CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

NHK木曜時代劇 夏雲あがれ

2007-07-11 08:23:51 | ドラマ映画テレビ感想
NHK木曜時代劇 夏雲あがれ

先週最終回を迎えて、ステキドラマであります
柳生十兵衛の三作目が正直はずれだった
がっかりだ
などと騒がしていたのでありますが
その後番として颯爽と現れたのがこれ
時代劇ではありますが、青春群像物というジャンル
ある藩の若い武士三人の青春を描いた
なかなかステキな作品でありました

青春が物語を描いたのでなくて、役者自身の青春だったがな

何書いてるか日本語ダメな感じでありますが
ようやくしますと、芝居が下手すぎて面白い
そんなところでありました
なんというか、若々しすぎるといったらいいのか
重厚さとはまったく別の方向に向かった
どう表現したらわからない
いや、拙い、これが一番かしら
そんなドラマでありました

内容は、原作ありなのに
その原作と豪快に違う話になって
最終的にはあり得ないオチだったとファンからは
憤慨の対象となったそうでありますが
なんだろう、あの若々しさというのか
下手さというのか、それを、にやにやしながら眺める
そういう嫌らしい見方をする分には
とんでもない作品となったのであります

とってつけたような青春がつれつれと
恥ずかしげもなくといったらいいのか
青臭く演じられている様は
今までの時代劇とは確かにまったく異なるジャンルを構築したと
思わないでもないところ
いや、しかしだ、見ているにつれて
その危なっかしいというか、既に危ない演技に
おろおろとしながらも見入ってしまい
気づいたら最終回までちゃんと見てた自分に驚き

ある種の魔力がある

そんな不思議な作品でありました
流石NHK、時代劇で色々試しすぎだろう
今作は、今までの時代劇と異なるもの、年寄り向けではなく
といったら心持から作成されたとかそうでもないとか
噂だけが飛び交っておりましたが
蓋を開けてみると、なんか、特異な視聴者の心を
捕らえて離さない、ステキ作品に仕上がっていたとさ

さんざんこきおろしてしまっておりますが
結構、気楽に楽しめた
あの風林火山の胸焼けするような重苦しさとは
さっぱり正反対の軽々しさというのか、清々しいとは
また別の軽さが見ている分には楽しくてよかった
これは本当の感想であります

ただ、殺陣シーンについては若いせいなのか
ぶんぶんと振り回すし、よく動きまわったので
それだけで見ていて楽しかったのであります
まさか、御前試合の話なのに、最終的に
その描写が無いなどという、無形の妙を見せられるとは
夢にも思わなんだが、それ以外については
太秦の見たことあるなーというセットの中で
ざっくりと切り捨てられたりするのがステキで面白かったのです

方々で、DVDも再放送もなかろうと
伝説と化したステキドラマ
見られただけよかったと思いつつ
竜雷太も、番組によって、演じる役者によって
全然違う人に見えるんだなと感心したのでありました

バカにしてる風だけど、違うんだよ
本当に好きだったんだよ