一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

第28回 私が勝手に選ぶ女流棋士ファンランキングトップ10

2023-08-16 16:12:39 | 女流棋士ファンランキング
半年に一度のお楽しみ、第28回の「私が勝手に選ぶ女流棋士ファンランキングトップ10」をお知らせする。

<第27回>
第1位 渡部愛女流三段
第2位 西山朋佳女流二冠
第3位 鈴木環那女流三段
第4位 中村桃子女流二段
第5位 伊藤沙恵女流名人
第6位 上川香織女流二段
第7位 武富礼衣女流初段 
第8位 島井咲緒里女流二段
第9位 藤井奈々女流初段
第10位 中倉宏美女流二段

<第28回>
第1位 →渡部愛女流三段
第2位 →西山朋佳女流三冠
第3位 ↑上川香織女流二段
第4位 ↑島井咲緒里女流二段
第5位 ↓鈴木環那女流三段
第6位 ↓中村桃子女流二段
第7位 →武富礼衣女流初段 
第8位 ↑藤井奈々女流初段
第9位 ↑中倉宏美女流二段
第10位 ↓伊藤沙恵女流四段

渡部女流三段、西山女流三冠の上位2位はいいとして、第3位には上川女流二段を上げた。この半年にも上川女流二段に何度か指導対局をいただき、そのゆるい指導に、ますますファン度が上がった。
第4位の島井女流二段も、ほぼ同じ理由。しかしここにきて、LPSAのベテラン勢を上位に据えるとは、13年前に戻ったみたいだ。
鈴木女流三段、中村女流二段は、その余波で沈んでしまった。
伊藤女流四段の5ランクダウンは、申し訳ない。

次回の発表は、2月の北海道を予定している。それが果たせればいいが、半年後はいまの環境がどうなるか分からないし、なんとも言えない。
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3代目桃の木、天寿を全うす

2023-08-15 23:46:29 | プライベート
きのう14日の朝、我が家の桃の木が根元から折れた。その瞬間、ものすごい音がしたらしいが、私は睡眠中で、まったく分からなかった。
桃の木は玄関側に倒れてきたが、奇跡的にガラス戸に損傷はなかった。
13日の夜に帰宅したとき、桃の木を見ると、幹は全体的に黒ずみ、痩せているように見えた。もうなんだか、立っているのが不思議に思えた。そしてきのう、ついに力尽きたのだ。
この桃の木のルーツは戦後のことになる。嘘か本当か知らぬが、むかしウチにはお手伝いさんがいたらしい。
そのお手伝いさんが家で桃を食べたとき、その種を庭に捨てた。その種が発芽し、立派な桃の木になったのだ。
私が小学生のころは、その幹に犬をつないでいた。犬は木にオシッコをするから、花など咲かなかった。
再び咲き出したのは、犬が亡くなってからだ。桃の実もなるようになり、それはたいそう甘かった。
ところが1984年ごろの台風で、桃の木が折れてしまった。幹の中途からぐにゃっと曲がり、それが相当の衝撃を物語っていた。
実はその前日の昼、台風が来るから枝を伐ったほうがいいんじゃないか、とオヤジが言った。
だが、木には桃の実がたいそうなっており、私はそれを反対した。でも、このとき私が賛成していれば、木は折れなかったかもしれない。このことは、私の「人生10後悔」のひとつである。
ところがこの桃の木は強かった。数ヶ月経ち、木の根元から、新芽がグングン伸びてきたのだ。
この新芽も立派な木になり、実をつけるまでになったのだが、やがて根元が腐り、枯れてしまった。1998年とか、そのくらいだったと思う。
庭に桃の木は跡形もなくなった。しかしウチの庭のシンボルは桃の木である。
そこで私は、3代目の桃の木を求め、あてもないのに山梨駅に出向いた。この思いっきりがいまの私はなく、当時の自分に感心する。
私は山梨駅のどこかで種苗農家を紹介してもらい、お邪魔した。すると、応対した農家さんは、もう桃の木の出荷の時期は終わっていたが、1本譲ってくれた。1,500円だった。そして農家さんは、土が合わないと枯れるかもしれない、と付け加えた。
桃の木は私の背丈ほどで、私はその木を持って、誇らしげにJRに乗った。絶対にこの苗木を大きくして見せる、と誓った。
その年の花は7つ咲いた。わずか7つ。だが、花が咲いたということは、成長したということだ。
翌年の花は51。さらにその翌年は数えきれないくらい咲いた。
その後の桃の状態は、当ブログで何度か書いている。桃の実ができると、桃泥棒が現れる。毎年、その繰り返しだった。
しかし6年前から、桃の枝の一部が枯れはじめた。これは、オフクロが過剰なまでに枝を伐ったから、そこから病気が感染したのではないかと見ている。だがもちろん、真相は分からない。
昨年は奇跡的に実がなったが、今年は花が咲く寸前ですべて黒ずみ、咲いた花は2つ。万事休した。そして、きのうの倒木。まるで、ヒトの人生の縮図を見るかのようだった。
ウチに嫁いできて、約四半世紀。物言わぬその木は、いつも庭で私たちを見守ってくれた。私の人生には、いつも桃の木があった。それがあるのが、当たり前の生活だった。
いま、庭には桃の木の根元がある。私は家族を喪ったようで、心にぽっかり穴が開いている。
この空虚な気持ちを埋めるため、近いうちに私は、また山梨駅に伺うつもりである。当時の種苗農家の名前も覚えていないが、4代目を手に入れたいと思っている。
最後に、多くの思い出をくれた、3代目桃の木に感謝の意を表したい。いままで、ありがとう。
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これぞ指導対局(後編)

2023-08-14 22:50:32 | LPSA麹町サロンin DIS

第6図以下の指し手。△8六歩▲7八馬△6六歩▲5六馬△7七歩成▲6六馬△6八と▲8四馬△同馬▲8二飛△6二馬▲5四飛△7二歩▲5六飛(第7図)

私は△8六歩と打ったが、悪手。局後に上川香織女流二段に指摘されたのだが、ここは△8七同飛成▲同歩△7七歩成とし、次の△6八とを狙って優勢だった。
私はと金攻めで馬を取れそうに思ったのだが、うまく逃げられ、飛車を取られてしまった。
上の△8七飛成も飛馬交換なのだが、本譜は馬を自陣に引かされたのが痛いのだ。
さらに▲5四飛と幸便に出られて、△7二歩の後手を引いたのも痛かった。

第7図以下の指し手。△1五歩▲8一飛成△1六歩▲1八歩△5八歩▲2五桂△4二銀▲2二銀(第8図)

私は△1五歩と待望の端攻め。上川香織女流二段は「来ましたね」と言った。
上川女流二段は相手にせず▲8一飛成。私は△1六歩と取り込み、△5八歩とと金攻めに出た。d
だが、▲2五桂に△4二銀がアホな一手。当然△2二銀と引くべきだった。△4二銀と引いたため▲2二銀が生じ、これが存外厄介だった。

そこで私は第8図から△6一歩と竜筋を遮断した。これは間違いないのだが、盤面は私の歩切れで、物理的に打てない。
そもそも第7図の△1五歩も、1歩あったからとりあえず突いたのだ。つまり、どこかで記譜を間違えている。
また最終盤でも何手か指し手が抜けているところがあり、これ以降の記述は無理。よって、最後の場面の部分図だけ載せることにする。時間があったら記譜を精査し、こっそり修正したい。

部分第9図以下の指し手。▲3三銀△4三玉▲4四銀成△5二玉▲6二歩成
まで、上川女流二段の勝ち。

先手玉は受けなしになっており、私が逃げ切れば勝ちという局面。▲3三銀は読み筋で、これには△4一玉で、▲4二銀成△同玉▲3三角成△5三玉まで勝ちと読んでいた。
ところが私は、魔に魅入られたように△4三玉。とたんに▲4四銀成と追撃され、ほぼトン死に気づいた。
△5二玉に▲6二歩成とボロッと金を取られたのが痛い。私は自分に呆れ、ほぼ詰みと諦め投了した。
2局を指して、上川女流二段の勝ちに行かない姿勢?が勉強になった。これぞ指導対局というべきであろう。
また対局をお願いしたいと思った。
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これぞ指導対局(中編)

2023-08-13 22:56:11 | LPSA麹町サロンin DIS

第4図以下の指し手。△2六金(途中図)

▲2六同飛△4四角▲5五桂△2六角▲6三桂成△4四角▲5五銀△2八飛▲6八金△2四飛引成(第5図)

上川香織女流二段は、△2六金!と打った。
なんとも筋悪な手だが、▲2六同飛は△4四角の王手飛車がある。しかし▲2六同飛に代えて▲6四歩△同銀▲9五飛とすれば、飛車が生還し△2六金がスカタンになる。
でも私は▲2六同飛と取ってみた。上川女流二段予定の△4四角に、▲5五桂が返し技。
△2六角に▲6三桂成として、有利になったと思った。
上川女流二段の△2四飛引成は意味不明の粘りで、ここは△5五角▲同歩△6七銀と絡まれるのがイヤだった。私は▲7八金打と受けるしかないが、△同銀成▲同金△6七金▲6八金打は千日手コースである。
第5図で私の手もひどかった。

第5図以下の指し手。▲7四歩→4四銀△同銀▲6二銀△同金▲同成桂△7一銀▲7二金(投了図)
まで、65手で一公の勝ち。

私は自信満々に歩を打ったが、上川女流二段に「二歩」と笑われてしまった。一間飛びの二歩は二歩の中でもひどいが、むかし中井広恵女流六段相手に、9筋で一間飛びの二歩をやったことがある。
情けないが待っていただき、▲4四銀から▲6二銀とかぶせた。以下、▲7二金まで上川女流二段が投了した。

一局を通じ、上川女流二段の接待風の指し方に感心した。アマを相手に、まったく勝としないところがよい。
とはいえ本局は上川女流二段があからさまに緩めたようで、すぐに第2戦となった。

初手からの指し手。▲7六歩△3四歩▲6六歩△8四歩▲7八飛△8五歩▲7七角△6二銀▲6八銀△5四歩▲4八玉△4二玉▲3八銀△3二玉▲3九玉△5二金右▲5八金左△1四歩▲1六歩(第1図)

私の居飛車明示に、上川女流二段は三間飛車に振った。ここであえて石田流に組ませる手もあるが、私は△8五歩▲7七角を決めた。
▲1六歩に次の手は。

第1図以下の指し手。△7四歩▲2八玉△6四歩▲5六歩△4二銀▲4六歩△5三銀左▲4七金△7三桂▲3六歩△6三銀▲3七桂(第2図)

私は△7四歩。三間飛車相手の後手番で急戦はなかなか難しいが、こちらは第1局に先勝している余裕がある。
しかし△5三銀左に一手早く▲4七金と備えられ、仕掛けづらくなった。
△6三銀▲3七桂に、もう行くしかない。

第2図以下の指し手。△6五歩▲同歩△7七角成▲同銀△6五桂▲5五歩△7七桂成▲同桂△5五歩▲7三角△8一飛▲5五角成(第3図)

私は△6五歩。以下角を換わり△6五桂と跳ねたが、上川女流二段が▲5五歩と、アッサリ銀桂交換を甘受してくれたのは意外だった。
しかし△5五歩は▲7三角を与えて損だった。といっても、ほかに代わる手が分からなったのだが。

第3図以下の指し手。△4四銀打▲6六馬△8六歩▲4五歩△3三銀▲8六歩△同飛▲8八歩(第4図)

△4四銀打はもったいないが、手厚く受けないともたない。
▲4五歩には△8七歩成を利かすべきと思ったが、▲5八飛で却って忙しくなる意味もあった。

第4図以下の指し手。△5四歩▲5八飛△6四銀左▲6五桂△8五飛▲7五歩△同銀▲6七馬△8三飛▲9五桂△8四飛▲7三桂成△6六歩▲7七馬(第5図)

△5四歩はまたも軟弱だが、5筋を補強しないともたないと思った。
▲6五桂に△8五飛は、この桂のタダ取りを狙った手だが、こういう直截的な狙いはだいたいよくない。
上川女流二段に▲7五歩から露骨に▲9五桂と打たれ、形勢は難しい。

第5図以下の指し手。△6七角▲5九飛△9四角成▲7六歩△6四銀引▲6三成桂△同金▲6六馬△7五歩▲9六歩△6五歩▲7七馬△7六歩▲8七馬(第6図)

△6七角と打って、上川女流二段がのけぞった。ならこの時点では私のほうがいいのだろうが、まだ難しい。
上川女流二段は▲6三成桂と駒得したが、ここは▲8三桂成を利かせたほうがよかったと思う。
その後私は先手の馬を押し込んで、やや指せる形勢になったと思った。
しかしその慎重さが、決め手を逃す要因になった。

(つづく)
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これぞ指導対局(前編)

2023-08-12 22:46:04 | LPSA麹町サロンin DIS
3月2日にLPSA麹町サロンin DISで中倉彰子女流二段に指導対局を受けたが、この予約より先に申し込んでいたのが、3月16日の上川香織女流二段と島井咲緒里女流二段の回だった。
1日に2回指導対局を受けるのは初めてではないが、4,500円×2の出費は大きい。しかも3月は2回目である。でもこんな機会じゃないと女性と話すこともなく、必要経費と考えた。
当日、確か四ッ谷駅前の小諸そばに寄ったと思うのだが、二枚もりが420円に値上げされていたので驚いた。二枚もりは値上げしたばかりだと思うのだが、容赦ない。それでも客離れはしない、という自信の表れであろうか。
麹町サロンに入ると、上川女流二段がひとりでスマホをいじっていた。とっくにお客が来ていると思ったから、意外だった。
上川女流二段との指導対局は、1月12日以来。早速挨拶を済ませ、1対1で対局開始……というところで、上川女流二段が振駒を所望する。そこで上川女流二段に振っていただき、と金が多く出て、私の先手となった。

初手からの指し手。▲7六歩△3四歩▲2六歩△4二飛▲2五歩△6二玉▲4八銀△7二玉▲5六歩△8二玉▲6六歩△3三角▲6八玉△7二銀▲7八玉△6四歩▲5八金右△2二飛(第1図)

私の居飛車明示に、上川女流二段は四間飛車。昨今の相居飛車戦には見向きもしない、というところだが、角道を止めない振り飛車は、上川女流二段としては珍しい。
△8二玉に、私が▲6六歩と角道を止める。軟弱だが、角交換から暴れられるのを防いだ。とにかく、相手の研究にハマらないようにしないといけない。
上川女流二段は美濃に組み、私はどの戦法を選ぶかというところ。

第1図以下の指し手。▲5七銀△3二銀▲4六銀△2四歩▲同歩△同飛▲2五歩△2二飛▲3六歩△1四歩▲3七桂△6三銀(第2図)

私は▲5七銀と上がった。▲6六歩と止めてしまった関係で、作戦に制約が出ている。▲5七銀は至当であろう。
△2四同飛の局面で、新たな客が来た。私は▲2五歩と収め、▲3六歩。桂の活用を図った手だが、ここは▲4五銀と出たかった。△2三銀なら、▲2四歩△同角▲6五歩でどうか。その後の▲3七桂のところでも▲4五銀があったし、この変化をもっと掘り下げるべきだった。
そこで上川女流二段の△6三銀は、美濃囲いを崩してちょっと意外だった。

第2図以下の指し手。▲4五桂△4二角▲6五歩△3三桂▲1六歩△2一飛▲2四歩△2五歩(第3図)

私は▲4五桂と跳ねた。上川女流二段は「いい手の気がする」とつぶやき、△4二角。△4四角は▲5五銀があるので仕方なかった。
私は▲6五歩。▲6六歩は屈服しているが、▲6五歩が指せれば、まずまずの展開となる。
△3三桂に私の▲1六歩は大緩手。実は▲1六歩と次の△2一飛の2手がメモ用紙から抜けていて、検討すると、この2手しかないのである。しかし▲1六歩と指すかなあ。指し手は正確に記録しないといけない。
本譜に戻り、▲2四歩に△2五歩とフタをされて参った。この前に▲3五歩△同歩を入れておけば、そこで▲6四歩△同銀▲3四歩が利いたのに……。
本譜△2五歩に▲3五歩は、△2四飛と歩を払われて不可。私は指し手に窮した。

第3図以下の指し手。▲3三桂成△同角▲同角成△同銀▲2五飛△6六桂▲8八玉△5八桂成▲同金(第4図)

私は▲3三桂成から角も交換したが、味消しでつまらなかった。▲3三桂成ではやはり▲3五歩だった。以下△2四飛▲3八飛△2六歩に▲3四歩と攻め合ってどうか。下手が十分だったと思う。本局、どうも私の読みが甘い。いつも甘いが、きょうはとくに甘かった。
▲2五飛と飛び出したが、△6六桂をウッカリし、自己嫌悪に陥った。
しかし、▲5八同金の次の上川女流二段の手もひどかった。この手が当たる人はいまい。

(つづく)
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