一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

「将棋ペン倶楽部 通信62号」

2023-12-21 23:28:15 | 将棋ペンクラブ
「将棋ペン倶楽部 通信62号」が発行された。全52頁。
巻頭記事は「第35回将棋ペンクラブ大賞贈呈式レポート」で、不肖私が書いている。当ブログでは10月9日~11日に、同記事「B面」を上げている。これは私的な要素が満載だったので、通信号ではそれを極力排除し、客観的エピソードを加えた。これで「A面」になった。
じゃあそのぶん面白くなっているかといえば、さにあらず。やはり文章は、多少遊びがあったほうが面白いのだ。本文、とくに瑕疵はないと思うが、真面目すぎて面白くない。
ちなみにこうしたレポートを書く際、私は登場人物を多くするようにしている。そのほうが賑やかさが出ると思うからだ。同じ考えの人がいたらうれしいのだが……。
同レポートでは、バトルロイヤル風間氏も4コママンガで参加している。受賞者5名がそれぞれ主役になっているものだ。バトル氏のマンガに載るとは光栄なこと。これもペンクラブ大賞受賞の特典といえようか。
今号の目玉は、詰将棋作家・若島正氏のインタビューである。「詰将棋作家」と一括りにするにはあまりにも多彩な才能の持ち主で、とくに詰将棋創作にかけては、大大大天才だと思う。
本文に「詰将棋は頭を使わないのですぐにできちゃう」の一文が出てくるが、凡才の私は唸るのみである。宇崎竜童は「天から音符が降りてくる」と言ったし、手塚治虫は「マンガのネタは売るほどある」と言った。若島氏も然りで、新題が泉のごとく、次から次へと湧いてくるのであろう。
若島氏の才能は、もっともっともっと評価されていい。
美馬和夫氏の「将棋狂の詩」は、湯川博士氏との飛車香落ち対局。美馬氏は湯川氏と対局をしたのは初めてらしい。ちょっと意外な気もするが、私は湯川氏が将棋を指しているのを見たことがないので、頷けるところもある。
両者の対局は熱戦になったのだが、結果は読んでのお楽しみである。
そのほか、新人氏の投稿も2編。会報は書き手が限られちゃってきているので、新たな書き手は歓迎である。
そうそう、原稿の送り先がどこに掲載されているのか分からず、毎回探すのに苦労していたのだが、今回通信号の末尾に、送り先の掲載頁が記してあった。このさりげない親切がうれしい。
今号も面白い一冊だった。
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第51期女流名人戦予選展望

2023-12-20 00:35:58 | 女流棋戦
第50期女流名人戦五番勝負は来年1月14日から始まるが、第51期の予選が18日に開幕した。では、こちらの展望も書いてみよう。

第50期のリーグ戦では、タイトル経験者の伊藤沙恵女流四段、加藤桃子女流四段、上田初美女流四段、香川愛生女流四段がそろって降級する大波乱だった。
この4名は当然別々の枠に振り分けられるので、そろって復帰の可能性も高い。もっともそれが本当に実現してしまったら、ほかの女流棋士がだらしない、ということになるのだが……。
1枠は18名。右端に伊藤女流四段が名を連ねる。左の山には清水市代女流七段と野原未蘭女流初段がおり、勝ち抜いてくる可能性が高い。この3名からリーグ入りが出ると思う。
2枠は17名。右端は上田女流四段。左の山には室谷女流三段がおり、このふたりが激突するか。
右の山には和田あき女流二段、礒谷真帆女流初段がおり、一発入ると面白い。
3枠は17名。ここも加藤女流四段が本命だ。左の山の塚田恵梨花女流二段、右の山の中澤沙耶女流二段が壁になれるかどうか。
4枠は18名。香川女流四段が有力ではあるが、レジェンド中井広恵女流六段のほかに、中村真梨花女流四段、加藤圭女流二段の実力者。さらに今井絢女流初段、磯谷祐維女流1級の若手など、けっこうなメンバーがそろっている。
予選はトーナメント制なので、意外な伏兵が勝ち抜くこともある。前期も内山あや女流初段のリーグ入りはちょっとしたニュースだったが、リーグ戦では7勝を挙げ、リーグ入りがフロックでないことを証明してみせた。今期も内山女流初段のような彗星が登場するか。
リーグ入りできれば、その大半の記譜が「スポーツ報知」に掲載される。これは女流棋士冥利に尽きると思う。皆さま頑張ってください。
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4代目

2023-12-19 20:02:02 | プライベート


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第4期白玲戦・女流順位戦A級、B級3回戦の結果

2023-12-18 00:53:00 | 女流棋戦
第4期白玲戦・女流順位戦の3回戦が15日に行われた。では、その結果を確認しておこう。

■A級3回戦■
(優勝は白玲挑戦、降級2名、持ち時間・3時間)
【3勝】
①里見香奈女流四冠(○山根→塚田)
⑨石本さくら女流二段(○加藤圭→上田)
【2勝1敗】
②伊藤沙恵女流四段(○渡部→抜け番)
⑥加藤圭女流二段(●石本→加藤桃)
【1勝1敗】
③加藤桃子女流四段(○上田→加藤圭)
⑧塚田恵梨花女流二段(抜け番→里見)
【2敗】
④山根ことみ女流三段(●里見→渡部)
【3敗】
⑤上田初美女流四段(●加藤桃→石本)
⑦渡部愛女流三段(●伊藤→山根)

里見女流四冠が貫禄の3連勝。
加藤圭女流二段と石本女流二段の全勝対決は石本女流二段が制した。
上田女流四段と渡部女流三段は3敗で苦しい。元タイトルホルダーというブランドがまったく役に立たないのが勝負の世界の厳しさだ。

■B級3回戦■
(昇級3名、降級3名、持ち時間・3時間)
【3勝】
⑦野原未蘭女流初段(○和田→鈴木)
【2勝1敗】
①中井広恵女流六段(○鈴木→北村)
⑤香川愛生女流四段(●伊奈川→和田)
⑥室田伊緒女流二段(○中村→伊奈川)
⑨和田あき女流二段(●野原→香川)
【1勝2敗】
③鈴木環那女流三段(●中井→野原)
④北村桂香女流二段(●武富→中井)
⑧伊奈川愛菓女流二段(○香川→室田)
⑩武富礼衣女流初段(○北村→中村)
【3敗】
②中村真梨花女流四段(●室田→武富)

野原女流初段と和田女流二段の全勝対決は、野原女流初段が勝ってただひとり3連勝。順位は7位だが今期は3名昇級なので、だいぶ昇級に近く勝った。
2敗組3名のうち、伊奈川女流二段と武富女流初段は、勝って一息ついた。伊奈川女流二段は医師と2足のワラジで、それで将棋を勝つのだから信じられない。
3敗の中村女流四段は苦しくなったが、新婚だからいいだろう。とはいえ、早く初日を出したいところだ。
4回戦は来年の1月29日。
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1手詰10問・解答

2023-12-17 00:28:39 | 将棋雑記
解答編です。

▲2二とまで、1手詰。

▲2二歩成は△同飛で無効。飛車の陰にと金を引くのが好手。

▲2二歩成まで、1手詰。

今度▲2二とは△同角がある。ここは歩成が正解。

▲2三銀不成まで、1手詰。

両王手で詰み。

▲2三銀成まで、1手詰。

今度▲2三銀不成は、△1三玉で不詰め。

▲3一馬まで、1手詰。

馬が入って詰み。私の好きな詰み形である。

▲3一竜まで、1手詰。

欲張って▲4一竜は、△2二玉で詰まない。

▲2三桂不成まで、1手詰。

▲2三桂成は、△2四桂合で詰まない。

▲3三金まで、1手詰。

▲1二金△同玉▲1三歩は、打ち歩詰めの禁手。黙って▲3三金で、合駒利かずの詰み。

▲2四飛成まで、1手詰。

2四以外に飛車が成ると、△同玉か△3三角で詰まない。

▲5二銀右成まで、1手詰。

▲5二銀左成は、△同角▲同銀成△5四玉で詰まない。
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