J OKAYAMA ~岡山スポーツの桃源郷へ

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がんばろう!ベガルタ仙台13 【J特】

2012-10-05 00:27:52 | サッカー(Jリーグ(J1・J2)・国内)

  引き続き、クラブコンセプト特集です。現在J1優勝で競り合っている有力チームですが、企業チームではありません。親企業のない市民クラブです。昨日のJ1柏の事例を見たら、「企業チームだし、うちとは違う。時期尚早」と口にするクラブがあるかもしれませんが、こちらは市民クラブなので、同じ事は言えないでしょう。クラブの規模の大小ではなく、ようは「気持ち」でしょうか。以下、抜粋して紹介。
    
㈱ベガルタ仙台コンセプト&ビジョン
【クラブコンセプト】
1.ベガルタ仙台は、地域に根ざし日本を代表する育成型スポーツクラブを目指します。
2.ベガルタ仙台は、子どもたちと地域の人々に感動を与えます。
3.ベガルタ仙台は、地域と世界に開かれたスポーツ文化を創造します。
4.ベガルタ仙台は、スポーツを通じてコミュニティ作りを応援します。
【チームコンセプト】
1.ベガルタ仙台は、個人と個人の融合を図り、攻撃的な魅力のあるサッカーを展開します。
2.ベガルタ仙台は、世界を目標に戦力と技術の向上を目指します。
3.ベガルタ仙台は、感動を与える試合とフェアプレーを目指します。
【育成のコンセプト】
1.ベガルタ仙台は、ジュニアからトップまで一貫した長期計画によりクラブ選手を育成します。
2.ベガルタ仙台は、子どもの可能性を最大限に引き出すことを目標に指導者育成に力を入れます。
3.ベガルタ仙台は、地域のスポーツクラブとの交流を積極的に図ります。
4.ベガルタ仙台は、地域のスポーツ振興・スポーツ教室を応援します。
5.ベガルタ仙台は、国際交流を図り広く海外に人材と情報を求めます。

→黄色いチームは、精神的な内容が多かったですが、こちらは具体像がよく見えます。特に育成部分のカラーが強いですね。特に「地域のスポーツクラブとの交流を積極的に図ります」「地域のスポーツ振興を応援します」という部分は、当ブログが口にする「地域振興」ですね。地域のスポーツクラブとの交流もいいですね。地域のクラブをアライアンスという名称のピラミッドを形成している黄色いチームもあれば、育成チームが地域から目の敵にされているところもありましたね。
     
【5つの約束(コミットメント)と20の行動計画(アクションプラン)】
-1- 約束
宮城県サッカー協会(MFA)との連携をベースに、育成主体の選手強化を加速し、常にタイトルを目指すと共に県内サッカーレベルの向上に尽力します。
行動計画
(1)県内サッカーピラミッド思想/構造の確立と理解、協調に向けた諸環境の整備
(2)育成を補強、地元と地元外のバランスの取れた選手強化による安定したチーム作り(MCLの更なる改善運営も含む)
(3)ベガルタサッカースクールの全県展開とサッカーに親しむ人口の拡大
(4)MFAと連携した指導者のタイムリーな確保と計画的な質・量のレベルアップ

→こちらのクラブは県協会との連携がうまくいっているようです。どこだったか、「そもそもJクラブは、県協会とはうまくいかないものだ」と口にしていた事例を思い出しました。一般的に「人」の面でうまくいくところは、人も支援も集まっていい成績、いい組織を手に出来るし、そうでないところは頭打ち状態に陥るのでしょうか。 

-2- 約束
スポーツの価値観「する・観る・支える」に加えて「語る」を多くの県民のものとするため、必要な環境整備にスピードを上げて取り組みます。
行動計画
(1)支援機関(ホームタウン協議会/市民後援会/ボランティアクラブ)と連携協調したホームタウン活動の変革
(2)「語る場」「語る機会」「語り部」の計画的確保と「語る文化」の実践
(3)県民参画型のプロジェクトの設立と実践を通したコミュニティの活性化
(4)県民、市民の健康づくり、介護予防活動の拡大とコミュニケーションの環境整備

→面白いですね。この「語る」という部分は、実は当ブログで言う「サッカーを語る会」と同じ考え方であり、「語る文化」という事でいえば、当ブログは7年前から実践していることになります。あと、「支援機関」というものがありますが、こういう組織がちゃんと存在するクラブはいいですが、物を言う存在を作りたくないのか、何も存在しないクラブも見受けられますね。こういう部分は、当ブログでは「Jクラブの付加価値」の評価ポイントの一つとして認識しています。「県民参画型」か・・・これも普段県民クラブとして、しっかり活動ができているから口にできるキーワードですね。

-3- 約束
県民の地域資産(ベガルタ仙台/サッカー人口/スタジアム)をポータル・プラットホームとして活かし、地域振興・産業振興にも積極的に取組みます。
行動計画
(1)スタジアム周辺地域と連携、協調した特色ある「街文化」(スポーツカルチャーシティ)の創造
(2)顕彰制度も加味した全員参加型、ステイクホルダー連携型の地域・社会貢献活動の更なる活性化
(3)ベガルタ発、スタジアム発の創業/第二創業/経営革新/観光振興(スポーツ・ツーリズム)支援
(4)VCC(ベガルタ仙台CSRクラブ)の立上げ、運営とスポーツを中心とした社会・地域貢献活動の拡大

→「県民の地域資産」ってものすごくいい表現ですね。「地域資源」とも言います。「地域振興・産業振興」という言葉もいいですね。「うちのクラブだけが儲かればいい」という考え方とは違います。この辺りは当ブログで大昔から提唱している「協賛店制度」です。未だに実施していないクラブありますね。
 仙台さんも「社会貢献活動」というキーワードが出てきました。これも普段できていないと口にできません。「スタジアム発」のビジネス支援というのもいいですね。これは地元財界としっかり連携するという事です。これを観ている地元経済団体の皆さん、地元クラブとこういう連携を深めてはいかがでしょうか。

-4- 約束
多くの会員及び、産・学・民・行政に支えられ、地元密着の持続性のある安定した経営を構築します。
行動
計画
(1)幅広い広告・協賛機会の創出と会員(ソシオ)制度の立上げによる収支基盤の確立
(2)入場料収入増に向けたチケットプラン改革と増席に向けた関係部門とのFS(フジビリティスタディ:可能性調査)
(3)ホームタウンエリア拡張に向けた関連機関、行政との整合
(4)ITシステムの更なる導入活用によるフロント業務/顧客接点活動の抜本的改善

→「ホームタウンエリア拡張」っていいですね。J2松本が地元行政に資本参加してもらっています。拡張どころか県民クラブを謳いながら一部の自治体としか関係を持っていない例もあります。仙台さんは「県民クラブ」として、県内を幅広く選手派遣等の活発な活動をされていると聞いています。

-5- 約束
総合的スポーツクラブを志向し、中・長期計画立案と必要な経営資源(リソース)のマイルストーンを明確にします。
行動計画
(1)総合的スポーツクラブ実現に向けた中・長期計画立案とFS
(2)本中期期間に先行して取組む保有チーム(例:女子サッカー、フットサル)の明確化と関係部門との整合による環境整備
(3)将来計画を支える資金・財務戦略の立案と実践に向けた関係部門との整合
(4)トップチーム、育成部門を含めた選手、スタッフのセカンドライフ実現に向けたキャリアプランシステムの確立

→「総合型スポーツクラブ」というキーワードが出てきました。これは「Jリーグ百年構想」の中にある重要な部分。関係施設ができて「総合型を研究していく」と表明するが、今までの行動を振り返られて周りから「やる気ないだろう」と言われている事例を、ネットかどこかで目にしました。
総合型をやりたいなら、付け焼刃ではなく、日ごろから地道なスポーツ教室など基本がないと厳しいでしょう。あくまで一般論ですが。
 仙台さんは、親企業のない市民クラブの雄。かつての大分のように地方クラブから熱い視線を受けられているクラブです。今シーズンもできたら優勝していただいて、震災翌年での被災クラブの優勝として、素晴らしい記録を残して欲しいですね。ちなみにJ2水戸も、「FC水戸SSSプラン」という経営計画を公式HPに情報公開されています。
ベガルタ仙台公式HP:http://www.vegalta.co.jp/
J1仙台関連⑰:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20120910
 〃      ⑯:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20120506
 〃      ⑮:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20120416
 〃      ⑭:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20111230
 〃      ⑬:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20111228
 〃      ⑫:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20111226
 〃      ⑪:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20100910
 〃      ⑩:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20090907
 〃      ⑨:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20090201
 〃      ⑧:
http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20090127
 〃      ⑦:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20080929
 〃      ⑥:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20070708
 〃      ⑤:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20070401
 〃      ④:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20070308
 〃      ③:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20070202
 〃      ②:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20061016
 〃      ①:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20060219

コメント (2)
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