CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

女子をこじらせて

2012-08-12 20:25:08 | 読書感想文とか読み物レビウー
女子をこじらせて  著:雨宮まみ

なんでこんな本をと思ったりもするところですが、
どうせモテない女というか、なんか、ややこしい女図鑑みたいな、
よくある四コマ漫画テイストのあれなんじゃないかなと
思ったりしながら、頭だけ読んでみたら、
なんと、AVライターという職業だそうで、
それはもう、こじらせているとかいうレベルなのか?と
ついうっかり引っかかった、
そんな次第であります
この構成というか、初動における作戦に
完璧にひっかかりました

そんなわけで、女性AVライターのエッセーというのか、
思うところをつらつら描いた本でありましたとさ

内容は、前半がそもそもこの人がどういう人なのかというあたりを
事細かに描写、いわゆる、女子をこじらせていく過程を描いてんだが、
内容的には、童貞をこじらせて大変なことになっている諸兄の
いわゆる女版という内容で、なんとなし、共感できたりできなかったり、
自意識との剥離に絶望しながら生きていく様が、
ありありと描かれておりました
非常に面白いというか、あれこれと思ってなんだかんだ
大変だったのかどうかわからんが、生きてたようだなと
そんなところ、別段に、サイバラみたいに
女子というか、もはや、人間をこじらせたというか、
こじれたところに居たというか、まぁ、そういう
ある意味の悲壮感はないものの、
なかなかあれこれ考えていた、いわゆる思春期でありました

そのこじらせかたが軽妙でもないんだが、
ずぶずぶとサブカルというものに侵食されていき、
なんだかんだと、東京に出て、その葛藤の挙句、
なんか心を病んだりと、いろいろ考えあれこれしていたら
AVライターになっていました

正確には、そのこじれる根本のところに、
女としてのコンプレックスみたいなのがあって、
それの真逆にあるのがAVなので、そこに飛び込んだというか
なんというか、まぁ、後半になると、
前半の面白エピソードはどこへやら、
題名詐欺じゃないかと思うほどヘビーな内容に変貌
なんというかな、ちょっと面食らった
いや、こんな重たいだなんて思わなかったんだ
面白おかしく、女子をこじらせた人を見られると思ったんだ

そんなことを感じたりしながらも、
ついつい読み続けてしまい、
最終的には、漫画家の久保ミツロウさんと対談したりと
なんだかんだ、楽しそうだなという本ではありました
なんとなくというかな、途中でいくつか、
人間としてあれこれ挫折みたいな状態に陥るんですが
そのあたりが、どうにも、
ハネムーンサラダのそれこれに似ていなくもないと感じて、
名前もなんとなく似ているうえに、
どっちも九州出身だから、なんかあるんじゃないかと
いらぬことを考えたりしたのでありますが、
ともかく、題名とはちょっと違う内容だと
記しておくのでありました

いや、間違いなくこじらせていて、こじらせていくんだけども、
なんだろうな、もっと軽く笑い飛ばせる内容を読みたかった
そんな正直なところをメモっておくのであります