CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

準備する力 夢を実現する逆算のマネジメント

2012-08-20 21:08:00 | 読書感想文とか読み物レビウー
準備する力 夢を実現する逆算のマネジメント  著:川島 永嗣

日本代表ゴールキーパーとして、
現在ドヤ顔絶賛中の川島選手の本であります
すっかり日本代表も凄いことになったと
感慨深い思いを抱きながら、
最近みんな本書いてるみたいだし、せっかくだから読んでおこう
そんな風に思ったのでありました
まさか、こんなに本格的な本だとは思いもしませんでしたが

と、いうわけでありまして、
中身は、川島選手の半生を物語る内容でありながら、
その時々どうやって自分が人生の舵を切ってきたか
いわゆる、どういう指針の元に生きてきたか的な話を
きわめてわかりやすく、読みやすく、それでいて
偉そうに思わせない凄い文章で書いてあるのであります
この人凄いな、俺より若いのに本当に凄いな

低姿勢というでもないのですが、
謙虚とも違う、鼻につかない、そもそも、
そういったジャンルに踏み込まない、他人がどうとかというではなく、
自分はこう思っていますというのをしずしず書き連ねる
それが、一つ一つ丁寧で、いくつかの場面をもとにして
組み立ててあるのですが、非常にわかりやすい
理解しやすいというのが正解でありましょう
とんでもなく読みやすい文章なのであります

このあたりからして、ちょっとどうかしているというか、
凄いな、考え方もこれまた偉い立派だなと、
子供の頃にプロのキーパーになろうと思ったときから、
どうやったらなれるかを、がむしゃらに過ごした若い頃と
実際にプロとなってから、日本代表となるため、
いや、自分がレベルアップするためにどうするべきかを
凄く考えて、そのために進んでいく
あるゴールを想定しておいて、そこから逆算して
今やらないといけないことを導き出して全うすると、
まぁ、当たり前だけど、なかなかやれないことを
割とあっさり(多分違う)やってきて、
あれよあれよとスターダムだったのでありました

と、見も蓋もない書き方となってしまいますが、
ともかく、凄い立派な考え方と人生に真摯に向き合っている
そのまばゆさというか、まじめさに、
ちょっと、いくつか年上なのになんもできてないおっさんである自分が
後ろめたいというか、なんというか、暗い気持ちを覚えたりするほど
非常にすばらしいできばえで、なんとも
完全に侮っていたという感じだったのでありましたとさ

わかりやすい、とても面白い
そんなことがかなえられているというだけでも
凄い本だなと思うのでありますが、
その面白いという部分については、
キーパーとして生きてきたいろいろなところ、
たとえば、名古屋でどうだったとか、
楢崎が本当に凄くて大変だった、でも、それを見て、
こうしようと思った的な話なんかは
非常に面白いというか、歴史だなぁとしみじみ思えて、
また、それとは別に
やたらめっぽう、語学が好きでいろいろな人と話すのが好きだという
その人間としての部分もまた魅力的に語られておりまして
まぁ、非の打ち所がないというか、凄いな
この人立派だなと、改めて感心しきりとなった
そんな本だったのであります

引退してからは、キーパーの教育という
世界から見ると日本の遅れているそれについて
何かしら役立とうと思っているところとか、
とはいえ、40歳くらいまでは現役でいこうという
体作りなどなど、なんとも
読んでいるだけで、こりゃ、ちょっといろいろがんばってみないと
生きてる感じしねぇなと、自分をかんがみたりして
まぁ、下手な啓発本よりもよい効果をもたらされたような
そういう気分になったのでありました

面白かった