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1年で上へ14

2021-12-05 00:24:48 | サッカー(Jリーグ(J1・J2)・国内)

 リスペクトコラムです。
 いやぁショックですね。あの山雅さんがJ3へ降格するなんて。未だに信じられません。当ブログでもずっと、山雅さんと長野さん(J3)はかつて信州ダービーでしのぎを削ってきたライバル。そのライバルと同じカテゴリには所属せず、絶対に上のカテゴリに居続けるプライドを感じていたので、長野さんがいるJ3に山雅さんが行くというのはありえないと個人的に思っていました。来季はJ3で信州ダービーが再び実現してしまう。J1時代でも市民クラブとして席巻し、その観客動員力でマスコミでの露出が多かった覚えがあります。そんなプライドが高かった山雅さんに何が起こったのか、どうしてJ2最下位(今日現在)のチームになってしまったのか。
   
【なぜ松本山雅はわずか2年でJ1からJ3へ転落したのか? 反町監督後のクラブにビジョンは…】
〔2020年の営業収入、人件費もJ2では上位〕
「2年前までJ1を戦っていたクラブが2年でJ3に落ちるのは、2015年の大分トリニータ以来の出来事である。大分の場合は2009年の財政問題に端を発した部分があるものの、松本山雅の場合、運営規模が一気に縮小したわけではない。コロナ禍に直面したのは事実だが、2020年も営業収入は19億2800万円とJ2・6位。チーム人件費も10億900万円とJ2・5位の資金規模を誇っている。そのクラブがJ3に落ちるのはやはり異常事態と言わざるを得ないのだ。実際、今季も「J1昇格を目指す」と公言していた。」
「ふたを開けてみると、2019年まで8年間率いた反町康治監督時代からの課題である得点力不足は相変わらずで、逆にクロスなどからの不用意な失点が目立つようになった。停滞感は続き、19節終了時で柴田監督が更迭されてしまう。クラブ側は4月21日の愛媛FC戦で最下位に転落したことに加え、『勝点84・総得点84』に到底届かない状況を重く見て決断に至ったのだろう。ただ、この時点では勝点19・総得点16・総失点30の17位。まだ立て直しの可能性がないわけではなかった。」
〔反町監督体制の8年間に強調され続けた「細部にこだわる」部分も徹底されず〕
「それだけに後任人事は重要だったが、白羽の矢が立ったのは名波浩監督。古巣・ジュビロ磐田以外で指揮を執ったことがなく、2年間現場を離れていた。その彼がJ2残留という仕事を確実に遂行できるのか……。そこは未知数と言うしかなかった。」
「彼が第一に考えたのが、前向きにボールを動かし、攻撃力をアップさせることだった。そのアプローチが奏功し、結果が出た時もあったが、8月22日の愛媛戦から続いた下位同士の6ポイントマッチを立て続けに落としたのは痛かった。「サッカーをしすぎたなと。もう少し数字を追い求めながらやらなきゃいけない時期があった』と指揮官自身も理想を追いすぎたことを後悔したが、まさにそれが8~10月だったのではないだろうか。」
「反町康治監督体制の8年間に強調され続けた『細部にこだわる』部分も徹底されていなかった。相模原戦の失点シーンも終盤投入された梅井大輝のマークがおろそかになり、最終的に児玉駿斗に決められた。こういったミスはかつての松本山雅にはなかったこと。」
〔今季の戦いを見ているとハングリー精神が足りなかったのかな…〕
「指揮官交代に踏み切った他のライバルチームが勝点を上積みし、立て直しの成果を出す傍らで、名波体制の松本山雅は22試合で15ポイントしか稼げなかった。シーズン終盤を迎えても降格圏から抜け出すどころか、最下位に沈み続けた。重要局面でセルジーニョやルカオら助っ人FWがケガで離脱し、得点力を伸ばせなかったのも痛かったが、最後まで強固な守備を構築できなかった点は見逃せない。」
「彼を呼んできたフロントに明確なビジョンが見えてこなかったことも直視すべき問題だ。『守備的』『リアクションサッカー』と揶揄された反町体制のスタイルから主導権を握るポゼッションサッカーへの転換を図ろうとしたこと自体は理解できるが、布啓一郎、柴田、名波と短期間で3人もの監督交代を繰り返したことへの説明が十分とは言えない。この2年間、『山雅らしさ』を体現できず、クラブの方向性も明確にしきれなかったことで、ファンも戸惑った。その事実からは避けて通れない。あらゆる面を徹底的に検証し、復活へのシナリオを早急に示すべきだ。」
引用:SOCCER DIGEST Web

 年間予算は、決してJ3降格を招くレベルではなく、J1を狙えるレベルだったようですね。それはJ2におられるいわゆるメガクラブ、企業クラブもそうなので、クラブの強さは決して資金力だけではない事が頷けます。なので、来季1年でJ2に戻れるかどうかが重要になってくると思います。もし戻れなかったら、スポンサーが離れる心配があります。ただ、岡山だったらまさにそうなる状況でしょうが、山雅さんの違いは地域に根が張れている事。同じく地域に根が張れている大分さんも個人寄付金が確か何億円も集まった事を覚えています。たぶん、山雅さんもそんな存在なのでしょう。どうしても地元岡山と比べてしまいますが、岡山では署名はいくらでも集まっても、募金は「いつも樽募金やってるいじゃないか」とそれほど効果が出ないと思われます。そこが岡山との違いと個人的に感じています。
岡山と山雅さんの比較資料(2015):https://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20150216
   
【「奇跡のクラブ」J3降格…松本山雅の根深い闇と2つのターニングポイント】
〔クラブ史上初のJ3降格〕
「41試合を終え、7勝13分け21敗。シーズンの半分で敗戦し、積み重ねたゴールは35と下から4番目、積もりに積もった失点は69と断トツの最下位。驚いたのは、シーズン途中の監督交代で成績を持ち直すどころか、むしろ悪化させてしまっていたという事実だ。19節の大宮アルディージャ戦までチームを率いた柴田峡監督体制下では、19試合で 4勝7分8敗、勝ち点19。16ゴール30失点、クリーンシートは6、平均ボール支配率47.5%で平均チャンス構築率は10.2%だった。
 しかし名波浩監督が就任した20節以降から直近のSC相模原戦の前までの22試合では、3勝5分13敗で得た勝ち点はわずか14。18ゴール38失点、クリーンシートはなんと1試合のみで守備が完全に崩壊、攻撃サッカーを掲げながら平均ボール支配率は47.3%、平均チャンス構築率は10.3%と監督交代前と変わらなかった。繰り返された『勝たなければならない』という言葉に重みはなく、最後は10試合勝ちなしで終幕。残留を期待できる要素は、ほとんどなかった。」
〔噛み合わなかった現場とフロント〕
「歯車が狂い始めたのは今シーズン開幕前のシーズンオフからだろう。2020シーズン途中からチームを率いた柴田監督について松本山雅の神田社長は当初、『柴田はあくまで暫定』『柴田のベストは現場を少し離れたところから見るポジション』と述べ、新しい監督探しをしていく上での『繋ぎ』であることを公言していたが監督探しは難航し、なかなか後任を見つけられなかった。また2020シーズン後半戦の好成績も相まって2021シーズンも続投が決まった。
 昨季後半戦の躍動の要因は強固なプレッシング戦術にあり、それを実現させていたのは当時在籍していた選手たちへ戦術を浸透させられたことが大きかったが、強化部が今季開幕前に彼らの多くを引き抜きや契約満了で放出。新たに21人の新加入選手を迎え、35人の大所帯で新チームをスタートさせた。強引すぎる刷新だった。
 さらに開幕前のキャンプでケガ人が増えてしまい、チーム戦術を浸透させることができなかった。結果、反町康治氏が根付かせた受動的なイメージから脱却するためにクラブが要求した『攻撃的かつ能動的』な新戦術の浸透に失敗。そんな状態で開幕したシーズンが上手くいくはずもなく、最終的に山雅はクラブに長く貢献してきた柴田監督も切ってしまった。」
「誰しもの目に明らかだった最重要補強ポイント、不安定で未熟なセンターバック陣には一切手を加えることはなかった。後ろの憂いを断つことができなければ前進できない。現場とフロント、特に強化部が噛み合っていないことは明らかだった。」
〔降格の匂いがした2つのターニングポイント〕
「山雅の今季の低迷と降格を予感させたターニングポイントはいくつかあったが、その内2つだけ上げるとするならば、シーズン前半戦と後半戦それぞれの栃木SC戦だったように思う。シーズン前半戦の栃木SC戦では0-3の完敗という結果もあったがそれ以上に、山雅のゴールキーパー村山智彦の頭を思いっきり蹴り上げた栃木SCのラフプレーが話題に。村山は自身のSNSで公に批判した。」
「クラブが村山をサポートしていくという姿勢を公に示すことはなかった。選手を応援しようという趣向が強い松本山雅のファンやサポーターにとっては非常に後味の悪い出来事となり、フロントへの不信感が強まった。」
「さらに競技面でも残留が厳しいことが決定的になったのは、シーズン後半戦の第33節栃木SC戦だったのではないだろうか。残り10試合となった重要な一戦で因縁の相手をホームに迎えた山雅は0-1で敗れた。しかしこの日、山雅が見せたのは素晴らしい攻撃サッカーだったのだ。」
「しかし次のファジアーノ岡山戦では、出場した選手も栃木SC戦とほとんど変わっていないにもかかわらず、せっかく手に入れたこの可変システムを完全に放棄してしまっていたのだ。」
「せっかく見つけた最適解を試すこともせず、攻撃で圧力を加えられないため結果守備も崩壊。0-3の完敗で高揚していたムードが一気に萎んでいった。栃木SC戦をきっかけに得た希望を自ら手放してしまった。」
〔「奇跡のクラブ」はどこへ向かうのか〕
「降格が決まったその日の夕方、『松本山雅が名波監督への続投を要請した』と地元紙が伝えた。『攻撃的なスタイルを示してくれている』と名波監督を評価しているという。順番が違うだろう。」
「まずはスポンサーやサポーターへの説明責任を果たすべきではないか。なぜJ2でも上から5番目の人件費予算を誇り、熱烈なサポーターや地元企業からの応援を受け急成長した『奇跡のクラブ』が2年連続で低迷し、ついにはJ3降格となってしまったのか。」
 同じタイミングでJ2降格したジュビロ磐田は今年J2優勝を決めたが、なぜ山雅は最下位なのか。何が上手くいって、何が上手くいかなかったのか。前述したような不備を修正できず前任の柴田監督よりも成績が悪い名波監督を『攻撃的』と評価する理由は何か。フロントはどう責任を取るのか。」
引用:SPAIA
   
 まずは監督の部分ですか。やはりここは大きいですね。大分さんは監督の部分の大きさで一気にJ1まで駆け上がれましたが、その監督依存の強さで今回のJ2降格劇を招いたという事。そうして見ると、反町監督(現JFA強化委員長)の存在は大きかったのかと。名波監督も来季も続投なのかな。シーズン途中からの就任で、自分が選んで作り上げた選手達ではなかったので気の毒な面もあります。サポーターの中には反町監督の第2次政権待望論があるようですが、J1柏のネル監督を見ても、そう甘くないと思われます。
 そしてフロントの距離感ですか。あくまで個人的な想像ですが、ひょっとしたら風通しの悪い部分もあったのかもしれない。現場もそうですが、フロント部分も刷新すべき部分があるのかもしれません。勝手な憶測なので気にしないでください。
 先日のCスタでのホーム松本戦で感じていましたが、とても残留争いをしているチームとは思えなかった弱さでした。勝利への執念というか、気持ちが感じられませんでした。「こりゃ山雅さん、やばいかも」と感じたのを覚えています。上のコラムにハングリー精神云々と書かれていますが、まさに同じ事を感じていて、それが現実になった印象です。
 一つだけ言えるのは、山雅さんは地域の宝、優れた公共財という存在なので、カテゴリがどこだろうがその付加価値は揺るがないと思います。今の三位一体の支援体制を維持すれば、大分さんのように一気にJ1まで駆け上がると思います。長野さんとの信州ダービーも興味がありますが、やはりJ1に戻って欲しいですね。市民クラブの雄として。
J2松本関連:
#がんばろう日本 #ThankYouHealthcareWorkers #ThankYouCaregivers

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