン中飛車
09年4月17日 平手 ● 四間飛車
09年5月15日 平手 ● 四間飛車

大阪の1DAYトーナメントの中で教えていただいた角落ち戦は、終盤までこちらがうまく指していたが、終盤で決め損ね、そこを咎められていたら、めんどうな形勢になっていた。藤田女流1級は、この負けは仕方ない、と諦めていたに違いないが、実は藤田女流1級にも勝機があった。
2局目から東京駒込・金曜サロンで平手戦。四間飛車で挑んだが、△6五歩早仕掛けに受けを間違え、完敗。
3局目、ここから扇子サイン勝負になる。相矢倉を志向したが、藤田女流1級は急戦の構え。中盤の入り口で銀バサミの手筋が決まり優勢になったが、上手の無理攻めを受け損なって逆転負け。
4局目は対ゴキゲン中飛車。これも中盤の入り口で飛車銀交換の駒得になったが、簡単な決め手を逸し、最後はココセのような悪手を指して、詰まされた。
5局目は私の四間飛車に藤田女流1級は居飛車穴熊の作戦。それは許さじと向かい飛車に振り直し、仕掛ける。以下形勢は微妙に揺れるも、最後は自玉が不詰めなのに「投了」という大悪手を指して、4連敗。
そして先月の6局目は、私が再び四間飛車を採用。中盤でうまく捌いたかに見えたが、攻め急ぎがあり、敗勢に。終盤で藤田女流1級にポカが出るも、それを咎め損ねて、またも無念の負け。平手戦5連敗となった。
以上のように、互角に指してはいるのに、どうしても勝ち切れない。
平手戦だから何連敗しても一応言い訳はできるが、ほかの女流棋士とはほぼ互角に戦っているのだから、5連敗はないと思う。
植山悦行七段は、相性が悪いんだよ、と慰めてくれるが、それは指導対局で下手が用いる言葉ではない。とにかく勝ちを焦らず、落ちついて指すことを心がけた。
この日は早めに将棋会館を出て、駒込に向かう。会館道場であまりクタクタになると、対藤田戦に影響が出る。とはいえ、この日はすでに6局も指していた。
駒込サロンに着くと、ロビー前で植山七段が煙草を吹かしているので、一緒に入室する。
藤田女流1級の指導対局は、私のため?に1面が空けられていたので、すぐに対局に入ることになった。
この日の藤田女流1級は、夏用のLPSAブレザー?を着用していた。しかしその下に、ピンクのお召し物が見える。ワンピースだろうか。
まさか対藤田綾戦のエントリを読んで…いや、それはないだろう。偶然…だろう。
妙な考えを振りきり藤田女流1級のお顔を拝見すると、いつもよりメイクが決まっている。ちょ、ちょっといい感じである。藤田女流1級も気合十分と見た。望むところである。
将棋は、私が矢倉早囲いを志向したが、藤田女流1級はそうはさせじと、またも急戦でくる。こちらは先手番だし、普通に対処すれば、悪くなることはない。
中盤の入り口で、▲6四角と銀を取り、△同飛に▲7三歩成も考えたが、後の反撃が恐くて決行できなかった。
最近の私の女流棋士との将棋は、将棋を教えていただく、という概念が薄れ、あまり考えがまとまらないまま、乱暴な指し方をしてしまっている。朝の上田初美女流二段戦もそうだ。
だから、大駒を切っても十分と思いつつも、自重した。臆病風に吹かれたのではなく、冷静な判断をしたのだ。
私の周りにピリピリした空気が漂っていたのか、植山七段が、「一公さん、静かですねぇ」と、緊張をほぐしてくれる。私はいつも静かなのだが、こうした配慮がなんだか嬉しい。
それからは藤田女流1級の攻めが続いたが、丁寧に受ける。攻めが途絶えたところで、▲6四桂、と△7二の金取りに打つ手が入り、形勢の好転を感じた。
さらに1手すいたところで、私は角を切り、取った銀を2三に打ち、藤田陣に迫る。
ここで最終盤の部分図を記してみよう。

上手 藤田麻衣子女流1級:1一香、1四歩、2一桂、3一王、3四歩、4三歩、4四角、8一飛 持駒:角、銀、桂
下手 一公:2三金、2八飛、5二成桂 持駒:歩ばかり

ここで私は▲2二歩と打った。これは▲2一歩成△同王▲3三桂△3一王▲2二金、までの詰めろ。それを防いで、藤田女流1級は△2六桂と受けたが、構わず▲同飛と切り、△同角に▲2四桂と打って、上手は受けなしになった。
以下数手指し、ついに藤田女流1級が投了した。
平手での初対局から丸1年。ついにLPSAの最強棋士に勝利することができた。もちろん嬉しいには違いないが、ほっとした、というのが正直な気持ちだった。
藤田女流1級は、「仕掛けが早すぎましたね」と言った。
植山七段は、「今日はしっかり指してましたね」と、珍しく褒めてくれた。
指導対局である限り、下手はどの対局も一生懸命指すのが最低の礼儀だが、今回はあまり周りを見渡さず、とにかく眼前の一局に集中することだけを心がけた。こんな気持ちになったのは、初めてのサイン勝負をした島井咲緒里女流初段と、船戸陽子女流二段以来だった。
サロン会員のみんなも祝福の言葉をかけてくれた。夕方以降に入室した会員も、まず藤田女流1級と私との勝敗を聞いて、私の勝ちと聞くや、同様にお祝いの言葉をくれた。中には、
「ずっと藤田さんが勝ち続けてくれることを願ってたんだけどなぁ」
と憎まれ口を叩く会員もいたが、これも私への祝福の婉曲表現である。
正直、一女流棋士と一アマチュアの指導対局が、ごくごく一部の中にしろ、こんなに注目されているとは思わなかった。
また私は金曜サロンに通い始めてから1年3ヶ月になるが、こんなに温かい気持ちになったのは初めてだった。本当に将棋を続けていて良かったと思った。
最後は待望の「儀式」である。サインラリー用の扇子には、ほぼ真ん中の位置に、藤田女流1級のサインを戴いた。サイン勝負5局目にして、やっとの思いで得た宝。それは扇子の中央で、キラキラと光って見えた。
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女流棋士スーパーサロン金曜日・上田初美女流二段③

2009-06-22 00:39:39 | 女流棋士スーパーサロン
19日(金)の女流棋士スーパーサロンは、上田初美女流二段の担当だった。
スーパーサロンの定員は8名だから、人数的にはけっこうな激戦である。しかし私も毎週指導を受けるほど積極的ではなく、今回は前日の午前に電話をしたら、10時からのコマが空いていたので、入れてもらった。
これで5週連続千駄ヶ谷へお邪魔することになる。日本将棋連盟に行くのが定跡化しつつあるが、これはいいことなのだろうか。
前の週は定刻に5分遅れたので、この日は早めに家を出る。しかしそのために、上田女流二段との指導対局では私が一番ノリとなり、1対1で駒を並べる羽目になってしまった。
私は女流棋士を前にすると大変アガッてしまうので、この状況は困惑するのだが、黙って駒を並べているのもアレなので、「先生、先日の将棋は残念でしたね」と、軽くジャブを飛ばしておく。
先日、上田女流二段のブログを偶然拝見し、公式戦5連勝中ということは知っていた。しかしこの2日前の将棋で高群佐知子女流三段に屈し、連勝がストップしていたのである。
上田女流二段は、この人また来てる、という顔で何か返事をくれたが、何て言われたか、覚えていない。
そうした状況の中、指導対局開始。前の2局はいずれも上田女流二段の四間飛車だったが、今回はゴキゲン中飛車で来られた。
なおきょうの女流棋士の公式戦は、まず中井広恵女流六段対本田小百合女流二段。これはこのブログの読者なら、私がどちらを応援するか、言うまでもないだろう。そして石橋幸緒女流王位対山口恵梨子女流1級。これもどちらを応援するか、言うまでもない。また北尾まどか女流初段対室田伊緒女流初段戦、甲斐智美女流二段対岩根忍女流二段戦もあり、今回は心から、対局室の見学をしたかった。
さて上田女流二段との将棋は、私が中盤の入口で銀捨ての鬼手を放ったつもりが、例によって重大な読みぬけがあり、わずか56手で吹っ飛ばされてしまった。なんとも情けない話である。手合いが違う気がした。
なお局後の感想戦では、「ちょっと専門的な話ですが…」と、ゴキゲン中飛車に対するミニミニ講義をしていただいた。
上田女流二段は、週刊将棋の「週将女流棋士ランキング」で、5月終了現在で9位につけている。さすがにトップ10に入るだけあって、本格的な将棋だと、あらためて感心した。話が逸れるが、週将に載っている上田女流二段の顔写真は、だいぶ前のものであろう。現在はあの写真の、数倍綺麗である。
女流棋士がどちらの団体に属していても、指導将棋を受ければ、その棋士を応援しようという気になるものである。そもそも、その棋士に好感を抱いていなければ、指導対局は受けない。上田女流二段のこれからの活躍を期待したい。
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